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ハリファックス→ケベックシティー  21時間耐久移動

カナダに来てから早3か月が経ちました。
せっかくなら、ということでカナダに来てからの旅行記を残してみることにしました。

初回は10月初旬に敢行したケベックシティー旅行往路編を。

ケベックシティーあれこれ

ケベックシティーとハリファックスの位置関係はこんな感じ

ケベックシティーは僕が留学するハリファックスの2つ隣りの州、ケベック州に位置する州都。ハリファックスからは直線距離でだいたい650キロ、これは東京都心から出雲大社の直線距離と大体同じ。
カナダの国土が広すぎるせいであまり遠い意識はなかったが、数値に出してみるとそれなりの距離。

北米大陸全体で見てみるとこんな感じ、土地勘がないと近く感じてしまうはず

じゃあそもそもケベックシティーとはどんなところなのか?単刀直入に言えばヨーロッパ風の古都、旧市街地が売りの観光都市である。大学の友達の評判がとても良かったので行ってみることにした。
長くなるのでケベックシティーの詳細はまた別の機会に紹介しようと思う。

街の雰囲気はこんな感じ、ケベック要塞から撮影


東京から出雲大社に行く、となれば鉄オタ以外は飛行機が主流であろう。ただハリファックスとケベックシティーを結ぶ航空路線は存在しない。これだけ距離の離れた州都と州都を結ぶ航空路線がないのは日本人からすると謎の感覚だが、まあなんか理由があるんでしょう。ちなみに来年秋から格安航空(flair air)が就航を開始するらしい、ちーとタイミングが悪かった。

というわけで今回使った交通手段は鉄道。カナダ最東端の駅ハリファックスからケベック州最大都市モントリオール中央駅を結ぶ「特急オーシャン号」が週5?で定期運行されている。ケベックシティーはモントリオールより250キロほど東よりにあるので、途中下車をする形で利用した。

オーシャン号

チケット


一番安いエコノミークラスで片道158カナダドル、 (当時レート1カナダドル=108円)日本円で約17,200円。東京-出雲市を結ぶサンライズ出雲の最安クラスが16,000円強だったはずなので、まあ価格はそんなものだろうといった感覚。むしろ物価が若干高いカナダでこれは結構良心的かも。

カナダ国鉄”VIA鉄道”の路線図

特急オーシャン号の路線図はこんな感じ、ハリファックスのあるノバスコシア州を横断し、お隣ニューブランズウィック州を縦に貫く、さらにはセントローレンス川に沿って南西に走り、終着モントリオールを目指す。道のりにして1,100キロ、約19時間をかけてケベックシティーにたどり着く。この道のりは日本で言うと東京駅から福岡県の久留米駅まで、やっぱり遠い。


いざ乗車

前置きが長くなりました。ここからが乗車記。

僕が住む大学寮からハリファックス駅は路線バスで約10分。
出発時刻が13:00だったのでちょっと早めの12時くらいに行ってみることにした。

ハリファックス駅構内、ドアの向こうがプラットホーム

早すぎて誰もいなかった。

車内販売があるのは知っていたけど、あんまり期待していなかったのでスーパーでバナナ、お菓子、水を購入。飢えは凌げるでしょう。

発車時刻に近づくと続々と乗客が集まり、ファースト(寝台)クラス→ビジネスクラス→エコノミークラスの順で乗車の案内がされた。

ハリファックス駅プラットホーム

エコノミークラスは駅構内から200mくらい歩かされた。
この銀の車体がエコノミークラス用で、手前の青い車体が寝台、ビジネスクラス用。
海外鉄道にありがちなドアホーム間の段差を備え付きの階段でよじ登って乗車。

車内はこんな感じ

エコノミークラスは全席自由席、だけど車掌にその場で座席を割り振られるのでまあ半自由席といったところか。
金曜日だったからか車内はハリファックスの時点でほぼ満席。
今回はタイの友達と2人で行ったので、隣に知らない人が座ることはなかった。


ついに出発、と思ったら開始30秒で止まった。


車内販売は思ったより充実

何事もなかったように再出発し、順調に走行。
お腹が空いてきたので車内販売が来たタイミングでホットココアとサンドウィッチを購入。こういうタイプの車販はもう日本じゃ中々体験できないのでテンションが上がりましたね。

車内メニューはこんな感じ

ココア$3、サンドウィッチ$9.5だったので計$12.5、日本円で1,400円くらい。いや高、今気づいたけどめちゃくちゃ高いな。

でもこれ実は添乗員の支払い精算機が圏外で使えなくなる→またあとで来るわ!→案の定来ない、の流れでチャラになりました。ガバガバ万歳!

モンクトン駅

約4時間かけてニューブランズウィック州最大都市モンクトンに到着。
乗降客がかなりいたので、20分くらい停車。
ホームを眺めていたらめちゃくちゃ友達に似ている人がいた。後日確認したらちゃんとそいつだった、4連休だったから実家に帰省していたらしい。

満身創痍のタイ人

出発から5時間、18時くらいから暗くなった。
満員だった乗客もニューブランズウィック州内の駅で結構降りたので車内はガラガラに。
自分と友達はそれぞれ2席使って横になった。多分これは日本じゃできん。

ニューブランズウィック州からケベック州へ突入

ここで一つ面白いことが。
ノバスコシア州とニューブランズウィック州は大西洋時間、ケベック州は1時間遅れて時を刻むアメリカ東部時間。例えばノバスコシア州とニューブランズウィック州が午前11時なら、ケベック州はまだ午前10時ということ。

ニューブランズウィック州最終駅はCampbellton駅、この次の駅はケベック州のMatapedia駅。つまりこの駅間で1時間時が戻る。
Campbelltonを23:18に出発した列車の次の駅の到着時刻は22:52。
面積の広いカナダならではのタイムトラベルでした。

明るくなってきた

降りる駅の到着時刻は朝6:13。寝過ごすとモントリオールまで連れてかれるので気合を入れて5:30に起きた。

が、列車は2時間遅れていたのでもう1時間寝ることにした。
睡眠時間が伸びたのでむしろラッキー

ようやくSainte-Foy 駅に到着

2時間遅れたままケベックシティー最寄りのSainte-Foy駅に到着。
北緯46度かつ早朝だけあって気温は10月にしてなんと2℃。
ちなみに北緯46度は樺太ユジノサハリンスクと大体同じ、寒いわけだ。

お見送り

21時間乗車した列車とお別れ。
駅の構造上スイッチバックして去っていきました。
4キロもスイッチバックして本線に戻るよう、スケールが違う。

ここからケベックシティー中心部までは乗客専用送迎車でだいたい20分くらい。2時間遅れて着いたので車に乗れるか心配だったが、1時間くらい待っていたら陽気なおっちゃんドライバーが来て無事乗れた。

総括


Sainte-Foy駅構内

普通に良い旅路だった。
値段は張るも充実した車内販売、ガラガラなら横になれる座席、十分なトイレ数、1日観光に使える早朝到着。
2時間遅れたけど、致命的な遅れではないのでよし。

こんな感じ、また乗りたいと思う往路でした。

ケベックシティー観光編と復路編はまた今度投稿します。
ここまで読んでくれてありがとうございました!

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