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息子も畑デビュー~農業のかっこよさ

先月、さいたま市桜区にある木曽農園さんにお手伝いに行き、「畑デビュー」を果たしました。太陽の下で土と戯れ、人々の健康を支える作物を育てる手伝いをすることにたとえようもない充実を感じました。

おせっかいにおいてはなかなかのツワモノのつもり、それから何人かの人に「今度良かったら一緒に」と言い、息子の部活の予定表をにらみ、給食なし・部活もなしの日を見つけ、「この日は畑に行こう、ぼぼ君の好きな虫がたくさんいるよ」と息子に「うん」と言わせました。

自転車で7キロほどのところにある木曽農園。
わたしのは電動なので気づきませんでしたが、緩やかな登坂が続く道もあるようです。息子が立ちこぎしてました。初めて自力で行ったので少し迷いましたが、無事到着。

浦和区とは違った風景。息子はきょろきょろといろんなものに興味を示していました。木曽さんが来たら礼儀正しく「よろしくお願いします」と言い、わたしに促され、「曽我ぼぼすけです」とフルネームであいさつもしました。(ぼぼすけは仮称です)

「じゃあまず里芋の収穫をしよう」と木曽さんがトラックの荷台にコンテナを積みます。息子とわたしは荷台に乗ります。走り出したときの息子の笑顔!嬉しくて顔が輝いています。これだけで連れてきてよかったと思ってしまいました。

畑に着き里芋の掘方を教えてもらい、早速作業に入ります。
効率を良くするために、息子と分業しました。日常生活から要領の悪さを存分に発揮している息子がちゃんと働けるか内心非常に心配していましたが、予想外にまともに動いています。里芋を掘り起こすと手袋をした手で里芋の間の土をよけていました。木曽さんはとても気さくな20代、息子にも色々話しかけてくれます。「ぼぼすけは虫が好きなの?」「はい、ヨトウムシとか大丈夫ですか」などと会話していました。息子は時々脱線して虫を追いかけていましたが、里芋の親芋が溶けていることや土の中に虫がうようよいるのなどを目に収めているようでした。

一度戻って休憩、木曽さんが飼っている鶏を見せてもらったりして、「今日はもうあがろうか」と言ってくれているのに、息子は「玉ねぎの苗植えるといった」と続ける意思表明。それならばと再びトラックで畑へ。
畑に張ってある黒いビニールのシート「マルチ」に木曽さんが小さな穴をあけていくので、そこに玉ねぎの苗の根っこを切らないようにしながら穴に押し込め、土を穴にかけていく作業をします。こんなひ弱な苗が玉ねぎになるのか~。穴の中に玉ねぎの根っこを入れるのはなかなか大変で作業に没頭、ふと顔を上げると息子がふらふら歩きまわっています。しゃがめないようです。辛抱強くないのが拍車をかけて罪悪案のかけらも感じていない様子。なさけなきこと限りなし。「頑張りなさい」など色々言いましたが気にもかけない様子なので、木曽さんに迷惑にならないように母が手袋も脱ぎ捨て全速力で作業。昨日の夜から今日は雨の予報なので、木曽さんは昨日中にしなくてはならない収穫の仕事があるようでした。息子がわがまま言って玉ねぎの作業をやることになったのに。

ここまでやろうと決めたところまで玉ねぎを植え付けると、木曽さんはまた自転車を停めてあるところまで送ってくれ、たくさんお野菜を分けてくれ、急いでいる様子はおくびにも出さずさわやかに畑にトラックを駆って戻っていきました。

帰り、また7キロの道のりを走りながら、息子を畑に引っ張り出せた達成感に浸りながら、植えた玉ねぎたちが成長していくのを見るのが楽しみだなと思いました。

木曽さんは「今、野菜どんな感じですか」とうちの野菜に足りないものがないか聞いて、袋に色々詰めてくれました。先日もオーガニックフェスで「ゴーヤが美味しかった」と伝えたら、「あ~、じゃあ来年ですね」と返ってきました。美味しいと言われそこで喜ぶのではなく、供給を考える彼に人々の食を支える気概(でもとっても自然)を感じ感動しました。

農業やっている人かっこいい!の念が湧いています。
お手伝いは都合のいいとこどりですが、戦力になるよう、時には息子を連れてできる限り通おうと思います。

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