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息子の教育環境〜ひとつの目標

ここに何度も書いていますが、息子がまだ小さいころ、書店で「将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!」という本を見つけて読み、それ以降その著者である松永暢史氏の著作を好んで読んで、息子を育てる指標としました。本の環境を意識して図書館を活用したり、絵本や本の購入にもたくさんお金を使いました。

松永氏の書いた本の巻末にある「著者紹介」で西荻窪にある教育相談事務所V-netにいつか息子を通わせることを夢見ました。周りの子が行くような公文や学習塾、進学塾には全く興味を感じず、さいたまからでも中学生くらいになれば行けるだろうと考えていました。

松永氏の講演会に行ったとき、その講演会を主催していた自然派お母さんグループとのつながりができ、そこでも食育やコミュニケーションなど色々なことを勉強しました。おひさまのおうちのお母さん方のお子達は小さいうちから松永氏の提唱する「カタカムナ音読」をしていて、とても優秀でした。わたしはその音読がよくわからずたまにそらんじる程度でしたが、ある日「松永先生がカタカムナ音読の指導者を養成する講座を開くことになったので、いっしょにどう?」と声をかけてもらい参加し、日本語音読指導者になりました。
また幸運なことに、さいたまで一緒に活動しているしゅりさんとわたしがV-netの女子生徒を担当させてもらえることになり、土曜日の午前中はV-netに教えに行っています。

夢見ていた場所に息子が通う前に自分が勤務するという信じられないことが起こり幸せ感じながら1年が過ぎました。
その間、息子は夏休みに7泊8日間奥多摩にある古民家での学習合宿に参加し、とうとう松永先生の目に触れることになりました。その後も毎月奥多摩のプチ合宿に参加しています。わたしが音読とサイコロ暗算を息子に教え、それを素地に飛躍できたらと学校のテストのふがいない結果におののき時に気持ち乱れながらも息子を信じています。

昨日、夕方6時に息子とV-netに行きました。
松永先生の「リベラルアーツ初級」を受講させるためです。
リベラルアーツは世界で多くの人に読まれてきた書物を師弟で音読しながらその内容について論じ合います。
読んで「うん、その通りだ!そうしよう」というのもあるかもしれないけど「これ、前半と後半が矛盾している」とか「おもしろくない」等自由な発想でOK、ただ世界のスタンダードを踏まえることは、大人が思想の元にしているものを知ることになるし、大学で勉強するときのベースになる。
松永先生は冒頭にこう語りました。

昨日は「老子」の41章からでした。
数人の中高生が集まり、ひとり1章ずつ音読し、それについて話し合う。
息子はたまに質問を振られていましたが、その時思うことを正直に答えていました。先生はどんな発言もむげにすることなく、慣れていない息子にもわかるような形でこういう思想が政治の世界でどうなるかななどと話したり、世界で起こっていることに目を当てそれらになぞらえて話したりしていました。

他の付き添いのお母さんと並び話を聞いていましたが、大変面白く、なんだかよくわからず参加した息子が意外に集中していること、音読もそれほど悪くなく、他の子と比べて全然漢字を読めないということもなく予想外にまともで嬉しく感じました。

帰り、立ち食いうどんをふたりですすりながら、息子も面白かったと確認しました。ずっと目指してきた息子に松永先生の指導を受けさせるという希望。自分だけの意志ではかなわないものでした。息子がリベラルアーツを面白いと感じられるほどに成長してくれた。松永先生の手腕も当然ありますが、「思い残すことはない」と思うほど感無量でした。

帰宅後、息子は夫に「お父さん、老子って結構面白いんだよ、おれが気に入った章を読むから聞いてくれる?」と話しかけました。夫も素直にテレビを消して息子の音読に耳を傾けました。わたしが気に入ったところを言うと息子はそれも音読し、息子の大好きな「ジョジョの奇妙な冒険」ぽい章も読みました。

息子にこれ良かれと思うものや機会を与え育ててきました。違うと思うものは周りは当たり前でも避け、一切の妥協をせずにきました。
息子の頭の良さを疑ったことはないけれど、それでも成績や周りの子を見ると心配になることは多々ありました。

昨日、リベラルアーツの初日を迎えられたこと、継続できそうなこと、この喜びはひとしお。
嬉しい!

よかった、ありがとう

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