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人を幸せにする才能持つ子

夫と息子との三人家族だから当然と言えば当然なのに、
わたしの目はどこに向いていたのだろう。
PTA本部が忙しい4月なのに、息子と過ごす時間がそれなりにあり、息子に一目置くようになったわたしがいます。

昨日は午前は自由で家事中心、13時から日本語音読指導者仲間との情報交換や音読練習、15時ごろお開きになり急ぎ自転車で浦和コモンへ。
まんなかタイムスという「「人生100年時代」を生きるぱっとしない中年のいまと未来を考えるウェブマガジン」で集まる日になっていました。
土曜日にまめたんくでの体験会に参加してくれた人が何人かいたのでお礼を伝え感想を聞き、数回にわたって製作して完成したタイルのコースターを受け取り、まんなかタイムスのまだ会ったことない人とお話ししたりであっという間に一時間が過ぎ、次の予定に向かうべく退室。

30分後には息子と三鷹で習っている天真体道のために浦和駅に向かって歩いていました。
いつもは時間に追われて半狂乱になり息子をせかしたりするのですが、昨日は余裕を持って家を出ることができ、終始歩いて駅でチャージもしてからホームで電車に駆け込むでもなく待つことまでできました。
道すがら、わたしがいつもぎりぎりになってしまう「駅までダッシュ病」に加えて新しい病気に悩んでいることを息子に打ち明けました。新しい病気とは「リュック全開病」です。駅まで走っていると背中に何か心もとなさを感じてリュックから片腕抜いて確かめると大体リュックが全開になっているという症状です。忘れるのか開いてしまうのか。中身を落とすという惨事に至る前に直したいものです。息子はいつも注意されていることを母もやっていることを知り嬉しそうでした。

学校の話などを聞きながら道場に到着、稽古が始まりました。
天真体道の曾禰田先生は子どもたちに自由に話させてくれます。
子どもたちは先生に敬語を使わず友達のように話しかけ、先生も友達のように答えます。先生は理屈では理解できないことを身体を通して覚えさせてくれます。昨日も子どもたちは自分の身長よりもある棒を二本も持ったりして先生の掛け声に合わせて体を動かしていました。

「ぼぼ助が面白すぎる」
と先生が笑い出しました。
腰を落とす姿勢が苦手な息子がへんてこな格好をし、重い棒を持っての動きはつらいのでしょう、だんだんへばっていく様子、わたしも笑いながら観たり動画を撮ったりするのですが、とうとう先生のツボも押されてしまったようです。

「おまえ、人を幸せにする才能があるぞ」
確かにそうかも、と今息子が築いている学校や部活での環境を思い出しながら思いました。
「本当にそう思うわ」
隣で一緒に観ていた稽古仲間の子のおばあちゃんも言いました。
先生はその後も何度も息子に「一緒にいるだけで他人を幸せにできるやつはなかなかいないぞ」と言っていました。

天真体道の稽古、もう息子も一人で行けると思うけれど、先生と子どもたちの自由なやり取り、先生の指導、だんだん美しくなっていく息子の剣を持つ姿を見るのは心が洗い流されるような清々しさを感じます。過保護と言われますがわたしのこころの学びでもあり、息子と共有できる宝物です。

帰り道、「人を幸せにすると言われてどう思った?」と息子に聞いてみました。えくぼを浮かべて「嬉しかった」と答えました。

人を幸せにする男子が息子。曾禰田先生に感謝。

よかった、ありがとう。

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