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指導者としての初仕事

今日はV-netに日本語音読指導者として初出勤しました。
音読を始めてまもない子を受け持つことになっていたので、その範囲を入念に復習し、こうやって教えればいいかな、この話をしたらいいかな、などとイメージしながらV-netのある西荻窪に向かいました。今朝は目覚ましが鳴る前にいつもより少ない睡眠時間で起きたし、朝ご飯を食べる気もしなかったし、緊張していました。

音読道場開始時間の9時には子供たちが入ってきて、子どもと指導者のグループが3つできました。私の担当する子は今日が3回目の男の子でした。初対面なので、名前を聞いたりいろいろ質問したりしてアイスブレイク。私の質問を無視することなく答えてくれました。
周りには基礎発声やカタカムナの声が飛び交っています。私たちも基礎発声をスタート。

基礎発声はその後の音読を支えるのでとても重要です。まだ始めたばかりの子なので母音発声を重点的に。それからカタカムナ、古事記に。
古事記はお話なので、彼に知っているかと尋ねると、いくつかの神話を話してくれました。まだ3年生なのによく知っている!まだ始めたばかりなので、音読の発声のほうは慣れないし、何度もあいうえおと口を開けて発声なんて解せないだろうし、実際集中も持たないと思います。そんな中ベストを尽くしてくれているのがわかりました。そして古事記を一緒に一音一音読んで音読を終了しました。

30分の音読のあとはサイコロ暗算です。私は1年生の男の子を担当させてもらいました。1から10が書かれた多面体のサイコロを3つ転がし、出た目をすべて掛け算。まだ1年生の子、転がしたサイコロを前にどこかをみつめてじっとしています。「あぁ考えてる考えてる」、その子の脳みそがポコポコ沸騰している様子が伝わってきます。もう飽きちゃったかな、なんて思ったころ「252」などと答えが返ってきて、どう計算したかを確認、必要があれば説明。まだ1年生だから大人なら自然とわかることもその回路がない。相手の反応に注意しながらなるべくわかりやすく話しました。

30分のサイコロ暗算の時間もあっという間に終わりました。困った事態に陥ることもなく1時間の道場が終わりホッ。後から来た松永先生の淹れてくれたコーヒーの美味しかったこと!
指導者というのは教える内容だけではないのだなということが、今日の一時間でもよくわかりました。相手があってのこと。自分のイメージに合わせるのではなくその子に合わせる。当たり前のようだけど、実際に生徒を前にして体感できました。

それにしても子供たちが可愛い!自分の知っていることを説明しようとしたり、計算を一生懸命やっている姿がとても印象的でした。彼らの頑張りを最大限に生かしてあげたい。

迎えに来ていた音読指導した子のお母さんと少し話したとき、古事記の神話をいくつか話してくれたことを伝えたら「古事記を?そうなんですか!」と驚いていました。私にも子供がいるのでわかります。自分の知らないところで子供たちは知識を得ている。その知識のアウトプットを助けてくれるのも音読。その手伝いができることの幸せを実感できた時間でした。

V-netでは定期的に指導に入れますが、埼玉でも音読道場を展開していきたい。24日に予定している音読道場体験会。必要な人にこの情報を届けることが第一ステップ、今日の感動を胸に準備を進めていこう。

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