登校拒否になった話②

数週間後、私は母に連れられ精神病院にいた。その頃は精神科の病院というと本当に頭がおかしくなった人が行くところ、というイメージが強くて待合室でぼーっとしながら「ああ、私の人生おわった……」と思っていた。

ずっと勉強してたのも、もう無駄。登校拒否になったら、どの短大も専門学校も入れないだろう、その前に私は本を読むことすらできなくなっていて、教科書すら頭に入ってこない。

私は保育士になるのが夢だった。かわいい子供に囲まれて仕事がしたかった。しかし、今私がするべきことは、精神病院に通って薬を飲んで休むこと。同級生が受験勉強にあくせくしているのに、と思うと焦りがこみ上げてきた。しかしどうすることもできない。

ある日私は、精神科の先生に泣いて言った。「先生、お願い。ずっと眠れるような注射をして下さい!」

先生は「仕方がないなあ、君がそこまで言うなら……」と注射をしてくれた。それから私は三日間死んだように眠った。

ピンポーン、「あ!先生!ちょっと待って下さい。じゅんこー!先生きたわよー!」

私は家のチャイムと母の声で目が覚めた。

担任の先生が私を心配してうちにきたようだった。




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