するほどの愛
「俺と一緒に死んでくれへん」
そんな物騒な事を言った彼のフルネームですら、思い出すのに少し掛かった。
私は相当冷たい人間なんだと思う。
付き合っていた当時、
彼の事を心から愛していたし、彼がICUに入院していた時は自分が代わってあげたいとまで思っていた。
大学教授に
「一生に一度くらいは、命を捧げられるくらい愛する人と恋愛すること」と教えられた。 (女子大感がすごいね)
彼と出会った時「まさにこの人!」と思った。
あの恐ろしい台詞を聞いた時だって、 「この人となら」と思ってしまった。
ただそんなラブラブもやっぱり続かないわけで。
別れた時は周りに心配されるくらい、 立ち直れなくて、やつれて死にかけていた私。
「あの人に愛されないなら、死にたい」とまで思いつめていた。
恋愛命、あの人命な、どうしようもなかった私。
でもtime will tell なこの世界。
(宇多田ヒカル様はよく言ったもんだ)
時間が解決する。これは本当にそう。
「あの時死ななくてよかった」 「あんな事で死のうなんて、アホやろ」
と、自虐ネタにはなってるんだけど、
「あー人間っぽい生き方してたな」って、 人間臭い自分の事が可愛らしく思えるようになった。
そして、教授の言葉のような、
「死ぬほど好き!」と思える恋愛は人生に必ず必要だということもわかった。
何より自分の愚かさも分かるしね。
自分の事を大事に生きる人生にしたいな、と思った出来事でした。
サラッと言ってるけど、他人からすると重いのかな。。笑