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旗を立てて仲間を集める。資金調達を経たクオトミーのこれからの挑戦

クオトミーは6月に資金調達の実施について発表しました。
代表の大谷は、今後新プロダクト「Eventomy(イベントミー)」の構築やマーケティング活動をさらに積極的に進めながら、仲間集めにも力を入れたい、と語ります。

そこで資金調達を経た今後の展望を大谷に聞いてみました。

仲間集めのための資金調達

– 資金調達を決意したきっかけを教えてください。

今回の資金調達は、なによりも仲間集めを目的に実施することにしました。私はなにか成そうとするとき、仲間集めが最も重要だと考えています。これまでは私自身が医師として15年勤務していたので、課題をヒアリングさせていただく医師を探すことはスムーズに行えました。ただ、プロダクトを開発して提供するには、CTOをはじめとするエンジニアなどを集める必要がありました。そこで、リファラル採用を進めつつも、さらに仲間集めを加速するには、資金調達も一つの後押しになると考えたんです。

また、スタートアップ企業として、医師向けのプロダクトを提供していきたいと考えています。まだスタートアップ的な鋭い顧客ニーズを突いた医師向けインターネットサービスは少ないため、スタートアップ的思考で医師や医療を取り巻くプレーヤーにとっての深い課題を解決できるのではと考えています。成功したスタートアップで働いた経験など、ノウハウを持った仲間を集めることで、成長を加速していきたいですね。

– 仲間集めを目的にされていたんですね!VCの選び方や決め手は何だったのでしょうか。

資金調達に際して、様々なVCの方々と話をさせていただきました。その中で、私たちが携わる業界について、単に「ヘルスケア」という単語で見てる人もいれば、構造やプレイヤーまで熟知している人もいて、大きな差があることに気付きました。

そのため、仲間集めを目的としたVCとの面談では、私たちと目線の合う方が投資家及び投資会社としてパートナーになってくれたら良いなと思うようになりました。そこで、今回のラウンドではライフタイムベンチャーズさんに出資していただきました。その前にXVCさんにも出資していただいていて、理想の投資家の方々に仲間になってもらったと自負しています。

– 頼もしい仲間を集めることができたんですね。両社にはどんな印象がありますか?

XVCさんには、弊社のようなスタートアップだけでなく、大企業における社内ベンチャーの立ち上げ支援も行っておられるキャピタリストが多数在籍しています。弊社が今後、ToB向けにも事業拡大したいと考えている中では、成長企業の経営ノウハウのほか、大企業の肌感や意思決定の構造などをご存知な上でサポートしていただける体制で心強いですね。

ライフタイムベンチャーズさんは、ジェネラリストではなく、顧客業界/対象技術を熟知した、創業者のユニークな「才能」に投資をする方針のVCさんです。私は医師としての経験こそあれど、ビジネス経験が浅いことが弱点だと思っていたのですが、ドメインエキスパートでいいんだよと、これまでの専門性を評価していただけた気がしました。また、ジェネラルパートナーである木村さんがヘルスケア領域への知見を相当お持ちなので、よりリアルなアドバイスをくださりありがたいです。

自ら旗を立てて仲間を集める

– 仲間集めのこだわりを教えてください!

自らが旗を立てて行動をし続けるようにしています。目指していることを粒度高く伝え続けることで、出会うべき人に出会え、壁を乗り越えられました。例えば、友人にこれからやりたいことを熱を持って話すと知り合いを紹介してくれるかもしれません。その時に、友人がどのくらいの温度感で紹介者に繋いでくれるかで、その方が興味を持ってくれるかどうか決まると思います。例えば、カルピスの原液があれば、ドリンクにしたり、アイスにしたり、いかようにもできるじゃないですか。濃い原液であれば、友人の友人にもキチンと想いが伝わって、「まずは複業でお手伝い」みたいな繋がりが産まれると思います。最初のキーパーソンに話す段階で、いかに熱く入れるか、濃いかは大事だと思います。

あとは、変に恥ずかしがったり、遠慮したりしないことでしょうか。周りを頼る意識は本当に大事だと思いますね。実際、私はかなりご無沙汰な中学、高校の頃の友人に声をかけて、仲間集めに協力してもらっています。

– 「旗を立てる」のを強く意識するようになったのはなぜでしょうか?

3つあります。

1つは、自分も仲間も後悔しないためです。CTOの田崎が仲間になってくれたタイミングで、私が旗を立てないと彼をガッカリさせてしまうのではないかと思うようになりました。自分も、一緒にやってくれる仲間がいる機会を逃すと、「やらなかった後悔」で将来悩むだろうなと感じました。

2つめは、業界の解像度が上がったことです。医師と並行してサイト運営をしていたおかげで、医師をしていただけでは見えてこない、医療業界の動きをビジネス視点で理解を深めることができました。自分が欲しいものを作るというよりも、いま医療業界で何が求められているのかを理解して事業展開できる自信を得ました。

3つめは社会の変化によるものです。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、オンラインが普及しましたよね。これによりオフライン至上主義だった医師のオンライン滞在時間が増え、医療業界にはこれまでとは異なるアプローチが求められるようになりました。だからこそ、これまでの医師の自己研鑽の在り方にペインがあったことに気付くことができたのだと思います。そこで、目指すべき世界の旗をしっかり立てれば、業界の活性化につながると考えるようになりました。

専門性を掛け合わせた組織作り

– いまのクオトミーに集まる方はどのような方が多いですか?また、どんな組織になっていますか?

これまでも、初対面ですでに「医療」という分野に興味を持ってくださる方が多い印象です。やはり医療は誰しもが体験したことのある領域で手触り感がありますし、その中で社会貢献性があるプロダクトをつくりたいと伝えると、共感してもらえることが多いと思います。

チーム作りにおいては、展開しているプロダクト自体が医師それぞれの専門性を大事にしている通り、お互いの専門性を尊重し上手く融合できるように努めています。マイクロマネジメントはあまりしません。私自身も、CTOの田崎などのメンバーに背中を預けて、ドメインエキスパートという自分の役割に専念することができています。

今後も、そうした自律性のある人が入社してくれたら嬉しいですね。これまでの専門性を活かしつつ、医療業界でチャレンジをくれる人を増やしていきたいと思っています。

「知らなかったからできない」をなくす

– 最後に、今後やりたいことを教えてください!

医療業界に限らず、リモートワークやオンラインでのヒト同士の交流の在り方は最適解がまだ出ていない課題だと思いますが、医師にとっての最適解を導き出せるのは弊社であると強く確信しています。

そんな弊社だからこそ、新しい医学知見が回る仕組みを作りたいと考えています。これまでは、学会や論文、専門誌などを通した、ノウハウのシェアが主流だった医療業界ですが、現在のテクノロジーを用いることで医師の知識の偏りをなくし、医療の質を高めることに貢献したいです。

医療には、エビデンスによる医学だけでは補えない点があります。データ化こそできないものの、患者1人1人からの臨床経験が医師を中心とした臨床現場には眠っています。エビデンスが重要なのはもちろんですが、さらにナレッジをシェアしていく環境をつくるという世界観で、病院や医師の間に存在する臨床知見の偏りを解消する新しいエコシステムをつくりたいです。

これが実現できれば、救える命の数は必然的に増やすことができると信じています。医師の「情報を知らなかったから、できない」をなくし、よりスピード感のある医学発展に寄与していけたら嬉しいです。

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