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ククブクの味見

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海外の料理本のことならククブクにお任せ! 優れたデザイン性があり、コンセプトにひとと風土と文化が見える海外の料理本「cookbook」を紹介するマガジン「ククブク」を、noteで…
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2020年7月の記事一覧

たった7つのジェイミーのやりかた

“裸のシェフ”の新刊が8月発売 2019年5月に破産申請をして、はや一年。 継続して営業していた香港と台湾のレストランも、新型コロナの影響で今年4月に閉店をやむなくされたのだとか。 経営者としては逆風に吹きさらされている感じのジェイミー・オリヴァーですが、料理人としての手腕は衰えていないようです。 彼の新刊cookbook『7 Ways: Easy Ideas for Every Day of the Week American Measurements』が8月に発売に

平等がなければ公平はない

NYハーレムのシェフが語るBLM その2ロサンゼルス・タイムズ紙に6月16日付で掲載された、レストラン経営者アレクサンダー・スモールズのインタヴューを読んでます。 BLM運動が依然として続いているアメリカにおいて、フード業界における人種差別について語ってくれたのが前回。 自身の経験をふまえた解説だったので、読んでいてとても他人事のように思えない臨場感がありました。 今日はその続きを最後までお伝えしたいと思います。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

時は料理と音楽のらせんのように

NYハーレムのシェフが語るBLM その1 ミネアポリスでジョージ・フロストさんが白人警官に殺害されたのが、今年の5月25日。 あれから2か月近くが経ちますが、相変わらず根強い抗議運動が続いています。 ぼくも当然共感を抱きましたから、この1か月のあいだに黒人作家による映画や小説を意識的に見たり、読み返したりしました。 ■ サミュエル・R・ディレイニー『時は準宝石の螺旋のように』(1971年) ■ スパイク・リー『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989年) ■ エイヴァ・

カクテルブックは愛だろ、愛っ。

黒人シェフ/作家によるベストcookbook 14選 その3 男性誌「エスクァイア」のウェブサイトに6月17日付けで掲載されていた記事から、黒人シェフ/作家が書いた14冊のcookbookを見ていってます。 最終回の今日は、残りの5冊をくわしくご紹介していきたいと思います。 最後までどうぞご覧ください! *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

残響のハーレムは舌にもひびく

黒人シェフ/作家によるベストcookbook 14選 その2 男性誌「エスクァイア」のウェブサイトに6月17日付けで掲載されていた記事から、黒人シェフ/作家によるベストcookbookを見ていってます。 総合男性誌のエスクァイアのみならず、フード情報サイトのFood52や、 ミレニアル女性向け情報サイトのRefinery29でも同様の企画記事が掲載されていますが、 ククブクではエスクァイアの記事を見ていきます。 なので「これだけじゃ物足りない!」という方は、ぜひFoo

おいしいものって人種に関係ない!

黒人シェフ/作家によるベストcookbook 14選 その1 白人警官の黒人男性殺害に端を発する、アメリカの抗議活動が止みません。 なかには抗議活動に乗じて暴徒化し、コロナ禍で鬱積した不満を解消している輩もいて、ああこれはいつか来た道だよなあと感じざるを得ません。 世界にこういう状況をもたらしたのは、間違いなくこのひと↓↓ そしてそのコシギンチャクたち(同盟国の首脳も含めてね)。 今度の11月の選挙では、良識ある市民の投票によってこういうレイシストは排除されるだろうと

BEYOND THE TIME(レシピの宇宙を越えて)

戦時中の女性から届いたお菓子のレシピ 今日はcookbookにまつわる、ポール・オースター的な「偶然をめぐる」お話。 ある女性が古書のcookbookを購入したところ、なかからカップケーキの作り方が書かれた手書きの便箋が出てきたのだそうです。 引用は5月30日付けのアイオワ州シーダー・ラピッズの地元紙「ザ・ガゼット」から。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

暴動はグリルの上だけにしてね

バーベキューのスキルを向上させる10冊のcookbook 梅雨が明けたら自宅の庭で、あるいは公園で、社会的距離を保ちながらバーベキューなんてのもいいですよね。 毎年この時期になると、フード情報サイトでもバーベキューの記事が取り上げられるようになって、あぁいよいよ夏到来だなあと思わされます。 そして同時にいつも考えるのは、移民国家であるアメリカにとってバーベキューとはどういう意味があるのか、ということ。 そもそもなぜ人間は動物を焼いて食べるようになったのか? そしてバー

ハンバーグひっくり返して、日本料理のイメージもくつがえす

日本の料理家が3月にcookbookデビュー 日本人の料理家で、英語圏でもcookbookを出していて知名度のある人物といえば、栗原はるみさんが第一人者だと思うのですが、 この春、ニューカマーの登場です。 日本で『だれか来る日のメニュー』『レシピのいらない和食の本』などの著書がある行正り香さんが、日本の家庭料理を欧米向けに紹介するcookbookを出版されました。 ジョージア州アトランタの日刊紙「AJC」のウェブサイトに6月3日付で掲載されていた記事を読んでいきたいと思