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へらへら笑ってろ(双極性障害の私)。<5>通院とお薬と私。

7年前から、ラミクタールとエビリファイという薬を飲み続けています。これだけ長く飲み続けているお薬は初めて。それまでは、入院のたびに、お薬を調整していただいて、いろいろなお薬を飲んできました。

かれこれ12年お世話になっている精神科の先生は、「うまくいっていることは続ける」というスタンスの方なので、たぶん、このお薬をずっと飲んでいくことになるのではないでしょうか。一時は、いつかお薬を完全に止められる日が来るといいなあ、と思っていた私ですが、最近の私は、「ま、飲み続けてもいっか」くらいの気持ちでいます。

別に、副作用があるわけでもないし、実際、体調も気分も安定していますから。

でも、この薬が、どれくらい効いているのか、正直なところ全然実感はありません。よく眠れるようになったわけでもないし(いや、毎日よく眠れているのですが、それはお薬は関係ないと思います。飲んでも眠気は来ませんし)。食欲も体重も変わらない。飲んだら気持ちが楽になるとか、落ち着くとかいうこともありません。


でも、このお薬を出していただいた2015年の入院を最後に、ずっと入院せずに済んでいるし、通院も月に1回でよくなっているのですから(本当のところ、私の転勤・引っ越しで、毎週のようには通えなくなったという事情からですが)、私にはフィットしているのでしょう。先生のおっしゃる通り、いいことは続ければいいのだと思っています。


このたび、双極性障害について書くと決めたとき、治療については、あまり書くつもりはありませんでした。私は医学の専門家ではない、ただの患者。エビデンスに基づいたことは書けません。同じ双極性障害の患者でも、症状や体質によって、処方されるお薬は違うでしょうし、私がラミクタールとエビリファイを飲んでいるからといって、それは何の参考にもならないと思っています。

なので、今日の原稿は、一応書いておくか、程度のものです。ごめんなさい。


もともと、私は、あまりお薬に関心がありません。入院中、いろいろな患者さんたちと知り合い、仲良くなりましたが、ほかの人が何をどのくらいの量飲んでいるか気にされる方は、結構いらっしゃいました。「それ、私も飲んでる!」みたいな。「眠くなるよね」とか「太るよね」とか。

私もよく飲んでるお薬について聞かれましたし、普通に正直に答えてきましたけれど、私自身は、ほかの方のお薬には、興味はありませんでした。

ネットで、お薬のことをすっごく調べる方もいらっしゃいますね。その行為を否定するつもりはありませんが、私はほとんど調べたことがありません。調べても、書かれている内容も理解できないし(理系的素養ゼロです)。


たぶん、私は幸運なのだと思います。いい先生に巡り合うことができて、先生のアドバイスやアプローチを信用しているので、処方されているお薬のことも信じている、という感じ。一時期は、ドクターショッピングを続けていました。いろいろな先生に診ていただきました。当時のことを思うと、12年同じ先生に診ていただいているなんて奇跡的です。


最近では、先生から、たくさんのアドバイスをいただくことが減ってきました。診察では、私は、おもに仕事のことをご報告し(愚痴も含みます)、ただ聞いていただいている感じ。先生は「そりゃ大変だ」とか「厄介ですね」とか、いいことなら「それは素晴らしい」とかおっしゃる程度です。

でも、私はそれだけで安心するんです。毎月、気持ちがリセットされて、さて、また仕事がんばろう、という気持ちになれています。

今日は、病院の近くのラーメン屋さんの話もしました。行列のできるお店で、先生も行かれたことがあるのかなと思い、伺ってみましたら、「えっ!あそこ、有名店なの?行ったことないけど」とおっしゃっていました。好きなミュージシャンの話やアートのこと(受診日には、たいてい前後でギャラリー巡りもしています)を聞いていただくこともあります。
精神科医の仕事のメインは「聞くこと」だと何かの本で読んだことがあります。私の他愛のない話を聞いてくださりながら、きっと先生は、私の心理状態も診てくださっているんだと思います。

【今日の1枚】
先生とラーメン屋さんのお話をしたので、頭がすっかりラーメンのモードに。というわけで、今日の夕ごはんは、インスタントラーメンでした。野菜とキムチと鰹節たっぷり。家で作るラーメンは、自分好みにできていいですね。


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