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宇宙エレベーターの魅力

突然ですが、私は宇宙エレベーターが好きです。宇宙自体が好きというのもありますが、宇宙までエレベーターでひとっ飛びでいけるというまさしくSF感丸出しのぶっ飛びテクノロジーのように感じますが、実は技術的には実現可能で決して夢物語ではないというところにロマンを感じます。

ということで今回の書籍はこちらです。

宇宙エレベーターと記事で書きながら、紹介する本は軌道エレベーターです。両者の違いはよくわかっていないのですが、Googleで検索したところ

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軌道エレベーターが92万件ヒットしたのに対し


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宇宙エレベータでは610万件と大差を付けたので、こちらの方が認知度の高い名称のようですね。


内容

軌道エレベーター、宇宙エレベーターに関する本です。当たり前ですね。古い本で1997年の本です。
軌道エレベーターの基本的な原理や物理的構造、軌道エレベーターを製造するための材料・材質条件、製造方法、製造・運用上の問題点、さらには太陽系内の他の惑星での軌道エレベーターの作成裏事情などまで網羅的に語られています。

基本原理に関しては、すでに技術的に実現可能であることがわかっています。では問題は何かというと、軌道エレベーターに使用する材料と作成のためのコストがネックです。材料はカーボンナノチューブが最有力と語られています。

あとは、静止軌道に材料を打ち上げ、そこからエレベーター本部を作る過程のコストの問題。加えて、軌道エレベータを設置する場所の選定が問題があります。特に場所に関しては、赤道上でかつ重力場の安定するインドあたりになるらしいのですが、軌道エレベーターという地球単位でのプロジェクトを、一国の領土内に設置するとなると国際的な政争が大きな障壁になりそうではあります。

軌道エレベーター自体のポテンシャルは凄まじく、昨今のロケット開発などでのランニングコストや輸送できる貨物量の制約などは、実現できれば軽く吹き飛ばせるくらいではあります。しかし、軌道エレベーターそれ自体を作るためには、必要な材料を静止軌道上へ運ばなければならないため、やっぱりここまでは従来のロケットで材料を運ぶしかなく、様々な問題点があるようです。

こうなってくると、技術的には可能であっても、「実際問題それ本気で作んの?、誰が資金出すの?」という話になってしまい、軌道エレベーター自体がギャンブル的な見方をされてしまい、現実はなかなか手厳しいということです。特に地球規模で作るものなので、人類全体がこのプロジェクトに賭けられる状況でないと、夢物語になってしまいますね。

上記の、作成に必要な材料を宇宙への飛ばすコストの問題ですが、本書では”地球近傍の小惑星を静止軌道に運んできて、その小惑星の材料を拝借する”という案が書いてあり、これはなかなかぶっ飛んでいて面白かったです。こういった面白い案もいくつか本書には紹介されていました。


是非ご興味がある方は一度手にとってみてはいかがでしょうか?

その他にも宇宙エレベーター関連で面白かったのかこちらの本です。私はこの本で宇宙エレベータの世界に連れ込まれてしまいました。


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