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5:手術開始
手術開始
午後13時、手術開始。
手術室に行く前に、私と義母は夫と面会することができました。
「待ってるからね。頑張ってね」
というようなことを声をかけたと思いますが、この時のことはなぜかあまり覚えていません。
ただ、夫がうっすら目を開けて反応してくれたことだけは鮮明に覚えています。
手術を待っている間に少しだけ「くも膜下出血」のことをネットで調べてしまいました。
調べるとすぐに出てくる【助かる確率】のこと。
くも膜下出血は、3人に1人の方が亡くなり、3人に1人の方が後遺症発症、3人に1人が社会復帰できると言われています。
見てしまった瞬間震え上がり、すぐにスマホの画面を消しました。
いくら障害が残っても、どんな状態でも
とにかく命だけは助けてください。
生きていてくれさえすれば、
一生、夫をささえていく。
この時、私はそう心に誓いました。
手術終了
見届けてから5〜6時間くらい経った頃、デイルームで待っていた私たちに、先生からお呼びがかかります。
「無事手術が終わりました。予定通りのことができたと言えます」
先生のこの言葉を聞いて、私と義母はどれだけ安心したでしょうか。
さらに先生の説明では
「名前も言えるし、手足も動かせていますよ」
とのこと。
命が助かったたけでなく、
会話もできて、体も動かせていることに、私も義母もさらに安心することができました。
帰宅後
家に帰り、夫の会社や友達などに連絡した後、疲れたので寝よう思ったのですが、夫が倒れた時のことを思い出し、ベットに近づくことができません。
寝室に行こうとすると、心臓がドキドキしてしまうんです。
結局その日は、ソファに横になりましたが、ほぼ寝れずに朝を迎えました。
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