マジック:ザ・ギャザリングとオーバーウォッチ2は似ているかもしれない
導入:MTG≒OW2
この記事は、トレーディング・カードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング(MTG)』を10年以上プレイしている筆者が、主にMTG既プレイ者向けに、5人チーム制アクション・シューター『オーバーウォッチ2(OW2)』を紹介するものである。
MTGの箸休めに何か無料でできるゲームが無いかとお悩みの読者諸氏に刺さると幸いである。
OW2がどんなゲームであるかは、説明をつらつらと読み上げるより、上の動画『ヒーローなら、できる!』を視た方がイメージしやすいだろう。
わずか1分間の動画なので、MTGアリーナの次のキューを出す前に一度視てほしい。MTGは超人気ゲームなので、ひとたびキューを出せば動画が終わる前にマッチが始まってしまう!
いくらか補足するなら、このゲームは敵を撃って倒すことを目的としておらず、チームメイトと協力して陣地を盗るというもの。
ドンパチしている見た目に反して、ゲーム性としては『ポケモンユナイト』や『リーグ・オブ・レジェンド』といったストラテジー・ゲームに近いものがある。
そのため、敵を狙って撃つ力(「エイム力」などと呼ばれる)もさることながら、「盤面を把握する力」が大変に重要になってくる……という一文をもって、この記事が何を言いたいのか何となく読めた方もいることだろう。
そう、この記事は「OW2というゲームはMTGプレイヤーと親和性が高いよ」ということを説明し、プレインズウォーカー兼OW2プレイヤーを増やす試みのひとつである。
ようこそオーバーウォッチ次元へ。
1:デッキ構築のセンスを活かせるFPSゲーム
デッキ構築といっても、OW2で求められるのは60あるいは100の要素を組み合わせるような複雑なものではない。
先述の通り、OW2は自分を含めて5人で力を合わせて陣地を確保するゲームである。
それに際し、一人ひとりが40名近いそれぞれに個性を持ったヒーロー(キャラクターのこと)を1名選択し、戦いに臨むこととなる。
皆がみんな、イカれた個性を持っているため、それぞれに違った楽しみがあり飽きさせない。
そして個々が違うというなら当然、その間には相性というものが生まれる。ここで我々が培ってきたデッキ構築の力が活きる。
例えば、味方のうちの2人が中長距離からの攻撃にアドバンテージのあるライフルを持ったヒーローを選択したなら、自分も遠くから戦えるヒーローにすることで相手を近づけさせない構成が完成する。
あるいは、インファイト向けのヒーローで固めたり……これはつまり赤単アグロ!
毎回ランダムで選ばれる、様々な国をモチーフとしたマップ(何故かネパールモチーフのマップが2つある)の地形の特徴から、それに合ったヒーローにするという視点もまた重要である。
またOW2にも「メタゲーム」という要素が存在し、ヒーローの流行り廃りがあるため、それを見越して流行りのヒーローに強い(文字通り)アンチヒーローを選択するというのもまた一つの手である。
「見越して」というのは、開戦し戦場で相対するまでは相手の攻勢も何も分からないためである。
MTGでも多くの場合、相手のデッキを最初は知らないものだ。そこに読み合いが起こるから面白いといえる。
君も、そのデッキ構築の腕をOW2で試してみないか!
2:サイドボーディングを制する者がOW2を制する
「メインボード戦よりサイドボード後の方がプレイ回数として多い。故にサイドボード後こそが大事である」
……という言説は、MTGあるいは様々なカードゲームにおいてよく言われることだと思う。それはOW2でも同じである。本当だってば。
先程のヒーロー選択の話は、開戦前のことを説明したもの。ここで話したいのは開戦後、マッチ中の話である。
珍しいことにこのゲーム、マッチ中にヒーローを変更することが出来る。
相手にヤバいアーティファクトがあれば解呪をサイドから投入するように、相性の良くないヒーローと当たったならば、それに強いヒーローに変えてしまえば良い。
ただ、解呪のようなインタラクション的要素のカードを足し過ぎるあまりデッキ本来のバランスが崩れて本末転倒となるように、OW2でも後の4人とのバランスを考えて「サイドボーディング」しなければならない。
MTGプレイヤーなら多かれ少なかれ、サイドボードについては意識を巡らせていることだろう。この意識の差が他のプレイヤーとの差として現れ得る。
OW2は今、君のサイドボーディングテクを求めている!
3:銃を撃つゲームが下手でもマジで何とかなる
上のポストの動画は、筆者のOW2のプレイの様子である。
画質が悪いのでやや分かりづらいが、やっていることとしては「鈍器で目の前の敵をシバいている」だけ。しかし、このマッチのMVPに選ばれている。
このヒーロー(ブリギッテという回復キャラ)に限らず、同じように緻密な狙いを必要としない鈍器や拳、あるいはハムスターの回し車といった武器を持つヒーローが多数配されており、筆者のようにエイムセンスがマジで終わっているタイプの人間でもプレイできる唯一無二のFPSゲームとなっている。
MTGのプレイでは決して鍛えられないエイム(狙う)という技術が弱くてもしっかり役割を持つことが出来るのが、OW2の非常に良いポイントだと思う。
君もOW2をプレイして狙撃手を鈍器でシバきまわそう!
4:MTGに負けず劣らず世界観が作り込まれている
MTGの入り口としてはゲームプレイだけでなく、美麗なイラストや重厚なストーリーも挙げられよう。
OW2も世界観構築に驚くほど心血を注いでおり、その成果物の一つが上の動画『Zero Hour』である。
イカれているのはこれほどのクオリティのCGアニメを数十本製作しているということ。製作費とか考えてらっしゃらない……?
筆者の一番好きな短編アニメはこちら。
セリフは全編通してゼロだが、何の知識も無く、動画内で説明が為されていなくてもどういうストーリーかしっかり理解できる出色の作品だと思っている。
また、もっとディープに浸かりたいならば小説も多数用意されているので安心して沼に嵌りに来てほしい。
おわりに:MTG+OW2
勘違いしないでほしいのは、MTGからOW2に移ろうという話ではないこと。あくまでもっと色々なコンテンツの選択肢があったほうが楽しい場合もあるんじゃない?という話である。
色々煮詰まっているとき、この記事がそこから脱するための一助となれば幸いである。
※もっとMTGとOW2の相関を思いついたら順次追加していきます。
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