臓器通知

突然かかって来た電話から話が始まるわけでないので、電話を切って過ごそうかと思ったのですが、なにせこの日記もスマホから書いてるもんで、サンドアートのように撫でてます。

スマホの電話を利用することが滅多にないので、機能を減らした分だけ容量を増やしてほしい。

今日スマホに、日常の写真や動画、アプリの詰め込みすぎを勧告されてしまったのだ。
出会ったころからデータを溜め込んでばっかりでパンク寸前だった。

指摘されたので、空けざるを得ない。
薄い記録を消そうと、フォルダの一番古い場所から残しておきたい思い出を取捨選択していく。

はじめてのスマホに嬉しがり、カメラを使いたくて胸焦がれてたのか、最初の写真は庭の芝生であった。
しかも自宅の庭ではない。
初めてカメラアプリを使って、見知らぬ芝生を俯いて撮っているのだ。

無数に存ずる風景からなぜこれを撮ったのか、今の自分に問いかけても答えは出てこない。

容量削減そっちのけで推理を進める。

初めてスマホをゲットした晴れた気持ちから、日常風景が綺麗に感じて、そこから陽に当たって輝く芝生を撮ってしまったのだろうか。

もしかしたら昔の自分には真ん中に写真の心臓部が写っているように感じて撮ったのかもしれない。
今の自分には臓器が見えず、肌面の部分だけで物事を捉えてるのかも。

写真を拡大して目を凝らす。
くまなく探しても、何も見当たらない。

寝て起きたら、見えてるのだろうか。
「写真から臓器が浮かび上がりました」の通知が来てほしいが、心臓に悪い。

適切ならば
「最初の写真に突っかかってないで、容量を減らしてください」
とそそのかされるだろう。

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