子供の頃、夢だった公務員を辞めるまで 後編

学生の頃は、公務員になるということに一切疑いはなかったが、就職して仕事に対する違和感を抱いてからは、モヤモヤ期に突入した。
仕事に対して大きな不満があったわけでないが、辞めるまでの5年間くらいは、ずっとどこかに漠然とした不安があったと思う。

このままでいいのかと不安になるたびに、

「スキルがなくて生きていけるほど、世の中甘くない」
「今更、辞めても遅すぎる」
と、自分に無理やり言い聞かせていた。

モヤモヤ期を経て、勤続7年で仕事を辞めることになるのだが、仕事を辞める大きなきっかけがあったというよりは、徐々に自分の中での違和感が大きくなり、その違和感に耐えきれなくなって、辞めるという決断をしたという感覚。

安定志向がかなり強かったのに、なんで仕事を辞めたのだろうと振り返ってみると、
・色々な人の話を聞いたこと
・自分の話を色々な人に聞いてもらったこと
が自分の心境の変化に影響しているのだと思う。

公務員時代も色々な人の話を聞くのが好きで、自分の知らない世界を知るたびに、自分は本当に狭い視野で生きているんだと感じることが多かった。
当たり前だけど、世の中には色々な働き方、生き方があって自分が考えている「こうあるべき」的なものは、小さなコミュニティ内の価値観でしかないんだなと。

仕事に対する違和感を、他人に話すようになってからは、より自分の中で変化が大きくなった。

当初は、
「ある程度、他で稼いでいけるスキルが身に付いてからから辞める」
「何かやりたいことが見つかったら辞める」

と話していたのだが、

「いつかやめるって、いつ?」
「そのためにどういう行動を今している?」
「稼げるってどれくらい?」
「なんで稼ぎたいの?」

などなど、質問を受けるたびに自分の頭の中が整理されていき、対話を重ねる中で、自分にとって人生で本当に大切なものは何かを考えるようになった。

今までは、「安定」「世間体」「周りからの評価」が大事だと思っていたけど、よくよく考えてみると
いい暮らしがしたいという願望もそこまでないし、世間体や周りからの評価はあるにこしたことはないが、別にそれ自体に価値を感じているわけではない。
それよりも、何か自分のなかで熱中できるものがある人生がいいんじゃないか。

この先ずっとモヤモヤした気持ちで過ごすよりも、新しいチャレンジをしたほうがこの先後悔しないだろうなと思って、転職先も、先の予定も何もないまま、仕事を辞める決断をした。

特に強烈にやりたいことがあったわけではないが、もともと、人の話を聞いて自分が知らない世界を知るのが好きだったので、「人が集まる場所づくりをしたい」とぼんやり思いながら、上京した。

現在に至るまでは、今後のnoteで書こうと思うが、ざっくりいうと、現在は縁あって「Neriba」という日替わり店長BARの運営をしている。

Neribaを運営するようになって、働き方をテーマにイベントをすることも多いので、色々な人の働き方と悩みに接することが多くなった。

働き方を考える際に、「自己実現」、「お金を稼ぐ」、「肩書」、「社会貢献」等色々な軸があるが、

収入は少ないけど、やりたいことを仕事にして幸せそうな人
やりたいことを仕事にしていても、収入が少なくて苦しそう人
自己実現はしていないけど、収入、肩書に満足して幸せそうな人

本当に人それぞれだなと感じる。

総じて、
お金、安定、自己実現、人間関係、肩書、ステータス、等々それぞれ自分が人生において何を大切にしたいかを解像度高く認識していて、それが満たされている人はすごく生きやすそうだなと。

油断すると自分が大切にしたいものをすぐ忘れそうになるので、これからも自問自答し続けながら暮らしてていこうと思う。


週1noteという企画に参加しています↓
https://note.com/hiromi_okb/m/mae5e6b2a3923



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