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『ロリヰタ』に生きる女の子

あなたは、『ロリヰタ』と聞いて、その価値観あるいは世界観を想像できますか? その価値観の下に生きる女の子のことを理解できますか? おそらく多くの日本人は、理解はおろか想像すらも出来ないのではないでしょうか。

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もしあなたの周りに、人知れず誰にも理解されることなく生きてきた彼、彼女がいたとしたら……。彼、彼女らは、決して孤独が好きなのではありません。誰かから愛されたくて溜まらない(本当は世界すべてから愛されたい。でもそれは秘密)。だけど、自分を打ち明けるほどに人は離れていく。離れていくならまだ良いでしょう。仲の良い友人として側にいながら、彼、彼女らの荘園には決して近づこうとはしない。徐々に本当の自分を出すことを恐れるようになっていきます。
そうして自分だけの荘園で生きてきた彼、彼女。当然、誰かに頼るということも知りません。頼ったほうがいいとは分かっていても、頼り方を知らない。だって誰も、彼、彼女らを“分かろうとすら”してくれなかったのですから。いや、分かろうとはしても、たぶん到底理解できないでしょう。精々「知る」がいいところ。

多くの人は「困ったことがあったらいつでも頼ってね!」とよく口にしますが、それは挨拶のようなもの。実際力にはなってくれると思います。本当に助かります。代わってありがとうございます。
ですが、本当に困っている人が求めているのは、もっと踏み込んだ助けなのです。上辺だけの救いなら無いも同然。無いとは言わないまでも、彼、彼女らの本質的な救いにはならないはずです。

助けてあげる方からすれば「傲慢だ」とも言えるかもしれませんね(そういう人は端から助けなくて結構)。

じゃあどうするのか? 答えは決まっています。一緒に地獄に堕ちるしかない訳です。だからこそ、彼、彼女らは「メンヘラ」とひと括りにされて遠ざけられるのです。周りにひとりふたりくらいはいませんか? 誰も彼、彼女らの心の神髄を覗こうとはしない。嗚呼かなしき哉。

救いを求める心あれど、孤独の性は『ロリヰタ』に生きる宿命です。


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