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夢走

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#小説

③胸裂〜夢走〜

③胸裂〜夢走〜

 部活が終わると僕は決まって行く場所があった。自転車置き場だ。僕の学校までの交通手段は徒歩だ。では、なぜ?ダイを自転車置き場まで送るため?…いや、そうじゃない。リエを待つためだ。
 1学年下で、バスケ部に所属しているリエは、先月の文化祭で、友人で同級生のバスケ部員の紹介からなんとなく話すようになった。いや、正直に言おう。僕の一目惚れである。僕の気持ちを知っていたお節介なバスケ部の友達が、文化祭を利

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