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キャッスルマン病のこと

 写真はウェリントン近郊、お土産屋さんに居ついていたネコさん。

 おじいさんとおばあさんのことをかなり書いてきたので、今後はウェリントンとその周りの街のことを書いてきたいと思います。しかし、一番初めの投稿で、自分の病気のことを詳しく書きませんでした。こんな病気もあるんだな、と知ってもらえると嬉しいです。

 今、自分の抱えている病気はキャッスルマン病、特に私の場合は特発性多中心性キャッスルマン病と言います。厚生労働省から数年前指定難病に加えられました。全国で1,500人くらいの患者数のようです。以前はウイキペディアに「予後は不良である」と書かれて、心配したのですが、治りはしないものの、コントロールできる部分も出てきたので、今はそのようには書いていないようです。
 自己免疫疾患の一種、と理解しています。医学的に正しい説明か、自信がありませんが、体のどこかに、感染かもしくは何かが原因で「炎症が起きている」と勘違いしている状態です。なので、それを収めようとして、正常な組織を痛めてしまうのです。熱がなかなか引かない、ということで調べた結果、この病気だとわかる人もいるようです。
 私の場合、人間ドックで炎症反応がやたら高いので、かかりつけの先生に相談し、紹介された先で診断してもらいました。というのは正確ではなく、念のため、紹介された先生が「がんではないと思うけどセカンドオピニオン行ってみて」と言い、さらにがん専門のに紹介され、同じ診断だったので、病名が確定しました。
 ただこの先生が外来の担当でなくなったため、今は別の病院に紹介され、通っています。偶然ですが東京都では2つの大学病院がこの病気の、中心的な役割をしていて、今の病院はそのうちの一つの系列のようで、担当の方も、時にその筋に相談しながら治療を考えて下さっています。
 見つかったときは無症状、で数年も経過観察で済みましたが、私の場合は、首などの、表からわかるリンパ節のほか、肺にあるリンパ節も腫れたようで、呼吸器の先生にもかかっています。これより何年か前、微熱が引かない、お腹が壊れやすい、さらに前から、胸に皮疹(樹状疹)という症状は、実はこれだったかのかな、と思うのです。さらに観察中に「貧血」が出るようになりました。疲れやすくなり「年齢のせいかな」と思っていましたが、血液検査での赤血球の値が悪く、免疫系の値もじわじわと上がったので、2年前にプレドニンの内服を始めました。
 すると、飲んで一晩で首回りがすっきりし、わきの下を含め、リンパ節の腫れも収まり、肌もずっときれいになり、若返った感じになりました。後に疲れやすさもなくなり貧血も改善しました。ただし、副作用もあり、徐々に量を減らし10mg以下が目標でした。そうすれば、日常生活も、薬を飲む以外は何も考えなくて済むのです。
 でも、あと少しのところで、その量では病気の勢いは抑えられないとの判断で今後、アクテムラの点滴を予定しています。コロナの時に有名になった薬です。本当は体を守るインターロイキン6という成分の働きを、直接抑えるのです。この病気の場合、それが多すぎ、体を痛めつけます。点滴は憂鬱ですが、プレドニンは血糖値を上げてしまうので、食事も気にしなくてはなりませんが、それがなくなるかも、と期待しています。プレドニンは少しずつ減らさないといけない薬です。徐々に交代、ですね。
 深刻な症状は今のところもなく、肺も幸いダメージが少ないようです。何せプレドニンを始めたら「空気が体の奥まで入る感じ」になりました。肺のリンパ節の腫れもひいたようです。正しい情報を仕入れつつ、医師の判断と自分の感じ方を合わせて、病気と付き合い、その合間をぬって、海外に行ったり書いたりしたいと思っています。
 最後に、かかりつけの医師は息子さんに代替わりしました。若いけど大学病院時代に「キャッスルマン病の患者を診たことがある」と聞いて、今もこちらでも相談し「常にセカンドオピニオン」状態にしています。血液検査のデータはこちらにも保管しています。またプレドニンの副作用で、口の中の状態が悪くなりやすいので、これも長年通っている歯科の先生に、定期的に診てもらっています。また目にも影響するので、以前から通っている眼科で診てもらっています。不安な時は身近な医師にも相談出来たほうがいいと思っています。
 何か変化があったら、またこのことは書きます。これからはウェリントンのあれこれを、気の向くままですが書いていこうと思います。
 
 
 

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