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主夫がおうちでセラピストしています「娘と性教育」

東京都多摩市の自宅でセラピーサロンを夫婦で運営して14年。7歳の娘が僕の仕事をサポートしてくれます。「自分を大切にする」「自分を優先する」ということから、性教育も娘と話すことになります。

手塚治虫アニメ「どろろ」から性教育が始まった

数年前、手塚治虫のアニメ「どろろ」に娘とふたりでハマっていました。
そのエグさは直視できないものもあり、少年誌では打ち切りになったこともあるそうです。

そのアニメの表現を発端で、娘とパパの性教育が始まりました…。

「どろろ」は、戦国時代に生まれた百鬼丸が、生まれる際に鬼神に奪われた肉体のひとつひとつを取り戻していく旅路の物語です。

彼の身体は、領主である実父がその名声と繁栄のために、鬼神との取り引きに使われました。生まれたら、彼の手も足も皮膚も目も耳も鼻も、あらゆる身体、感覚が無く、それを取り戻すために、ご縁の不思議さもあり、生き長らえるのです。

徹底的に報われない百鬼丸の物語に、この世の不条理さと希望を見いだすことができるかもしれません。

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「あの女の人は何をされているの?」

物語の中で、百鬼丸が思いをよせる女性が、戦での孤児と古びたお寺で暮しているのですが、彼女は子どもたちを養うために、武士の「慰め」で報酬を得ています。

そのシーンはアニメでは分かりづらく描かれていますが、娘は、「あれは何をしているの?」とパパ(僕)に訊いてくるわけです。

悲しく、歌を口ずさみながら、武士たちの慰めになる彼女の姿をどう説明したものだろうと、躊躇しました。

「子どもにはまだ早い!」(ごまかし)
「あれは大人になってからね。」(先送り)
「何だろうねぇ?あれ、パパも分からないなぁ。」(うやむや)

などの返しは思い浮かんだのですが、

「娘の人生にとって有益な時間になるために、僕はどんな態度でいるのがいいか?どのようなものを具現化できる?」

と問いかけたところ、自分の姿勢のようなものが決まりました。

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宝ものを力尽くで手に入れたい人はいる

結局、娘は、僕の言葉を聴いているのではなく、僕の姿勢を観ているわけですから、真っ直ぐに伝えます。

「うーん、そうだなぁ…。女性の身体って、宝物なのよ。
その宝物を無理に手に入れたい男はいるのよね。

例えば、力や立場(命令できる先生、親、えらそうな感じかな?)を使ってね。あと、お金が欲しい人には、『お金をあげるから言うこと聞きなさい!』みたいなことね。

あの女性は、子どもたちを守るために、お金が必要で、そのために自分の宝ものを差し出しているのよ。」

「ふーん。」と娘(このは)。

「このはの身体も宝ものだから、パパ、抱きしめたりするのよ。
ハグしていい?ってこのはに訊くけど、それはこのはもパパとハグしたいって思ってくれているか確認しているの。

そうすれば、宝ものを一緒に大事にできるでしょ?男性と女性がいて、一緒に大事にするために、どうすればいいかねぇ?」

と正直な氣持ちを娘に伝えました。

娘にどこまで伝えられたか、わかりません。
しかし、僕が恥ずかしがって、言葉を濁したり、正論(のように思える言葉)などで逃げることなく、僕が僕の言葉で伝えるか、が娘にも良い影響を与えると信じています。

おうちでセラピストをしていると、「折に触れて」の機会が増えます。
これも、僕の欲しかった世界です。

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(僕のお仕事のひとつ「菜食料理教室」のお手伝いをする娘)

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