誹謗中傷を乗り越え…メディアカウンセラー・おかちんの考えるメディアとの付き合い方
こんにちは!じゅんじゅんです(ฅ^・ω・^ ฅ)
新型コロナの影響で、リアルで人と会う機会が減った2020年。フルリモートに切り替わった私も例外ではありませんでした。
飲み会やオフ会は減り、会うのは家の人か会社の同僚、散歩中のおじいちゃん、おばあちゃんくらいという生活…。
日々刻々と変わり続ける生活で、利用頻度が増えたのがSNSです。
アライドアーキテクツの調べによると、SNSの利用頻度はコロナ流行以前と比べ、34%も増えているとのこと。SNSで情報収集をしたり、連絡を取るのが当たり前の時代になってきました。
しかし、一方で「SNS疲れ」を起こしている人もいます。
アスマークの調査によると20代女性の65%がSNS疲れを感じたことがあるそうです。(20代女性……まさに私!)
そんな時、SNSやメディアとの距離感について気軽に相談できる人がいたらいいなと思いませんか?
今回は自身も誹謗中傷を受けたことがある、メディアカウンセラーおかちん氏をご紹介!
おかちん氏のメディア経験や、彼の考える「メディアとの付き合い方」について話を聞いてきました。
おかちんとは何者か?
広島が生んだ多動型おしゃべりマン。真面目な肩書きは「メディアカウンセラー」。
メディア・教育心理学を学んだ経験を活かし、現在は教育系の会社でWeb全般の業務を担当している。
ラジオ好き&経験が講じて、オンラインサロン「ライター組合」では週報ラジオを放送しており、聞きやすく親しみやすい喋りが好評。
メディアカウンセラーってどんな仕事?
ーー初っ端から、直球ですみません……。「メディアカウンセラー」って初めて聞く肩書きなんですけど、どんなことをするんですか?
おかちん:そうですよね。メディアカウンセラーは僕が作った肩書きです(笑)
一言でいうと、SNSやメディアに関する悩みや問題についてカウンセリングする人のこと。
日々のメディアに関する悩みについて、その人のライフスタイルに合わせて一緒に解決していけたらいいなと思っています。
想像しやすいところだと、親子のSNSやスマホとの付き合い方だと思います。
ーーふんふん。って言ってもよく分かっていないので、例え話できいてもいいですか?(笑)
これ、おかちん氏だったらどう相談に乗りますか?
おかちん:具体的なお話をお母さんから聞いてみないとハッキリしたことは言えないんですが、「管理」って表現が気になります。
こういう時って親子のコミュニケーション不足から起きているんですよ。
・子供がよくない使い方をしているから管理したい
・子供がスマホ関係で問題を起こすのが不安だから管理したい
「SNSで人の悪口を書いているからやめさせたい」といった、実際に良くない行動をしていたら、子どもの悩みにまず寄り添うと思います。
「勉強がついていけない」「クラスで馴染めなくて……」といった悩みから、匿名のネットの世界で日頃のうさ晴らしをしている人もいるんです。
もし、お子さんは何もしていないのにお母さんが「管理したい……」と考えている場合、お母さん側の悩みをまず深掘りします。
子どもとのコミュニケーション不足の解消を一緒に考えたり…。お子さんが高校生なら子離れもちょっと検討します。
ーー(わかりやすいしきちんとしている……)
おかちんのメディアの原点。発信側に至るまで
ーーそもそもおかちん氏はいつメディアに興味を持ったんですか
おかちん:そうですね。きっかけは中高時代の失敗経験かなあ…。
・入った早々怪我をして部活に参加出来なくなる
・高校受験で失敗する
・学校行事の日には大抵体調を崩す
僕がまだ中高時代の時は今よりSNSが発達していなかったので、失敗して恥ずかしい気持ちを共有する場所ってラジオくらいで……。
メールでラジオに投稿する、メール職人をやっていました。何回か取り上げてもらったことがあるんですよ。
そのラジオで、電話で悩みを相談できる機会をいただけたりもしました。その結果、自分の支えになってくれたラジオというメディアを好きになって…「将来はラジオ局で働くんだ!」って意気込んでいました。
(やる気に満ちたおかちん氏のイメージ)
そういう思いもあって、メディア系の学部のある大学を選んだんです。やる気にあふれていたので、入学前に挨拶しにいきまして……。学部の先生から、「ウチのラジオ局入るでしょ?楽しみにしているね〜」なんて話して、これから始まる生活にワクワクしていました。
なのに入学式で、入る予定だったコミュニティFM(学内ラジオ)の休止発表されたんです。
ーー!?!!?!?!?
「楽しみにしてるね〜」って何だよ!?もう詐欺かよ!ってなりますよね!
(それは誰でもそう思う)
おかちん:だからもう1回作り直そうと思って。
ーーはい??
おかちん:運営主体が学校側だと難しいけれど、学生主体のプロジェクトならOKと言われたんです。
だから、昨年までラジオ局で活動していた先輩たちに協力して、一緒に活動したい仲間に声をかけたり、再開に向けて準備していきました。
ただ……人数が少ない中での再スタートに加えて、平日の45時間のタイムスケジュールを埋めなきゃいけなかったんです。
僕もピーク時は、1週間で生放送を週1時間、30分、1H×5の番組を持っていました。番組の放送時間以外にも編集や企画、取材といった作業はあるので、平日の半分はラジオのことをしていましたね。
(大学1年時のおかちん氏のタイムスケジュール。オレンジが授業、青がラジオに充てていた時間)
土日はバイトとラジオの取材でほとんど埋まっていました。
ーー(繁忙期の会社員のようなスケジュールだ……)
おかちん:家と大学の間は片道40分。自転車を毎日走らせながら、ラジオの企画を考えていたので、本当にラジオ漬けの日々だったなあ。
おかげで入学当初は80kgあった体重が60kg台まで落ちました。いいダイエットになりましたよ笑
ーー(羨ましいけど全然真似したくない)
広島土砂災害後に受けた誹謗中傷
ーーおかちん氏がメディアカウンセラーになるにあたり、「広島土砂災害」の時の経験が大きいと思うんですよ。
この頃のお話も少し聞いてもいいでしょうか?
おかちん氏:「広島土砂災害」が起きたのは2014年の8月、2回生の時です。当時副リーダーだったこともあり、コミュニティFMとして緊急放送することになりました。
被災区から届く広報資料も目を通したんですが、「今困っている人たちが本当に欲しい情報が不足しているんじゃないかな?」と疑問を感じたんです。
そこで、足りない情報はTwitterやFaceBookといったSNSから集めました。当時はSNSの情報=不確かというイメージも大きかったので、発信者に電話やメッセージで「この情報は本当に正しいか」の確認はできる限り行いましたね。
(当時受けた取材)
本当は直接行って確認できればよかったんですが、被災地区はボランティアも入れない状態で行くのは邪魔になるだけ。放送している自分たちも被災していたので、落ち着くまで現地取材は諦めました。
(後日、被災地での取材を行っている様子)
公共の電波でSNSの情報を利用するのは当時なかなかない試みで、新聞や大きなラジオ局に取り上げられたんですよ。この記事とか▼
(出典:中国新聞、画像引用:OKACHIN STYLE)
ですが、取材を受けたことで悪い方向に転がってしまうんです。
ーーえっ?不足している情報を被災地に届ける、特に問題ない活動のように聞こえるのですが……?
おかちん:今振り返ると、「特に問題なかったよね」と言ってくださる方は多いです。当時僕を取材をしたメディアも、「SNSの情報でも、ちゃんと調べて発信している」という背景を共有していましたから。
ただ記事の関係で十分な説明ができていなくて…。
「ラジオという権威のあるメディアで、不確かなSNSの情報を利用して発信している」と切り取られて、メディアおじさんのお怒りを買っちゃったんです。
「お前は自分の目で確かめもせずに、しかも大学生なんて調子乗ってんのか!?」って感じで。
注釈:メディアおじさんとは
本インタビュー記事では、SNSに慣れていなかった当初、
「ラジオはこうあるべきだ」
「公共のメディアとはかくいう存在である」
などと、メディアに対して確固たるイメージを持った方々のことを指します。
誹謗中傷を聞いた人が誤解してお叱りにきて…と、誤解が誤解を生むってこういう状況を指すんでしょうね。
当時は人間不信に陥りましたね。好きだったラジオもやりたくなくなって、最低限の番組だけ受け持つ形に変更しました。
ーー(20才の時の経験じゃない…)で、でも、この放送で助けられた人も多いんじゃないですか?
おかちん:うーん、ラジオって一方通行のメディアじゃないですか。だから、誰が聞いているのかもわからないんです。それこそ、ハガキでも届かない限り笑
役に立っているかも分からないまま、半年ほどは災害についての発信を続けていました。
でもその災害放送から1、2年くらいたった頃かな。近くのショッピングモールで街頭インタビューをしていたんです。その時、地元の人に言われたんです。
「(災害の時の)放送の子やろ。声でわかるわ」
さらに、復興イベントのために被災地を回っていてた時も「あの時、こういう話を放送してくれて助かったわ」って折々で感謝の声をもらえました。
「自分の放送がムダじゃなかったんだ」って、嬉しかったですね。
(報われてよかった。。本当によかった。。)
人生の使命は「SNSやメディアへの認識格差を埋める」
ーー冒頭にお伺いした親子の相談例や、メディアおじさんのお話を聞いていると、「世代間のコミュニケーション不足」というか、認識違いって大きいんですね。
おかちん:そうですね。当時を紐解くと、やはり世代間の差だったんじゃないかなと。
初めに話していた親子のスマホの使用でもそうなんですけど、今はスマホがそばにあるのが当たり前なんです。
親に見られたくない日記の隠し場所が、机の引き出しからスマホの中に変わるような時代ですから。
……今はまだメディアカウンセラーとしては準備段階ですね。ラジオ局や大学院での経験から、単発のゲストスピーカーとして呼ばれたり、メディアを学ぶ後輩に対して支援を行ったりしています。
あんまり大きな声じゃ言えないですけど、教育関係の会社に勤めていることもあり、行政の講座や広報のお仕事を請け負って、経験を積ませてもらってます。
ーー(堅実だ……)
おかちん:生活から完全に切り離せない「メディア」との、付き合い方を相談できる人が必要な時代じゃないかなと思うんですよ。
0でも100でもない、50くらいの付き合い方を悩んでいる人には知ってほしいし、困った時に駆け込める”場所”になりたい。
そして近い将来、「メディアの相談をするならおかちん」と言われるようになりたいですね。
編集後記
メディアおじさんからの誹謗中傷で一時は人間不信になったにもかかわらず、「大抵の人は話せばなんとかなる」と笑いながら話すおかちん氏。
過去のことを引きずるのではなく、「経験」として前に進む姿は人として強いなあと感じました。
SNSやメディアの記事で辛い感情が湧き上がったとき、つい話を聞いてもらいたくなるのは、こういう人柄なのかもしれません。
おかちんさんのことをもっと知りたい、相談してみたいなという人はぜひブログも見に行ってみてください。
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