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魚座と海王星

私は20代前後に対人関係や健康問題、進路等で八方塞がりとなり、スピリチュアルな世界に魅かれていった。
現実世界の荒々しい波動に対してスピリチュアルな話や瞑想により導かれる世界は繊細で静寂な世界。私は海王星要素が強くこの瞑想は3年ほど毎日朝晩2回続けた。大学のゼミの実験室や入社した工場の櫻の木の下などで瞑想を重ねる風変わりな青年であった。
やがて、瞑想を重ねても押し寄せてくる現実の粗い波動や葛藤を受けた際の受け止め方は変わらない自分や現実から逃げるように瞑想に耽る自身に違和感を感じて瞑想は辞めた。
それからはスピリチュアルなものと距離を置き、身体や食事等五感を通して育んでいくことを大切にしていった。

最近、太陽魚座の次男との関わりを通して気づかされることが多々あった。
次男は10室水瓶座、11室魚座ステリウムでキロンがMCと合とはっきりとした使命をもって生まれてきている。
そして、10室水瓶座海王星、金星、天王星が2室双子座土星、8室の火星、冥王星を3点とした調停というアスペクトが5つも重複的に形成されており、苦労の多い道である反面、水瓶的な交友関係面でのサポートがあり苦しみを乗り越えていけるエネルギーを受けていると感じた。
水瓶的に正直に純粋に現実の生きにくさ、苦しさと葛藤している彼の内面は、ある意味では修行僧のように感じている。

次男は2年前の香料アレルギーがきっかけとなりそれから高校に行かなくなり、引き籠りがちになった。
その際に、無意識に関係する海王星の影響を受けて霊的なものとのつながりがそれまで以上に強くなり、現実世界に身を置いて生きていく術がなかなかつかめないという感じであった。私はあまり霊感は強い方ではないが、どのような霊的な存在かわからないままにその声や誘導に従うことの危うさは感じたのでその危険性を次男にも伝えたことがあった。

先日、マドモアゼル愛先生の魚座のお話の中で海王星の働きには恐ろしいものも含まれるので現実世界との間の「結界」をつくることが大切というような話があった。結界とはいわゆる神社でも竹等で設置されてるが、家の掃除や草取り、窓のカーテン、居室の扉なども大きな意味で含まれている。
ぼっとして無意識なままで過ごすとそこから海王星的なものが流れ込んでくる。そういう意味でも意識して何かを行うことが無意識との結界を形成できる。
20代前半の私も次男と同じように海王星に身をゆだねてしまう傾向があり、自分が安らぐ感覚に耽る(好みに耽る)状態となりがちで、現実を直視しにくくなっていた。よい例として若い頃からお酒を飲むのが好きで長年、毎晩、飲んできた。一杯飲むと二杯目、三杯目と無意識に杯を重ねていく部分はまさに魚座、海王星の働きである。昨年、眩暈がきっかけとなり半年以上、断酒をし、今は白湯に焼酎をわずかに垂らしてほろ酔いになる前ぐらいでやめるようになった。まさにこの量の加減が結界に相当するように思う。
また、2年前からはじめたSNSもお酒と同様に見だすとSNSに依存してしまいやはり息が浅くなり姿勢も悪くなり眩暈の誘発要因であったと感じている。
SNSにより真実の情報を得られる反面、海王星の依存性の誘惑が強かったので私はSNSの見れる時間設定ができるアプリを入れて、夜10時から朝6時までは見れないようにすることで、家族との話し合いや本を読む時間を確保できたように思う。

海王星が支配星である魚座は、180度に位置する乙女座要素(物事を整理して計画的に確実に実施)を意識すると魚座で薄まりがちな要素を乙女座が補完してくれるように思う。私は月乙女座であり月反転の太陽魚座を意識するということも大切である反面、魚座要素が強いため反転の乙女座要素を意識することで現実的な世界で結界を形成してバランス感が生まれると思う。

次男は私以上に海王星要素が強く、他者やその場と一体になり、流れに巻き込まれやすい。ものごとにおいても成り行きに任せる傾向が強く、自分で計画的に繰り返し積み重ねていくことが苦手である。
何か具体的な枠にはまりそうになると魚のようにするっと逃げていくという感じでつかみどころがない感じ。
なりゆきに任せるあり方は大いなる力に委ねることと受けとめる人もいるかもしれないが、ただなりゆきに任せるのは無意識への結界がないためにバランスが悪くなる傾向が強いのではと思う。
海王星要素が強い人は、先に述べたように乙女座要素を取り込むことでバランス感覚を整えていくことが大切であることを次男との関わりを通して自覚させられた。

お互いに身近に暮らしていると必要以上に言ったり、働きかけたりして重たくなってしまい、次男も家から出たいという気持ちが強くもっていた。  反面、単に家から出ることが目的になってしまうという本末転倒になっていることにお互い気がつきにくい時期もあった。まさにお互いが鏡になり、お互いの内面、やっていることをよく見極めていくことが問われている。

まだまだ先が読めない状況ではあるが、少しづつ彼の心身を調整できる場所が見つかりつつあり、そこで魚座と反転である乙女座要素の規則正しい暮らしを重ねていくことでバランスを整えて、彼が翼を羽ばたいて飛び立つことを信じて見守っていきたいと思う。


引き籠る子にもスーツを櫻の芽


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