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昭和特撮「快傑ズバット」の面白さとは?

昭和特撮「快傑ズバット」の面白さとは?

昭和時代の特撮テレビドラマ「快傑ズバット」は、1977年に東京12チャンネルで放送された、独特の魅力を持つ作品です。このシリーズは、石森章太郎によって創造され、特撮ドラマの中でも特に個性的な存在として知られています。主人公の早川健は、宮内洋によって演じられ、そのキャラクターは今でも多くのファンに愛されています。


では、この「快傑ズバット」の面白さはどこにあるのでしょうか。まず、このドラマは、主人公が変身ヒーローとして悪と戦うという、当時としては斬新なコンセプトを持っていました。また、脚本家の長坂秀佳による独特の世界観と、宮内洋の独特の台詞回しや演技が、作品に深みを与えています。さらに、日活映画「渡り鳥シリーズ」に影響を受けたとされるストーリーテリングは、視聴者を引き込む力があります。

しかし、このドラマの最大の面白さは、そのユーモアとオーバーアクションにあります。早川健は、自分が日本一であると自負する悪党たちに対して、「オレさ」と自信満々に宣言し、彼らを出し抜くことで、視聴者に爽快感を提供します。このようなシーンは、時代劇の「ワンパターンの美学」を彷彿とさせ、ドラマの繰り返しを楽しむことができるのです。

また、当時の子供たちにとっては、ゴッコ遊びから卒業したような感覚で、早川健の冒険に夢中になることができたでしょう。そのため、多くの子供たちが主人公の台詞を覚え、彼らのヒーローとしての地位を確立しました。このように、子供から大人まで幅広い層に支持された「快傑ズバット」は、昭和特撮の中でも特別な位置を占めています。

最後に、このドラマの面白さを支えたのは、高い視聴率と早期終了の矛盾です。制作側は1年間の放送を予定していましたが、関連玩具の売れ行き不振などの理由で、32話で終了となりました。しかし、その短い放送期間にも関わらず、番組は高い人気を誇り、後にカルト的なファンを生み出すことになりました。これは、昭和特撮の歴史の中で、一風変わった現象と言えるでしょう。

「快傑ズバット」は、そのユニークなキャラクター、独特のストーリーテリング、そして時代を超えたユーモアによって、今でも多くのファンに愛され続けています。昭和特撮の中でも、この作品の面白さは、他の追随を許さないものがあります。それが「快傑ズバット」の魅力なのです。

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