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【昭和の残像】男の子だけど女の子「ストップ!!ひばりくん」

『ストップ!! ひばりくん!』は、1981年から1983年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された江口寿史の漫画作品です。この作品は、母との死別をきっかけにヤクザの家族に引き取られた高校生・坂本耕作と、美少女にしか見えないヤクザの長男・大空ひばりの日常を描いたラブコメディです。ひばりくんのキャラクターは、女装した男の子という設定で、当時の少年誌におけるラブコメのアンチテーゼとして位置づけられていました。

この漫画は、そのユニークな設定と魅力的なキャラクターで多くのファンを獲得しましたが、連載は未完のまま終了してしまいます。しかし、27年の時を経て、2010年に『コンプリート・エディション』として完結編が発表され、ファンにとっては待望の完結を迎えることとなりました。

裏原臭漂うシャレオツな(死語)コンプリート・エディションより。集英社・江口寿史

また、この作品はアニメ化もされており、1983年から1984年にかけて放送されました。アニメ版は全35話で、漫画の魅力を色濃く反映した内容となっています。

『ストップ!! ひばりくん!』の大空家は、一見すると普通の家族のように見えますが、実は関東大空組というヤクザの家族です。この家族は、漫画の中で多くのユーモアとドラマを提供しています。

そして、最も注目すべきキャラクターは、主人公の坂本耕作です。彼は母親の死後、大空家に引き取られることになりますが、最初はその事実を知らず、美少女としか見えないひばりくんに一目惚れしてしまいます。耕作は、ひばりくんの正体を知った後も、大空家の一員として様々な騒動に巻き込まれながら、成長していきます。

大空家は、それぞれが個性的で、時にはコミカルな家族ですが、彼らの絆と愛情は、漫画を通じて読者に伝わってきます。彼らは、ヤクザの家族という設定を超えて、多くの人々に愛されるキャラクターとなっています。

『ストップ!! ひばりくん!』は、そのユニークな家族構成とキャラクターたちの魅力で、今でも多くのファンに支持され続けている作品です。大空家のメンバーたちは、読者に笑いと感動を提供し、漫画の世界に色彩を加えています。

『ストップ!! ひばりくん!』は、今日では「男の娘」ものの先駆けとしても知られており、時代を超えて愛され続ける作品となっています。この作品が持つユーモアと温かみは、今読んでも新鮮で、多くの人々に笑顔を提供してくれます。江口寿史の独特な世界観とキャラクター造形の魅力が詰まった『ストップ!! ひばりくん!』は、漫画史においても特別な位置を占める作品でしょう。

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