「速く走る」ということ

こんにちは。
良いトレーニング、できていますか?

今日からは、何回になるかはわかりませんが、
「速く走る」ということをテーマに書いていこうと思います。
先日Twitterの方に質問をいただきまして、
「そう言えば基本的な走ることを記事にしていない!」と気づいたので
書いてみようと思います。

さて、突然ですが問題です。

人はどうやったら速く走れるでしょう?


そんなことわかってたら、苦労しませんか?
確かに。

でも、この答えはあるんです!
しかも小学生で習っているんです!!!

例えば、こんな問題を出してみたら、
ピンとくる方もいるでしょうか?

A君は秒速10m で進むことができます。100m先に進むためにかかる時間は何秒ですか?

小学5年生の問題だそうです。
答えは100÷10で10秒ですね。

これが速く走るコツです!と言っても実はまだ説明は半分なんです。
でもこれでピンときたあなたはすごい!

では、上の問題を少しアレンジします。だいぶ核心に迫る書き方をします。

A君は1歩で2m で進むことができ、1秒間で5歩進めます。100m先に進むためにかかる時間は何秒ですか?

1歩で2m で進むことができ、1秒間で5歩進めます。
ここを変えました。
要は、秒速10mを書き換えたわけです。

陸上競技っぽくなりましたよね?
ここで言う
「1歩の長さ」がストライド、
「1秒間の歩数」がピッチです。

つまり、ストライドが2mだったA君が、練習して
同じピッチでストライドが2.1mになったら、
100m先に進むためにかかる時間はどうなるでしょう?
1秒間に3回転だったB君が5000m走る時に、
ストライドは変わらずピッチが3.2回転できる様になったら
5000m先に進むためにかかる時間はどうなるでしょう?

つまり。
人が早く走るためには

より長いストライド、より早いピッチで走れば早く走れるんです!

きっと、皆さんは日々目標を立てていると思います。
具体的に100m10秒台!とか、サブ4とか。
そのために取り組んでいるトレーニングもあるはずですよね。
ドリル、インターバル走やレペテーション、ウェイトトレーニング
心肺機能を強化すること、補強に至るまで、
全てはより長いストライド、より速いピッチを獲得するためにあるんです!
ここに還元されないとトレーニングの意味はないと言っても過言ではありません!
この意識はぜひ頭の片隅に入れてくださいね!

ただ、ここまで単純にいかないところが陸上競技でもあります。
例えば階段を駆け上がるとき、
皆さんは一気に6段飛ばしで駆け上がれますか?
駆け上がれないほとがほとんどだと思います。
仮に6歩飛ばせたとして、ピッチは速いですか?
きっと足を伸ばすのに必死で回転はかなり遅くなると思います。
逆に階段を1段ずつ走っても、よほどピッチを上げないと
なかなか上には上がれないことも経験としてあると思います。
自然に階段を駆け上がろうと思った時、
2段飛ばしがちょうど良い人もいれば3段飛ばしの人もいるように、
走りにおいて人それぞれ自分に最適なピッチとストライドがあるんです。

しかも100mや200mの場合、
スタート局面、加速局面、トップスピードを維持する局面で
ピッチとストライドの関係が変化していきます。
ピッチはなるべく変えずに、ストライドは小さいところから
だんだんとトップスピードに向けて大きくなる。
姿勢が早く起きてしまったらストライドやピッチが遅くなって・・・
とか色々考えることも多いので、ある意味難しい種目でもあるんですが、
逆にいえばどうやったら早く走れるのかを理解すること、
つまり自分に最適なピッチとストライドを発見することが
短距離を制するわけです。

その最適な走りを生むためにはフォームの改善や筋力も必要でしょう。
繰り返しますが、
技術や筋力が最適なピッチとストライドを生むという事を忘れずに
日々トレーニングすると、すごく身になるのではないでしょうか?

長距離の場合も、
例えば野口みずきさんと高橋尚子さんのフォームは対極ですよね?
ストライド走法の野口みずきさんとピッチ走法の高橋尚子さん。
でもどちらも金メダリストです。
自分の身体の特性を十分に考えてのフォームだと思います。
長距離でも、いかに最適なピッチとストライドを維持できるかが勝負です。
そういう意識を持ってトレーニングをしてみると良いと思います。

今回は、速く走るということに着目して
視点を変えて書いてみました。
じゃあどうすれば最適なピッチとフォームが見つかるんだ!と
思うでしょうか、
これは1発で見つかる代物ではありません。
あれもこれも試してようやく見つかるものです。
また、先ほど例にも出したように特性にもよります。
自分の感覚+客観的な目(動画、誰かの目)で擦り合わせるのが
環境がない場合はベターです。

とりあえず今日はこういう考え方もあるんだ!というところで
押さえておいてください。

それでは。


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