意味が分かるとシリーズ(閑話)_部活選び

淳はひどく焦っていた。登校日二日目にして、自分にこんなピンチが訪れるとは夢にも思わなかったからだ。

「生徒の皆さんは必ず部活に入ってください」

部活紹介の前に放たれた校長からの一撃。内の高校は部活動はそこそこ有名だとは聞いていたが、受験前の調査では部活の強制はなかったはずだった。
しかし昨年に就任した校長の「健全な精神は、健全な肉体に宿る」とかいう、ねじ曲がった名言を元に、今年からは全生徒部活の入部が義務付けられたのだ。もしかしたら学校説明などで話はでてたのかもしれないが、部活動に興味を持っていなかった淳の記憶には1ミリも残っていなかったのだ。

淳「くそ、この時間は睡眠に当てる予定だったのに...」

基本的に淳は省エネ主義である。自分が部活動に入らないとなれば、午後からの授業のために少しでも体力を回復する予定だった。
しかし、部活動が強制となると話は変わってくる。これから3年間の生活に大きく関わってくる部活動選びは慎重に行わなければならない。主に楽な部活は何かに。

淳「まずスポーツ系はなしか。体力作りというのは重要だが、次の日に影響が出てしまうと意味がない。何より夕食の時間が遅くなる。となると、文化系で活動日が少ないもの」

ぶつぶつと淳は一人で喋っていると、

??「河野君はなんの部活に入るんだい?」

後ろからいきなり声をかけられた。その声の持ち主は青野 智春だった。
入学式を中学生に混じって参加し、そのままクラスの中心人物となった後に
高校生だったことが発覚、周囲を驚かせ一躍有名になった張本人である。
彼とは席が隣なのだが、やたらと距離が近くよく言えばフレンドリー、悪く言えば面倒臭い人というのが淳の心象だった。

淳「青野君か、うーんまだ決めていないな。でも特にスポーツとかやっていた訳ではないから入るなら文化系かな?青野君は?」
智「智春でいいぞ。うーむ、俺もまだ決めていない。どんな部活にもいいところがあるからな!何にするか迷うな!」
智春はどうやら僕とは真逆の理由で迷っているみたいだ。
淳「そうだね。まあここで紹介されない部活もあるみたいだし、決める時間はまだあるからゆっくりと決めることにするよ。」

僕たちは今体育館で各部活の紹介を受けているのだが、そこでは体育館を一杯に使い運動部が普段の練習を再現しており、壇上では各部のキャプテンが活動についてプレゼンを行っている。しかし淳にとっては運動部に入るつもりはないため、退屈なものではある。というより部活動に力を入れないという方針を取っている以上、部員集めにしっかりと注力する活動的な部活自体に入るつもりはないのである。
だから淳にとって重要なのは放課後の部活見学と仮入部ではあるため、ここはやはり最初の方針通り体力の温存に力を入れたいのだが

智「テニス部も良さそうだな!試合は個人戦が故に時にはチームメイト、時にはライバルとしてみんなと切磋琢磨できそうだ」
智「サッカー部もいいな!チーム一丸となって全国大会を目指す、正に青春ではないか!」

と隣の智春が話かけてくるため、全然体力の温存にならない。というか智春の相手は普通に疲れる。しかも智春はなぜか人望があり、周りの人を寄せてくるから尚たちが悪い。これでは部活紹介中に寝ようとしたら即バレてしまう。まあ先輩方が必死に部活紹介をしている中で寝ようとしている方が悪いのだが...。
そんな生産性のかけらもないことを考えていると昼休みのチャイムが鳴る。これで本日分の部活紹介が終わった。

智「そうだ、部活が決まっていないのであれば今日の放課後一緒に見学に行かないか?そして同じ部活に入って共に青春をしようではないか!」
淳「お誘いはうれしいけど、ごめん!今日の放課後は予定があるんだ...。それに部活はやっぱり誰かが入っているからで決めるんじゃなくてお互いに自分のやりたいことに合ったものに入った方がいいと思うから、入部を示し合わせるのは無しにしようよ」
智「うむ、それもそうだな。お互いにこれから納得のいく部活選びができるといいな!」

一応建前はつけたが、内心は放課後も智春と一緒にいると疲れそうだから断った。そして午後の授業が終わり、放課後の部活見学の時間になった。

淳「さてと」

淳は学校から配布された部活動一覧表をみていた。淳の狙いは文化系、しかも廃部寸前の部活とかがちょうどいい。入部届だけ出して、その後廃部となれば、部活動に所属していない理由としてもある程度ごまかしが効く。そうならなくても幽霊部員でも咎められない小規模な部活であれば今後の生活にも支障はでない。そのためには活動実績が少なそうで、かつ紹介文に力が入っていない部活をピックアップしていた。それでも30くらいはヒットした。海原学園には100を超えた部活があり、1/3までは絞れたが、まだ多い。一つずつ見ていくこともできなくはないが、もう少し減らしたい。そこで最後は顧問の先生である。教師の顔と名前が一致しているわけではないが、ベテランの先生が顧問をしていれば、それは名前だけ貸し出しているからでは?と推測できる。少なからず教師が指揮を取っている部活よりかは遥かに楽な可能性が高いだろう。そんな、省エネのための努力を最大限に実施した結果丁度いいのが1件見つかった。それは文化研究会という名前の部活で何をやっているのかはさっぱり分からないが、去年ほとんどの先輩方が全員卒業し、今は部員1名で活動しているらしい。
一先ず部室を尋ねてみることにする。部室は高等部の資料室みたいだ。中には授業で使う道具や資料が棚に置かれており、奥には膝くらいの高さの古びた机と4本足で背もたれのない椅子がまばらに並んでいた。

淳「まあ、これくらいの方が目立たなくていいかな」

淳は机の上に目を向けると一冊の本が置いてあることに気が付く。
さっきまで誰かが見ていたのか、その本を手に取り椅子に座ってパラパラとめくる。どうやら部の活動記録のようだ。文化研究部は地域の歴史を調べ、文化祭で発表をすることを目的として日々活動していたらしい。本などで調べることもあれば、課外活動として実際に外に出て地域の人に話を聞きに行ったりすることもあったそうだ。そのため学内外問わずに様々な人との交流を持っており、文化系の部活では珍しく認知度は高かったようで、生徒達や地元の人、時には教師の悩み相談なども行っていたようだ。淳は活動記録をパラパラとめくると、ある1ページに目が止まる。それは初代部長であり、部の創設者が載っているページである。
しかし、そこにあるはずの部長の写真と名前は黒く塗り潰されている。
他の活動記録を見てみても、初代の部長だけは名前が消されているようだ。

??「そこで何をしているんだい?」
淳「あ、すいません。」

淳は突然の呼びかけに肩を跳び上がらせて反応した。
振り向くとそこには、一人の男が気怠そうに立っていた。どうやらこの学校の生徒のようだ。男は声をかけると、淳の読んでいた資料を手にとり

??「これは、関係者以外には見せないようにしているんだがどこから見つけてきたんだ?」
淳「この机に置いてあったんです。読んでる途中の状態で置いてあったので、つい読んでしまいました。すいません...」
??「そうか、一体誰が持ち出したのか...。ところで君はこんなところに何の用だい?」
淳「部活探しです。この学校は必ず部活動に入らないといけないみたいなので、なるべく楽な部活を探していたらここを見つけました」
??「入部希望者か。それにしても楽な部活とは...随分と正直にいうんだな。」
淳「ここがどんな部活かも分からないですし、入部してからアンマッチがないように自分の要望は素直に伝えようかと。ところであなたは?もしかしてここの部の部員さんですか?」

淳は文化研究会には部員が1名いたことを思い出した。どうやらこの男がその1名のようだ。その男は徹夜明けの科学者のような風貌で身長こそ高いが、体型は細身でひょろりとしており、黒縁メガネの奥の瞳は今にも眠りにつきますという感じで、開いているのか閉じているのか分からない感じになっている。

??「ああ、そうだ。俺の名前は灰崎 誠(はいざき まこと)。一応ここの部長をしている。といっても部員は俺だけで7月までに3人集めないと廃部になるわけだがな」

部として認められるには3人以上の部員がいることが原則である。定期的に生徒会の監査が入るみたいだが、それが三ヶ月後の7月みたいだ。

灰崎「まあ、この部活に目をつけるのはセンスがあると思うぞ。実際ほとんど活動はしていないからな。たださっきも言った通り部員は足りない。君がここで部活をしたいなら新しく3人集める必要があるぞ。この時期以外で部員を集めるのはほぼ不可能だからな」
淳「灰崎先輩は部員集めはしないんですか?」
灰崎「俺はもう3年だからな。7月になったら引退という形で部がなくなっても問題ないんだよ。だから部員集めなんてするだけ無駄だ。ただ君は違うぞ。もし入部するなら7月までに3人集まらなければ廃部、君は別の部活に入り直す必要がある。逆に人数が集まれば、活動は君の好きにできるからメリットも大きいかもな。まあ部員を集めるのは簡単だろう。実際この学校の校則に嫌気が差している人もいるだろう。そういう人にとってこの部は天国、それこそ砂漠にあるオアシスのような存在だからな」
淳「それで先輩は引退があるから部員集めにやる気がないんですね。自分たちの活動を今後に残したいとか考えないんですか?」
灰崎「俺にはそんな殊勝な気持ちは持ち合わせていないな。というよりむしろこの学校の関係者はこの部を排除したいと思っているんじゃないかな。」
淳「排除ですか?もしかして、この冊子で名前が消されている初代部長さんが何か関係あるんですか?」

淳の問いかけに灰崎はため息を漏らし、少し間を置くと

灰崎「まあ、見られたんなら仕方がないか。どうせ入部希望者に話さない訳にもいかないからな」

細めた目で淳を睨みながら答える。

灰崎「で、それは部の活動記録なんだがどこまで理解した?」
淳「この記録が20年前のもので、主に活動は地域史の発表、顔が広い部活で校内外問わずに人望のある部活だったみたいですね。それがどうしてこうなってしまったんですか?」

記録によるとかなり人気な部活で部員も多く部室もあるようだった。少なからず20年前は部員1名で部室が資料室の一画ということはなかったようだ。淳はこの20年間で何があったのか、多少なりとも興味を持っていた。

灰崎「校内はともかく学校外まで人望があったのはどうしてだと思う?」
淳「どういうことですか?単純に学校の中に留まらず外でも活動していたからじゃないですか?情報をもらうためには嫌われないことも大事ですし、常日頃から行動に気をつけてたとか、恩を売ってたとかじゃないですか?」

淳は最初質問の意図が分からなかった。単純に外との交流が増えれば頼られる機会も他の人達よりも多いだろうし、実際に記録を見てもそこの伝統を体感するために一週間お仕事の手伝いをするといった内容が記されていた。
単純に試されているかとも思ったが、灰崎の濁った表情を見るとそういうことでもないらしい。淳が困惑していると、灰崎はため息混じりで口を開く。

灰崎「まあ、記録上はそうなっているな。実際最初の方はそうやって真面目に活動をしていただろう。ただ1年も経たないうちにこの部は犯罪集団と成り果てたのさ」
淳「犯罪...?」
灰崎「ああ、この部活は一言で言うと一種の宗教集団だったのさ。この部の設立者、真藤 為(しんどう いつる)というやつなんだがそいつは人心掌握が異様に上手かった。最初は部活を建前にして相手の懐に入るんだ。体験学習だとか調査のお礼で稼業のお手伝いをさせてくださいだとか、そんな名目でな。そして相手の懐にはいったら、今度は相手の悩みを聞きだすんだ。そしてそれに対して解決策を導く。そんな感じでどんどん相手の心に入り込んでいき、信頼を勝ち取っていき信者を増やしていくんだよ。」
淳「宗教団体っていうと聞こえは悪いですけど、親切して信用を勝ち取るって単純にいいことをしていますよね...?」

灰崎が淡々と話を進めているところに淳は割って入った。この話に続きがあることを淳は当然理解しているが、一番重要な部分に入る前に一度意見をいれておきたかった。それだけ淳もこの話には興味を持っていた。

灰崎「もちろんそうだ。それだけなら模範的な学生だろう。ただ初代の部長はそれで終わらなかった。こいつは徐々に悩み相談のレベルを上げていくんだ。始めは家電の調子が悪いから直してくてとか水回りが気になるか掃除してくれとか、まあ生活のお困りごとレベルの悩みを解決するんだ。そして、それを解決するとまた相手の悩み事を聞き出すんだ。それをどんどん繰り返していくといつの間にか相手はプライベートな悩みまで相談するようになっていく。子供の勉強を見てやってほしいとか酷い時には夫の浮気調査とかもあったらしい。そして、相手の心の負担が大きい悩みを聞き出すと今度はあえて解決せずに相手の心にプレッシャーをかけるんだ。子供を不良に育てたり、不貞行為を生々しく報告したりしてな。そして解決を先延ばしにして相手が現実逃避をしたがるように促すんだ。そこまでいけば後は簡単だ。精神安定剤とかいって薬を飲ませる。だがその薬は」
ードン!
淳「中毒性の高い薬で相手が欲しがったら今度は高額で売りつける。薬漬けにされた相手は金銭面でもそれ以外でも真藤 為の言いなりになってしまうんだろ!でもそんな大それたことをしていれば学校にバレるだろう!それこそ被害者が校舎に乱入して大暴れなんてこともありえるだろう!薬の出所だって高校生がどうやって手に入れるんだよ!」

淳は灰崎の言葉を遮り、壁に拳を叩きつけて続きを言葉にする。その拳は怒りでブルブルと震えておりとても強く握られていた。それは灰崎は遠い目で見ており、少し間を置き続けた。

灰崎「一度薬漬けにしてしまえばあいつにとって相手の懐事情なんて筒抜けだよ。いや、あいつのことだから薬漬けにする前からそれくらいのことは把握していただろうが」
淳「懐事情を把握してどうするんですか?」
灰崎「あいつは相手の懐事情を理解して無理すれば払える金額を用意させるんだよ。相手側にも負い目はあるから他に相談できないことを見越してな。だから被害が明るみに出ることはなかったんだよ。あいつが卒業するまではな」

そこまで聞いて淳は学校側がどうして、この部活を失くせていないかを理解した。

淳「真藤 為は卒業後も被害者をコントロールし続けた。だから学校側も事態に気がつかず部活は存続し続けた。ただ5年前に被害者の家族が学校に被害届をだしてきた。学校側はそこで、こんな犯罪組織を抱えていたことに気が付きもみ消そうとした。実際被害者を黙らせることには成功しているんだろうな。この学校にそんな事件があったことなんて知らなかったしな。ただ部活動の廃止はできなかった。それはその年の部員はこの犯罪に何も関与してないし健全に活動していたんだろう。部活動を推奨する学校側は意味もなく廃部にするのもできず、むしろそれで変な噂が立つ方がリスクとして大きいと判断して部はそのまま残したってところですかね」
灰崎「まあそんなところだ。さっき言った通りあいつは人心掌握に長けていたからな。実際にほとんどの被害者は自分を被害者だと思っていなかったんだよ。寧ろあいつを神様のように扱っている。あいつといるときだけが心が安定しているそうだ。だから宗教団体なんだよ。真藤 為という絶対神を信じて信者はそこにお布施を納めているんだよ」

灰崎は嘲笑しながら部の記録簿を持つ。

灰崎「これがこの部活の正体だよ。他に何か聞きたいことはあるかい?」

そういうと灰崎は淳を遠い目で見つめる。

淳「3つ質問があります。1つ目は真藤 為の薬の入手経路です。どうやってただの高校生が薬を仕入れてきたんですか?少なからず今の僕にはそのつてはありません。2つ目は5年前に被害届を出してきた家族の行動です。その家族はどうして警察ではなく学校に行ったんですか?これだけの事件です。まずは警察に行くのが筋でしょう?そして最後はあなたと真藤 為の関係です。途中から真藤 為をあいつ呼ばわりしていました。もしかしてあなたと真藤 為には何か大きな関わりがあったんじゃないですか?」

淳は3つ目の質問をするときに視線を灰崎に合わせた。ずっと遠い目で見ている灰崎の目の中心を捉えるように。その目に灰崎は少し眉をぴくりとさせたが、

灰崎「1つ目については、俺の知る範囲ではないな。警察の範囲だ。真藤 為の薬の入手経路なんて一学生が知る範囲を超えているよ。2つ目以降については先輩から後輩への宿題だな。部の活動ではないことを教えるつもりはない。ただまあ一つヒントを出すと既に答えはでているということだ」

結局淳の質問は回答してもらえず、その日は解散となった。

淳「真藤 為か...」

 淳はその名前を再度繰り返す。それは今日聞いた話を振り返るためのものではない。もっと単純な理由だ。

淳「こんなところであの人の名前を聞くとはな。」

淳にとっても真藤 為の名前は初耳ではない。過去に因縁のある相手の名前であった。そしてそれが淳が一人暮らしを決めた理由なのだが...

淳「灰崎さんが真藤 為のことを調べているのは間違いない。1つ目の質問の答えに彼は警察の範囲と答えた。つまり警察もこの件については動いて、それを灰崎さんは知っているということ。そして2つ目と3つ目の質問についてだが、多分被害者の家族が灰崎さんもしくはそこに近い人ってことなんだろうな...。」

淳は頭の中でロジックを整理していた。もし1つ目の質問の回答から警察も動いていることを灰崎さんが知っていた場合、それは他ならぬ灰崎さんが警察に通報したからだろう。それなら2つ目と3つ目の回答は簡単だ。家族は学校だけではなく、警察にも連絡していたということ。そして、灰崎さんの家族か、もしくはそれに近しい存在が真藤 為の被害者なのだろう。
そう考えると灰崎の存在は淳にとっては無視できないものとなる。
ならば文化研究会に入ることにはメリットしかない。真藤 為と灰崎 誠の両方をまとめて調べることができるのだから。

ーまあ部員を集めるのは簡単だろう。実際この学校の校則に嫌気が差している人もいるだろう。そういう人にとってこの部は天国、それこそ砂漠にあるオアシスのような存在だからな

そう言っていた灰崎の発言を思い出す。

淳「なにがオアシスですか。飲んだら最後戻って来れない毒の水じゃないか。こんな部活にどうやって勧誘しろっていうのか。」

そう思いながら淳は入部する部活を決めた。

【作者から】
長文を読んでいただきありがとうございました。
今回は【閑話】と題してストーリー編となっております。
普段の意味が分かるとシリーズだと主人公の淳を含め登場人物の物語を描くのが難しいかなと思い【閑話】という形で描かせていただきました。やはりストーリ編となると今まで描けなかったことを描くチャンスということもあり、文字数も多くなってしまいますね。
皆様は既にお気づきかもしれませんが【閑話】では【回答】を作らないようにしようと思います。【回答】ではどうしても作者目線からになってしまうのですが、【閑話】では登場人物の中で完結させたいからというのが作者の思いだからです。実際今回の話で【回答】を用意すると、淳の4つの質問がそのまま問いに、そして終盤の淳の考察が回答となるのですが、情報を出し切られてない状態で登場人物が物語を進めていくことが最大の面白さだと思うのですが、作者目線だとどうしても【回答】で完全なネタバレになってしまい、逆に面白さを損なうなと感じたからです。こういうところは柔軟にやらせていただければと思います。
さてストーリですが、新キャラとして真藤 為や灰崎といったを出演させました。設定としては稀代の犯罪者とヒョヒョウとしている探偵の対立構造を描いております。彼らも今後も通常回に出演する予定です。彼らが紡ぐ物語も今後楽しみにしていただければと思います。
では長文になりましたので本日はここで筆を置かせていただければと思います。引き続き彼らの物語にお付き合いいただければと思います。




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