オーナーシップの正体

「オーナーシップを持ってほしい」というのが組織の、特に管理者や責任者から出てくることがある。プロダクト開発の現場で自分もよく言っていた。しかし今では人によってこの言葉の期待値に差がある気がしてきたので使ってない。
この言葉が出てきた時に含まれる意図を分解してみると

・責任感を持ってほしい
・主体的・能動的な動きをしてほしい
・プロダクトを好きになってほしい
・関心を持って動いてほしい
・なんかわからんけど良くなってほしい
・自分ごとだと思ってやってほしい
etc…

「オーナーシップを持ってほしい」の意図

上記のようなものがあるように思う。私はよく「プロダクトを好きになってほしい・関心を持ってほしい」で使っていた。そうなれば自ずと品質は上がると期待していたから。でもメンバーの中では「私はこのプロダクトに関心があって入社したし将来性を感じています!」といいつつも期待とギャップが出ることがあった。そこで気づいたLove多様性の存在、ほんといやマジでいろんな好きや関心があるので、プロダクトの成長とは無関係として考えたほうがいい。ただあくまでマネジメントという観点の話しで、経営者視点だと面白さとか良いところを語れないのはありえないので伝えるのを諦めちゃいけないのが難しいところ。

人の好き・関心といったものはマネジメント手段でコントロールするのがとても難易度が高いと感じるし、いつでも裏返って嫌いになる可能性が高いので取り組むべきこととして効率が悪い。プロダクトに興味なくとも伸ばせる人は伸ばせるし。少なくとも自分のマネジメントスタイルでは訴求を発揮できないバリュー。なので基本的には「責任感を持ってほしい」「主体的・能動的な動きをしてほしい」に意図を持って使うべき言葉だと意識している。

責任感のギャップ

管理職・マネージャーになって色々な責任を持つと、これまで組織やプロダクトで見えてなかった裁量や責任範囲の解像度が上がる。その状態で他の人とすり合わせる時には責任感についてそのそもギャップがあるという認識状態で望まないと色々ズレる。
見ている数値・困ること・怒られる状況などが全然違うので当たり前であるが意外とみんな同じだと思っている。これを埋めるためには「何を心配しているか」「なんで困るか」「誰が困るか」「解決・メトリクスを維持できると社内やユーザーさんがどうハッピーか」をとにかく言語化・数値化する。プロダクトを好きになろう!はハードルが高いけど、数字や問題を可視化して解決したり、誰かの課題を解決するのはそのそもITでは好きな人が多いのでアプローチしやすく思う。
メンバーがここで伝えたことを主体的に確認したり、メトリクスを見出したりしたらしめしめである。実際マネジメントをしていて助かる瞬間がすごく増える。

難しい言葉は正体を常にすり合わせる

説明や解像度を上げる手間を惜しまない。なんかいい感じに解釈してくれる人も一定数いるので、シンプルな言葉で多くの意味を込めて発信するのはちゃんと具体的なところもセットで見せたり伝える機会を作らないとズレ続ける。

オーナーシップという言葉を使うなら、Love多様性、責任感のギャップを意識する、具体的に伝える、大事にしてこ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?