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#20 要介護3の老親 特養入居が決まりましたが

#5 介護認定調査を初めて申込むタイミング 」にて綴りましたアルツハイマー型認知症の父、申込みから半年を経て特別養護老人ホームに入居いたしました。施設入居や申込についてご検討される際のご参考になるのでは?と思い、申込や入居決定までの流れをご紹介します。

入居先として何故、特別養護老人ホームを選んだか

アルツハイマー型認知症で独居の叔母は、徘徊が起こったタイミングでグループホームに入居しました。症状が進行し誤嚥性肺炎を繰り返す様になる一年程前から「他の施設に移って欲しい」と要請がありました。
当時、窓口となっていた母は、施設探しに難航しておりましたが、私自身も休職明けて復職したばかりで余裕も無く、また、そこまで問題を大きく捉えていなかった為、放置してしまいました。
「食事も水分も摂取しない、訪問医往診のタイミングで来て欲しいと」施設から差し迫った様子で要請があり、この時点で母から引継ぎ、私が窓口を引き受けました。

訪問医と私の間で、経管栄養等はせず、寿命と考えて自然な形見送りましょう、と話が纏ったところで、施設側から「ここでは看取りは出来ない。次の施設が見つかるまで入院して欲しい、病院は手配をつけます!!」と言い渡されました。
施設側の突発的な発言に驚愕する訪問医から「入院=医療行為を受ける事になりますが、最小限の栄養補給に限って貰い、くれぐれも延命措置をしないよう病院側に伝えてください」と丁寧に指示をしてくださった事は、その後の私の看取りの指針になりました。この対応にとても感謝しています。
この経験を通じて、看取りをして頂ける施設を選ぶ必要性を痛感しました。

ケアマネージャーの役割は?

グループホーム入居前の叔母を担当してくださっていたケアマネージャーが、両親の担当を務めてくださっています(いました。)
父の初回介護認定調査依頼と、叔母の施設移転要請が始まった時期が重なり、母は担当ケアマネージャーの方に叔母の対応について相談をしていました。その時に「移転を要請する場合、次の施設を探すのは、入居中の施設のケアマネージャー」と教えて頂きました。
ケアを担当する高齢者も、施設入居者も、介護側からすれば「お客様」。。叔母はひとつのグループホームで5年お世話になりましたが、症状的に他に行って貰いたいものの、何とかなるうちは居てもらっても仕方がない、という対応だと感じていたと母は語っていました。実際に、他に移って欲しいと持ちかけられたものの、特養探しには非協力的でした。
父の特養申込について質問した際には塩対応でしたが、「次を探すのはケアマネージャーの役割でしたよね」というご自身の発言を突かせていただくと、渋々相談に乗ってくださいました。
太字の文言を持ち出しつつ交渉して申込みを進めました。

デイサービスとショートステイの利用

<要介護1>デイサービス→<要介護2>ショートステイ→<要介護3>特養申込
本来は年1回受ける介護認定調査ですが、コロナ禍で見送りとなったのか、2度目の調査が訪れないまま要介護1の認定から3年経過。その間、デイサービスを週2回から3回に増やして利用し、何とか凌いできました。
四肢麻痺のあるお母様の介護をしている友人から、兼ねてよりショートステイを利用について聞いており、利用状況を再確認して私も行動に移ることにしました。
まずは2度目の介護認定調査を申込み、そこで要介護2の判定が出てショートステイの利用をはじめました。当初は行くことを渋っていた父も、2、3ヶ月後には慣れた様子でした。それは良かったですが、準備する母が大混乱してしまいました。
ステイ中の持ち物準備を私がしても、そこが納得いかない様で、母も準備をする事から、私は手を引きました。しかしながら、その準備が今の母には難題で、非常に混乱するようでパニックになったり、施設側の注文(体調の記録や、持物リストの記入)通りに対応できず、私にクレームの声が届けられました。
MAX14日を大体月に2回に分けてステイさせて頂いていましたが、父を送り出した後の数日、母は放心したようになっていました。

要介護3の判定結果を受け特養申込み

2度目の調査から半年足らずで、リハビリパンツと尿漏れパットでもトイレの失敗を繰り返す様になった他、急速に症状の進行が見られました。そうなると、デイ・ショートのサービス利用がない日に自宅で過ごす際に、母ひとりで賄える世話の範囲を越えた事から、3度目の認定調査を受け、判定が要介護3となり、特別養護老人ホームの入居を申し込みことにしました。
特別養護老人ホームは、基本的に在住の自治体内にある施設に申込をします。
自治体にもよると思いますが、特養、それなりに数があるので、どこに申込をしたら良いのか判断材料がなく、ケアマネにご意見を聞きました。「近い方が、何かと便利」という回答で、この法人は評判が良い、的な回答を期待していた私は
その時にはちょっと拍子抜けしました。
各施設毎に申込書を提出する法式のため、5箇所申込際には5枚の申込書を記入提出する必要があります。私は、記入よりも選定の方が負担感を感じました。
ケアマネの示唆を受け、比較的近い2施設と、デイ・ショートでお世話になっていた法人が運営する3施設、在住地域より都会側に新設される所の計6箇所に申込書を提出しました。
新設=入居待ちゼロだから!! というケアマネの示唆により申込みをしたところ、半月程で生活相談員の方の訪問面談がありました。父への声がけから、認知症の方の対応に熟練したものを感じ、この方の勤務する特養なら安心!!と思い、先方も「三ヶ月後位の入居になりそう」とお話しくださっていました。結果、在住地域の方優先ということで落選してしまいました。。

広域への申込

新しい介護認定結果が出たタイミングで担当者会議なるものが開かれます。参加者は、当人・家族+ケアマネ+利用施設の生活指導員。父の要介護3の結果を受けた担当者会議の席で、「在住地域で順番が回ってこない場合に申込める”広域”は、私(ケアマネ)が申込します」との仰せでした。また、同時に複数申込ることや、3ヶ月で入居できた事例の紹介も受けました。
在住地域、特にデイ・ショートを利用していた事業所が運営する特養には期待もありましたが、当初から3ヶ月経過し先が見えない状況だった事から、広域の申込をケアマネに依頼しました。
後から分かった事ですが、5箇所位に申込くださっていると思い込んでいたものの、実際には”広域”の中から最近の1施設でした。その申込から2ヶ月程経ち、母からケアマネに「早く入居させて貰いたい」と依頼して、遠方2施設を追加くださいました。
担当のケアマネは60代。介護サービスに精通されていると思いますが、その分、独断で進めがちです。恐らく、高齢者を相手に良かれと思ってご自身で判断して進める癖が身についているのでしょう。他のご家族の事は分かりませんが、私は理解して自分で判断したいので、説明不足や独断専行と感じられるケアマネの行動がストレスに感じました。

入居先決定

広域追加申込をお願いする頃、最初に申込をしてくださっていた広域の中では最も近い地域の施設から、順番が近くなった事から訪問面談の要請がありました。面談後に、「順番が回ってきたら年内入居が可能か」との質問がありましたが、年末ギリギリに連絡があり、年始から入居が決まりました。
ここまで、数名の生活相談員の方と関わる中で、入居が決まった施設の相談員の方が、最もやり取りがしやすい事が幸いです。
木下斉さんのVoicyプレミアムリスナーとして、日々お話しを聞いていますが、木下さんが仰る「自分の考えを言語化し相手に伝える事ができる」事の必要性について、とても共感しています。生活相談員の方も、私も、非常にはっきりと発言するので、メールの交換も会話もスムーズです。

入居が決まって分かったこと

申込していた中では、入居が決まった施設を運営する社会福祉法人の希望が最大でした。

こちらの梅澤高明さんのvoicyの中で、事業所の規模について講義くださっていますが、父がお世話になっている施設を運営する社会福祉法人は10を越える事業所を展開されています。デジタル化は導入されていない様ですが、希望が大きいために、合理化されて効率的に動かれている印象を受けました。
父はショートステイでお世話になっていた法人が運営する特養が好みかと思いますが、実動部隊の私は、遠いという難はあるものの、入居先の法人で良かったです。
次の介護については、いざ入居して、を綴ります。



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