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#6 がん保険は必要?不要?経験者の視点から

※2023年11月10日 下方に加筆しました。加筆部分表示しています。

所謂、意識高い系のインフルエンサー的な方々のご意見として、「公的保険があるから保険はいらない」「保険を見直そう」という様な言説を目に耳にする機会が多いと感じている昨今には珍しく、「(女性の方は)がん保険は必要です!」というご意見を、voicyにてファイナンシャルプランナーの関根氏が解説くださっています。

こちらの放送を聴き、がん保険の給付金を支給頂いた経験のある私が考えることを綴ります。

関根氏のご意見を伺う前の私の考え

私自身は、新卒で入社した会社の団体募集で某がん保険に加入し、勤務先を2年間で退社後、個人で継続しましたが、数年で「がん保険は要らないかな」と思いやめました。

30代後半に差し掛かる頃、当時加入していた養老保険の満期など、保険を見直す機会があり「がん保険」に加入しました。

40代が終わる頃、関根氏が放送で何度も仰っている「女性9人のうち1人が罹患する」と言われている乳がんの診断を受け、手術・放射線治療・抗がん剤治療、そして、こちらも放送で関根氏が繰り返し触れているホルモン療法の受けています。

私が診断を受けた後、友人の勧めで <マギーズ東京> に何度も足を運び、様々な相談をさせていただきましたが、そのマギーズ東京の共同代表で、ご自身も乳がんのご経験をされていらっしゃる鈴木美穂さんも登場する
映画「がんになる前に知っておくこと」を拝見しました。

〜マギーズ東京については、別の機会に綴りたいと思います〜

その作品を通じて、がん治療の影響で「妊孕性=妊娠をするために必要な能力」に影響が及び、妊孕性が低下したり、失われる事を初めて知りました。

また、SKE48の元メンバー矢方美紀さんが25歳という若さで乳がんと診断され、治療と合わせて卵子凍結についても説明を受けたこと、費用面で卵子凍結を見送った、という記事を読みました。

幸い私は年齢的に妊孕性の影響については無問題でしたが、がんと診断を受けただけでもショックである中、妊孕性についても考えなければならない現実に居ても立っても居られない気持ちに駆り立てられました。

現在、厚生労働省のHPに掲載がありますが、「妊孕性温存療法研究促進事業」に基づき、助成を受けることが出来るようですが、「費用」については余裕
があると心強いかと思います。

〜加えて、妊孕性については、中学生位の性教育でも説明しておくと良いかと考えています〜

他にも、新卒入社早々がんの診断を受けて、男女問わず「費用」の面で心配だったという記事は度々目にしました。

ここまでの結論として、私は、給与も保険料も低い新卒入社の時には、がん保険に加入し、数年を経てある程度蓄えが出来たら、やめるか・継続するか、その時点で考える方法が良いのでは、と考えるようになりました。

関根氏の放送を聞いた後の私の考え

傷病手当金で給与の7割程度が支給され、幸いにも、私は勤務先が加入している保険で差額が補われ、高額療養費も申請し、自己負担は抑えることが出来ました。

私の場合は、老親との3人家族でお財布別。初期治療を受けていた時期は母も元気で自身の治療に集中出来、また、通院先が至近距離だったことからタクシー利用しても少額で、特段の出費増加はありませんでした。

しかしながら、私の様な状況は寧ろ珍しいケースで、関根氏の仰る通る通り、年齢によるかと思いますが、お子さんがいると様々な出費が増える事が手に取るように分かります。

〜入院は1週間程度でしたが、将来が不安、慎ましくしなければ!と4人部屋にしましたが、診断給付金の出る保険に入っていたので、個室を選ぶべきでした。関根氏のこの部分の説明に深く頷きました。

今回のテーマは「がん保険」ですが、私は手術と入院1日支給タイプの医療保険に加入していましたが、関根氏の仰る通り、医療保険に入るなら不就業期間に補償があるタイプの方が良いことを休職をして分かりました。

最終的な結論としては、新卒で蓄えの無い方の加入はお勧め、入社から数年経過後は、ご家族やパートナーとじっくり話し合い、必要に応じて独立系ファイナンシャルプランナーの方に相談し、ご自身がご納得のいくご判断を!です。

9人に1人なら8人の可能性に賭けたい、保険というシステムを敬遠するから投資で蓄える、念の為がん保険加入、どれを選んでも正解も間違いもないので、迷っているなら、まずは知識を得て、信頼出来る人の意見を聞いて、納得がいくまで考えてみるのことをお勧めします。

※ 2023年11月10日下記を加筆します。

経済評論家の山崎元氏の、上記noteを読みました。「がん保険不要」とのお考えを、ご自身の食道がん治療のご経験を具体的に例示を上げながら、ご丁寧にご説明くださっています。

まずは、ファイナンシャルプランナーの関根氏の「女性はがん保険必要」とは違った角度の意見も、是非読んで頂きたく追記しました。

この中で、「記事を書いて仕事が出来た」とお話くださっています。よく、働きながらがん治療を受けられる、という意見も確かにあり、実際にそのように出来ている方もいらっしゃると思います。

私も抗がん剤治療中に働こう!働きたい!と会社に持ちかけ、「治療に専念」を勧められ完全休職することに、不安を覚えました。私は計8回の抗がん剤治療を受けましたが、「休職」して良かったと後から分りました。

抗がん剤の種類にもよるのでしょうが、初回は体力面はそこまで落ちません。抗がん剤は、回数を重ねる度に体力が低下します。例えるなら、階段を3段降りて2段戻り2回目の治療を受ける。階段を3段降りて2段戻って3回目の治療を受ける。それを繰り返すことで徐々に体力は低下し、治療が終わった時には、その喜びとともに、体力低下に驚かされ、そして苦しみます。

治療自体の副作用か、体力低下が原因か特定出来ませんが、集中力が低下し、頭脳を使う事が出来ませんでした。具体的には、治療中は刺し子と編み物に熱中しましたが、本を読む事は出来ませんでした。

抗がん剤治療を受けると漏れなく体重が減少しますが、私が痩せ型だったことで体力低下が著しかったのかもしれません。体感として抗がん剤治療を終えて2年位たったころ、殆ど元の体力に戻った実感が得られ、仕事以外で本などの長文も難なく読めるようになりました。

FPの関根氏は、治療によって、ご自身に加えてご家族へ影響が考えられることをお話くださっています。お金のこと、精神面、そして、何より体力面にも影響が及びます。

がん保険に入るか、入らないか、迷う方は関根氏や山崎氏を始めとする、定評のある方の様々な意見を十分に学び、そして決めることを私は心からお勧めします。






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