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【SEA】君はMLB最強ブルペン陣を知っているかい?前半

初めに

ついにSEAがWC1枠目に入り、気分アゲアゲなマリナーズ応援垢です。今回紹介するのは6/21以降MLB1位の防御率2.32をマークしているSEAブルペン陣についてです。他球団では普通に戦力になりそうなGilesがDFAされるほどレベルが高いブルペンの強さをぜひ知ってもらいたいと思いnoteを書きました。早速見ていきましょう。


ブルペンメンバー紹介

現時点でアクティブロースター入りしているブルペン選手は

Paul Sewald R/R
Diego Castillo R/R
Erik Swanson R/R
Andres Munoz R/R
Penn Murfee R/R
Matthew Festa R/R
Matt Brash R/R
Chris Flexen R/R
(先発からブルペン転向)

対左要員のRyan Borucki L/LがIL入りしているのでブルペンは右Pで固められているのが現状となっています。
ただBoruckiの序列は高くなく、僅差のゲームでの登板は少なかったため全員が右Pでも全く問題がないと感じています。

また、スライダーを効果的に使う選手が多く、スプリットを投げるSwanson以外はスライダーを30%以上、Castillo、Munoz、Murfee、Festaにいたっては50%以上を投げています。Pitch Valuableでみてもリーグ全体で見ても支配的なスライダーをSEAブルペン陣は投げていることが分かります。

そして今季のブルペンの強さを表す事例として、マリナーズは8回をリードした状態で唯一無敗なチーム(45勝0敗)となっています。ブルペンが絶対にリードを守ってくれるのは頼もしすぎますね。


ではここから1選手ごとに紹介します。

1.Paul Sewald

今季成績 IP46.2 ERA2.31 FIP3.51 SV15
マイナー契約で拾った選手を一流クローザーに育て、マリナーズのピッチングコーディネートが優れていることを証明した代表例の選手です。
フォーム改善の一環として、リリースポイントを下げ、より大きく横変化するスイーパーを多投することで奪三振能力が向上しました。
昨季TDLでGravemanをトレードに出し後任としてクローザー起用が増え、今季もセーブシチュエーションを担当することが多いです。
特に優秀なのはWHIPで
30イニング以上投げた全391選手中トップのWHIP0.64
はちょっと理解が追いつきません。去年よりもK/9は下がってしまったものの9.84とイニング数以上の奪三振は取れており、課題であったBB/9 2.12、HR/9 1.16とこちらは大幅に改善されています。
また、「マリナーズにはJudgeも3500万ドルの投手も居ないが、26人の素晴らしい選手がいて、その全員が重要な役割を持っているんだ」とSEAファンを泣かせるコメントをしてくれたりと本当にマリナーズに居てくれて感謝しかない選手です。

↑古巣NYMで好投し、ファンを煽るSewaldさん


2.Diego Castillo

今季成績 IP37.2 ERA3.82 FIP3.70 SV6

昨季TDLでGraveman放出の穴埋めとしてTBからトレードで獲得した選手で、昨季は怪我の離脱もあり期待値ほどではありませんでしたが、クローザーもできる選手として重宝しています。
ERA3.82と平凡な理由は
5/3-5/9に3登板で1回9失点ととんでもない炎上をして、ERA9.28に跳ね上がった
ことで、有望株を2人出して獲得した元SEA劇場型クローザーも驚くような防御率になったことが影響していて、以降は安定したピッチングを続けて直近15試合はERA1.85と頼りになる選手となっています。
懸念点としては、昨季99だったChase Rateが大幅に悪化し、これがWhiff%、K%あたりの数値を落とす要因になっていると思われます。
ただ、相変わらずx系の指標は優秀で、FIPとの乖離も少ないため問題は無さそうだと感じています。
高速スライダーとシンカーで捻じ伏せる投球スタイルが魅力の選手で、投球前のルーティンが独特なので、登板時になるとツイッターで特大チェーンを大量につけたコラ画像がよく流れてきます。
今季0.2IPしか登板できずにIL入りしているJT Chargoisと許容範囲のプロスペクトで25年まで保有できるCastilloを獲得できたのは大バーゲンだったなと感じますね。

ツイッターでよく見るやつ

↑BIG BOSSことCastilloさんの投球準備


3.Erik Swanson

今季成績 IP37.2 ERA3.82 FIP3.70 SV6

Paxtonトレードの対価としてNYYから移籍し、スライダーPが多いブルペンの中でスプリットで価値を出す選手です。
昨季ブレイクからさらにワンランク上の投球を見せていて、K/9 11.86 BB/9 1.77 HR/9 0.50 FIP1.80と手がつけられない状態です。
30イニング以上を投げた391人の投手のうちLOB%は全選手トップの95.7%
を残しています。
唯一悪い点を上げるとすると、何故か9回は荒れ球になることが多く、それがよく現れたのは6/25LAA戦で制球に苦しんだSwansonの球がTroutへの頭部付近に外れこれを故意とみなしたLAAの報復で乱闘になってしまった一件があります。
9回2アウトランナー1塁の2点差、故意に当てて大谷選手と勝負する逆転のピンチをわざわざ作る訳無いと投稿主は思っていますが
回跨ぎから火消し、クローザーまで何でもこなせる便利屋で、Swansonが離脱していた5/11-6/9の間本当に見ていられないくらい不安定だったブルペンで、彼の存在の重要性を痛感しました。

前半となる今回はここまでとなります。後半では今季から本格的にブルペンに定着した4選手を取り上げていきます。


参考資料


FANGRAPHS

Baseball Savant

データは8/13時点で表示しています。

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