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髪色にまつわるあれこれ

髪の色。地毛だったり染めていたりで多種多様な色が存在しますね。緑の黒髪はgreenのことではないけれど、同じ色に括れそうでも細かくは違っていたり。そんな髪色について、私の中での変遷と最近の気付きを書き綴ってみます。

中学時代まで

幼少期は、正直自他の髪色について全くと言っていいほど気にしていませんでした。自分も「みんな」も当たり前に黒。小学校までの自分の髪(の認識)は黒髪でほぼ坊主のスポーツ刈り。周囲に関しては「高齢者は白髪、大人の女性かヤンキーは茶髪、外国人は金髪」という、今からすれば非常に偏ったステレオタイプで捉えていたと思います。アニメ的な表現で奇抜な色の髪型のキャラクターは目にしていても、現実には勿論そんな人はいなくて。だからこそ、紫髪の高齢女性を街で目にした瞬間の衝撃は大きかったですね。

さて中学に進むと、少しずつ髪色の差を意識するようになりました。水泳をやっていて塩素で髪の色が抜けた同期。生まれつき地毛が一目で茶色とわかるほど明るい後輩。当時は「染髪は禁止」どころかそれをしようとすら思い至らなかった私ですが、「地毛が黒でない人々」が近くにいることに気付けた時期でしたね。当時は今ほど「地毛証明書」云々と厳しくはなかったなぁ。

高校入学後

某私立高校に入学してみてあらびっくり。入学式で辺りを見回すと、男女問わず当たり前のように染めている連中がうようよいるではありませんか。金髪に近い人もいて、流石に怖気づいてしまいました。だからと言って皆が皆ヤンキーという訳でもなく、次第に私自身も髪を染めてみたくなりました。時は高1の夏休み。意を決して毛染め液を買い、今の所はただ一度の染髪を実施。色は明るめの茶。陰キャの私が髪を染めたということで、級友にはかなりの驚きをもって迎えられました。高校は(少なくとも当時は)外見にうるさくなかったのでできた挑戦。しかし市販の薬液で脱色・染髪をした代償か、髪は短髪であっても目と手でハッキリわかる程に傷んでしまいました。切れ毛はあるし手触りもガタガタ。染めた髪が全て生え変わる頃にはすっかり後悔。明るい髪色への憧れもありつつ、頭皮への影響や薄毛の早まりも懸念し当分は染めないことを決心するのでした。

髪を伸ばしていくと…

時は一気に飛んで1ヶ月と少し前。それまでは(今もだけど)長さについては性別移行に伴う諸々の葛藤や争いがありつつも、色に関しては特に気にしてはいませんでした。漠然と「自分は黒髪」との認識でい続けた訳ですが、顎下くらいまで伸びてくると自分の髪が目に入る機会も多くなり、陽に当たった髪を見てふと気付きました。

「あれ、もしかして私の髪ってちょっと茶色い?」

最初は勘違いかと思いましたが、日光やら照明やら色々な光にかざして見る度に純粋な黒ではなさそうとの認識が強まってきました。しかし結局は素人判断。実際の所どうなのかを、昨夜美容室に行った際に尋ねてみました。いつも担当して下さる店長さん曰く、やはり私の髪は純粋な黒ではないとのこと。髪色が抜ける可能性としては、染めていなければシャンプーの洗浄成分が強い場合が考えられるそうですが、私は髪を伸ばし始めてからはノンシリコン&サルフェートフリーのシャンプーを一貫して使っているのでその可能性は低い。やはり地毛の色の線が濃厚、と。

ということで実に30年越しの気付きとなりましたが、私の地毛は純粋な黒ではありませんでした!店長さんによると『ダークアッシュブラウン』とでもいうカラー。暗めながら茶色と灰色が混ざったような、それでいて脱色時によく見られる赤みも無く、良い具合に艶っぽく見える髪色だそうです。短髪の頃は髪の面積が狭いのでそこまでわかりませんでしたが、長くなってきて初めて見えてくることってあるんですね。最近は職場の関係で("男性"は短髪且つ黒・灰色・白・肌色しかいない)無理とわかっていながらも染めたい欲求が湧いてしまいもどかしかったのですが、自分の髪色がわかったことでその気持ちも少し収まってきています。それに、昔よりも自分の髪が好きになれそうな…そんな気もしています。うん、当分は染めません。

「髪を切りたくない」今まで以上に強く思いますね…。勿論毛先や毛量の調整でのカットは必要なんですが、男性の髪型に戻す意味での断髪はもう二度としたくない。周囲の圧力に屈せずにいたいなぁと思う病み上がりの朝でした。2週間後に控えた親戚の集まる法事を憂いつつ。

もしよろしければ、ご無理の無い範囲でお願い致しますm(__)m