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【塾選び】冬期講習の比較(サピックス・早稲アカ・四谷大塚・日能研)

年末の足音が聞こえ始め、冬期講習の情報が出回る時期となりました。ということで、中学受験大手4塾の冬期講習を横比較して、各塾の違いを見てみたいと思います。新4年生からの塾選びのために冬期講習からスタートする方もいると思いますので、参考になればと思います。

こんな方におすすめ

  • 塾選びのために大手塾を比較したい

  • 季節講習だけ大手塾に通いたい

  • 季節講習にいくらかかるのか知りたい

  • 中学受験生のお正月の実態を知りたい

通年のカリキュラムも大事ですが、予算的にはプラス季節講習でいくらかかるかも見ておく必要があります。また、季節講習は塾のカラーが反映されていて、塾選びの材料にもなるので参考にしていただければと思います。


6年生の日程・時間数・費用

入試間近の6年生です。今さら塾を変更する人もいないと思いますし、そもそもサピックスと日能研は6年生の外部受け付けはしていないので、他塾の様子や5年生以下の方がこの先どうなるかという視点で見てもらえればと。

6年生の冬期講習・正月特訓比較

6年生は冬期講習と正月特訓がデフォルトで、両方合わせればほぼ正月はありません。日能研は12月〜1月までが合格力ファイナルという講座になっていて、12月・冬休み・1月という3期に分かれているうちの2期目が冬期講習期間にあたります。

冬期講習と正月特訓の詳細を比較表にすると次の通りです。

もう少し視覚的にわかりやすく比較します。

6年生のスケジュール

各塾のスケジュールをカレンダーに当てはめるとこんな感じです。

各塾ともビッシリ日程が詰まっていてそれほど大きな違いはないですね。サピックスと日能研は元旦は休むようですが、早稲アカと四谷大塚は元旦もあります。

というか、早稲アカは12月26日から1月7日まで1日も休みなしです。まあこの時期の受験生に休みはなく、塾が休みの日でも家で勉強をすることにはなると思うので、塾任せならむしろ休みを入れてくれない方がいいのかもしれません。正月気分はゼロになるでしょうが。

個人的に気になるのは後半部分ですかね。埼玉受験をする場合は1月10日に受験がスタートすることになり、地方の学校の東京入試を受ける場合はもっと早く1月8日スタートです。サピックス以外の塾ではギリギリまで冬期講習をやっていることになるので、直前に過去問をやったり確認したりする調整の時間はなさそうです。四谷大塚は1月8日に講習会判定テストが入っていますが、正直そんなことをやっている場合なのかなと思ったりします。(まあ余計なお世話ですかね)

ちなみに早稲アカにはNN対象校のオプション講座で、全5回のNNそっくりテストゼミというものが1月にあります。その第1回が1月1日に設定されているわけですが、見事にサピックスの空き日に設定しているあたりさすがだなと思います。というか、早稲アカ生は正月特訓中なんですが(振替があるとはいえ)どうなんですかね。

6年生の総時間数と費用

授業時間数と費用総額は次の通りです。


まあ6年生のこの時期に関しては多いとか少ないとか言っている場合ではないので、塾同士を比較すること自体に意味はないでしょう。どちらかと言えば、講習を受けるのか受けないのかという選択の違いの方が大きいかなと思います。講習を受けるのであれば基本的には塾で埋まるのでお任せするイメージ、個別に対策をしたいのであれば講習は受けない方がやりやすいのではないかなと思います。

まあいずれにせよ、いよいよ受験間際の6年生、それぞれベストを尽くせるような選択をしてほしいと思います。

5年生の日程・時間数・費用

今どきのカリキュラムでは5年生後半のこの時期が佳境だと言われ、ある意味で最も大事な時期かもしれません。塾ごとの違いが最も現れるのもこの5年生です。

5年生の冬期講習・正月特訓比較

5年生では正月特訓のある塾とない塾に分かれます。

また今年から、四谷大塚はSコース生(最上位クラス)とそれ以外とで講習日数にも大きく差をつけるようになったようです。

まずは比較表で見てみます。

5年生のスケジュール

各塾の5年生のスケジュールです。

まず正月特訓のあるなしが大きいですが、早稲アカは3日間の正月特訓があり、四谷大塚のSコース生は何と大晦日と元旦に正月特訓が入っています。敢えてそこに突っ込んでいる感じはしますが、正月気分で気持ちを緩めるなよということなのかもしれません。(個人的には5年生からそんなに張り詰めたら切れてしまうんじゃないかとか、むしろ正月をしっかり経験させた方がいいんじゃないかと思いますけどね)

次に冬期講習ですが、ここは他の季節講習と同様にサピックスが6日と短め、そして早稲アカが8日、日能研は10日+テスト1日ということで長めになります。四谷大塚はSコース生とそれ以外で真逆と言ってよく、Sコース生以外は4日+テストということで最も少ない日数になります。Sコース生は正月特訓と合わせて11日間なので、これは早稲アカ・日能研と並び最も多い日数になります。

5年生の総時間数と費用

授業時間数と費用総額は次の通りです。

総時間数で見るとかなり大きな違いがあることが分かります。

冬期講習は復習の場である塾が多い中で、サピックスだけは通常カリキュラムの一環で単元学習が進んでいきます。つまり平日の授業時間が6日間にギュッと詰め込まれただけなので、1日あたりの授業時間は多くなく、結果としてそれほど時間数は多くならないということだと思います。

それ以外の塾は基本的に9月以降で習った内容を復習するカリキュラムで、いわゆる季節講習っぽく1日あたりの授業時間も多くなり、総時間数もかなり多くなります。サピックスと早稲アカで比べると、実に4倍近い差があります。

これらは塾のスタイルの違いなので、どちらがいいかというよりも、こういう違いがあると認識しておけば良いでしょう。サピックスは通常授業なので受講しない選択は基本的にありません。他塾は、本来なら必要性があれば受講するくらいの感じでいいはずです。(が実際はほとんどの人が受講することになるでしょう)

個人的にはサピックスの考え方(季節講習も通常授業にすることで授業時間を増やし、授業1回分のハードルを下げる)の方が好きですね。だったら季節講習ではなく授業として、年間の費用に入れて分かりやすくしてほしいですけど。
もし復習をメインにするなら、全分野を網羅的に学習するよりも、組分けテストなどで点数の低かった単元に集中して学習した方が効率はいいだろうなと思ってしまいます。

四谷大塚は、去年までは全員対象で正月特訓があったのがSコース生だけになりました。春期講習もSコース生のみの講習ができていたり、冬期講習もSコース生だけ長くなっているので、Sコース生を別枠で扱う方針になったようです。おそらくこの先、6年生前半で開成・桜蔭コースがあるので、そこへ繋げていってこの2校の合格者を増やしたい思惑があるのではと邪推します。あとはSコース生を特別扱いすることで、Sコースを目指すモチベーションを上げる効果も狙っているのかもしれません。

4年生の日程・時間数・費用

5年生が中学受験カリキュラムのメインであるところはいまも変わらないと思いますが、徐々に内容が前倒しになってきているのもあり、そろそろ重要単元が入ってくるタイミングでもあるでしょう。

4年生の冬期講習比較

さすがに4年生に正月特訓を入れている塾はないようです。

4年生のスケジュール

各塾の4年生のスケジュールです。

四谷大塚と日能研は、年末か年始かのどちらか(おそらく校舎で違う)4日間+テスト1日というのが講習期間になっています。まだまだ4年生では余裕がありますね。

サピックスと早稲アカは年末と年始の両方に講習が設定されています。日程だけ見るとたくさんありますが、どちらの塾も基本的に午前だけ(もしくは午後だけ)なので、そこまでの負担感はないのではと思います。

4年生の総時間数と費用

授業時間数と費用を抜き出すと次の通りです。

まあそれほどの差はないですね。5年生のところでも書いた通り、サピックスだけは季節講習と言いつつ通常授業なので、そこのスタンスの違いがあるところだけおさえておければと思います。

3年間トータルでの比較

総授業時間数

サピックスは4・5年生軽め、6年生はガッツリです。これは、4・5年生は通常授業と位置付けられているためで、本格的な(?)講習は6年生でという感じです。

早稲アカはダントツで時間数が多く、全ての学年で最も多くなっています。とりあえず塾に来させて面倒をみようというスタンスと捉えれば良いですかね。

四谷大塚はSコース生(最上位クラス)とそれ以外でイメージがだいぶ変わります。Sコースだと正月特訓もあって早稲アカに近いイメージになり、それ以外のコースは4・5年生ともだいぶ軽くなります。

日能研は学年が上がるごとに時間数が増えていく感じで、それぞれの塾の中間といったイメージです。早稲アカほどではないですが、講習時間が多めとは言えそうです。

費用

とりあえず冬期講習+正月特訓分で総額を出すとこんな感じです。

結局、費用は通う分トータルで見ないと意味がないので、気になる方は次の記事をご覧ください。

→年間でかかる塾費用を比較

まとめ

以上、大手4塾の冬期講習比較でした。

塾選びの参考や、今後の見通しを立てる際などに役立てていただければと思います。

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