王政復古の大号令
「先生は何歳?」という質問、面倒な質問の一つです。
私は自称「大正13年生まれ」と統一していました。
ところで、先日の「モコモコタクシー」の話を覚えていらっしゃいますか?
あの先生のお話をもう一度・・・・。
モコモコ先生もあるとき「先生、いくつですか?」とやられたそうです。
そこで生徒が何気なく机の上に出していた社会科の資料集をパラパラとめくり「王政復古の大号令」の絵図の中の平伏している武士を1人指さして 「これ、俺・・・・」 と、眉一つ動かさずに言います。
ざわつく子供達。
そこに畳み掛けるようにモコモコ先生はいいます。
「なんかさ、二条城に集まれって言うからさ行ったんだよ、そうしたらさ、幕府を廃絶するからって言われてさ・・・・俺びっくりしたんだけど、平伏してないと叱られるから平伏するしかなくてさ・・・・」
「え?ホント?ホント?」
さらにざわつく子供達。
「結局さ新しい時代になってさ、俺たちも髷を落とすことになったんだけど・・・・あの日は流石に涙が出たよ・・・・」
子供達もアホではないのでその話がウソかホントかなど分かるのですが、話の内容のあまりのすごさに自分たちの質問を忘れています。
子供たちはもう先生が何歳か?などと気にていられません。
テキトーさに凄みがあること、これ、意外と授業の運営に必要なスキルです。
静かにさせる、集中を揃える、そういうことが必要になったときこのスキルぜひ使ってほしいです。
授業を運営する先生も、話の内容に詰まった親御さんもぜひ、お使いください。
家で親御さんが資料集を一緒に見て、歴史上の人物を指さして「あ、これ私の友達・・・・懐かしいな」とか言ってくれたら、お子さんはきっとそのユーモアにひきつけられると思います。
でも、芝居がかった感じではなくて、自然にね。
それがコツです。お子さんがいないところで少し練習してみてください。
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