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志望校の選び方 グローバル軸編 その2


 来月発売の教育系雑誌の記事を書き終えて、ほっとしている研究員 宮本です。今日はグローバル軸で考える志望校の選び方についての続きです。

前回の書き込みでは、IB校について取り上げましたが、もう一つ、最近宮本が注目している制度があります。これはおそらく、IB校に匹敵すると思われるものです。それが、「ダブルディプロマ」というものです。


「ダブルディプロマ」って何!


一見しただけでは分かりませんよね。そして、最近の教育業界はなんとカタカナの多いことでしょうか。もっとわかりやすくして~と思っている保護者の方々に向けて、今日は書いていきたいと思います。

「ダブルディプロマ」とは読んで字のごとく、

二つの卒業資格が得られる

ということです。ん?それでもよく分からないわ?

という方、多いと思います。どういうことかと言いますと、日本にいながらにして、海外のカリキュラムも同時に受講、日本の高校の卒業と、海外高校の卒業資格の二つを一気に取れまっせ~ということです。


それって留学と比べてメリットあるの?


ここで、今までの留学との違いを見てみたいと思います。

例えば、高校で1年間留学をしたとしても、1年だけでは現地校の卒業資格をもらうことはできません。また、留学していた期間は日本の勉強はできていません。日本の公立校の場合では、留学中の単位が日本の高校では認めてもらえず、留年となるケースがほとんどです。そこで、これまでグローバル軸に強い私立では「留学中の単位も認めますよ~」「留年しなくていいですよ~」という取り組みを進めていました。もちろん、これだって十分にありがたいことなのですが、現地校の卒業資格が得られるとまではいきません。


ところが、ダブルディプロマでは、日本の学校での学びも落とさずに、現地校の卒業資格も取れるのです。もちろん、費用的には普通のコースに通うのと比べると、高額になる場合もありますが、3年間留学をすることを考えれば、自宅から安心して通わせられて、グローバル水準の授業を受けられるというのはかなりポイントが高いのではないでしょうか。

また、ダブルディプロマ制度のある学校は、IB校同様に、海外大学への留学の門戸が広がります。日本国内の大学でも学校によっては帰国子女枠入試への出願が認められるため、受験チャンスが増えるというメリットもあるでしょう。実は日本国内の大学でも、ダブルディプロマ制度を設けるところが出てきています。こちらは格上の大学を蹴ってでも、この、ダブルディプロマの大学へ進んだという学生が出るほどに注目が集まり始めています。

ダブルディプロマ校の中身の確認を忘れずに

どのようなカリキュラムになっているか、どこの国の学校の卒業資格が得られるのかなどは学校により異なりますから、よく調べることをお勧めします。たとえば、普通のコースと比べて、毎日のコマ数が多く設定されている学校もあるため、部活との両立を考えている場合は難しいところもあるかもしれません。また、夏休み中に必ず現地校での講習を受けなくてはいけないところもあります。どんな制度もそうなのですが、同じ言葉で表現されていることも、各校で中身の違いがありますから、必ず確認するようにしてください。

次回は、外国人講師やオンライン英会話導入校について解説していきます。




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