【共通テスト物理】傾向と対策&対策講座案内
こちらの記事は,JUKEN7公式サイトへ引越しました.最新の記事はそちらをごらんください.
『共テ物理ラストスパート』講座案内
ここでは,JUKEN7の共通テスト物理対策講座である『共テ物理LS』に含まれる内容について紹介します.共テ物理の細かな分析はその後に詳述します.
I. 自習用教材「共通テレベル問題集」
まっとうな受験生は,共テ特有の対策に入る前に,基本の確認や共テと同レベルのアウトプット練習を積みたいと思うことでしょう.そこで,全分野全単元を網羅した自習用問題集(90題,200頁超)「共通テレベル問題集」を付録しています.
センター物理も共テ物理も幅広い分野から出題されるため,知識・スキルの抜け漏れを作らないことが重要です.実践的なアウトプット練習のつもりで進めていく中で,苦手テーマや知識の抜けなどが見つかった際には,基礎に立ち戻り強化してください.このことが,2次学力の向上にもつながってくることでしょう.
II. 分野ごとに集中した演習「〇〇1000本ノック!!」
2015年〜2020年の間のセンター物理の過去問には良問も多く,学習効果が高いと感じます(2014年以前は課程が異なる).こちらに取り組むのもオススメ!ということで,熱力学・電磁気・波動・原子物理の各分野のセンター試験の過去問(2015年~2020年の本試験・追試験すべて)を一気に演習・解説する講義を作成しました.
「共通テレベル問題集」に続いて,抜け・漏れや弱点を見つけたり,演習量を増やすのに最適です.動画内で問題も映している動画完結型なので,紙と鉛筆(とスマホ)だけで受講することができます.
III. 低正答率問題対策講義
共テ物理と言えど,センター物理時代の特徴を継承している部分も大いにあります.そこで,センター物理で正答率が特に低かった問題の傾向を分析・整理して伝授します.
IV. 共テ物理過去問解説講義
共テ物理の過去問の解説講義も付録しているので,過去問演習時に分からないことがあっても安心!直前期にありがちな質の「低い解説を読んで混乱する」なんていうことも防げます.
◆補足アドバイス
過去問演習が済んだ後は(もしくは並行して),各社が販売している予想問題に取り組む方も多いでしょう.ただし,クオリティにブレがあるため(実際の共テと比べて作問にそこまでの労力をかけられていない),学習効率が高くないと感じます.実践慣れという意味で取り組むことはよいと思いますが,傾向の偏りを防ぐため,複数の団体のものに取り組むのがオススメです.
センター物理時代の低正答率問題の類型
センター物理において,高学力層が思わぬ失点をしてしまうような問題のタイプは,おおよそ次のように大別できました.これらの特徴は共テ物理においても変わらないでしょう.
以下,各タイプの詳細と対策について述べます.
① イメージに囚われてミスるタイプ
グラフや文章の選択問題,定性的な問題で,選択肢に引っ張られて,イメージに頼り,論理がおろそかになってしまうことがあります.「選択肢から感覚的に選ぶ」というのが最悪の対処法で,「記述式問題と同じように,論理的に数式を用いて考える」のが大切です.
② 複数の条件を連立するタイプ
物理の入試問題では,設問1つに対して,式を1つ立てれば解答にたどりつく,ということも少なくありません.複数の条件を連立するタイプの問題は(センター試験に限らず)正答率が低くなります.例えば,次のような問題などがあります.
ここでも大切なことは,選択肢が目に見えているからと言ってなめたりせず,記述式の問題のつもりで考えることです.さらに言えば,その物理現象を支配する法則(そのタイプの問題の解法)をきちんと考えることです.試験場で焦っているときには,あたり前のことをあたり前にやる,ということが疎かになりがちです.普段から意識しましょう.
③ 頻出問題とよく似ているが少し異なるタイプ
試験場で見たことあるような問題に出会えば,安心しますよね.そういうときに「あぁあれか」という思い込みがミスを生みます.知っているような問題であれば,どうせ手早く解けるのですから,焦ってうろ覚えの答えを当てはめるのではなく,イチから計算しなければなりません.
共テ物理の注意点
共テ物理は,センター物理と比べ,問われる学力が2次学力と近づいてきたと感じています.そのため,難関大受験生にとっては,センター物理より共テ物理の方が解きやすいのではないでしょうか.逆に,標準レベルの受験生にとっては厳しく感じられることも多いのではないかと思います.
《難関レベルの受験生へ》
センター物理時代よりは,ケアレスミスでの失点は減ったのではないかと推測してはいますが,いくつかの注意点がありますので,そちらも気に留めておけばより盤石となるでしょう.
《標準的な受験生へ》
本番前の共テでこんなに難しいの?と焦ることもあるかもしれません.しかし逆に言えば,共テで取れれば,2次でも取れます.地に足のついた学習を積み重ねて,基礎学力を上げていくことが肝要です.なお,共テ物理では幅広い難易度の設問が作られています.そこで,試験本番では,自分にとって難しい問題は時間をかけすぎずに,飛ばすことも必要になるかもしれません.なお,難しい設問ほど選択肢が少ないことが多いです(適当にマークして先に進みましょう💦).
以下では,共テ物理について特記しておくべき問題傾向とその対策について簡単に述べます.
◆定性的な問題
定量的に考える.つまり,具体的な式を書いて考えることが大事です.
◆グラフが与えられたとき
グラフからいきなり情報を読み取ろうとせず,どんな関係式を表すグラフなのかを考え,対応する式を立式することが先決です.
◆実験など複雑な設定の場合
余計な情報を捨象していかないと混乱してしまいます.要は何を聞いているのか,その物理現象の本質と対応する法則についてまず考えましょう.どのような典型問題と対応するのかという考え方も有効です.
◆誤差の問題
誤差(絶対誤差)=測定値ー真の値
相対誤差=絶対誤差/真の値(or測定値)×100%
① 系統誤差 (systematic error) :理論の不備,測定器具の不備,測定者の癖による.
② 偶然誤差 (Random error) :ランダムに起こる.
測定器を利用して物理量を測定する場合,最小目盛りの1/10まで読む.
有効数字の計算の仕方も念のため押さえておきましょう.
「共テレベル問題集」誤植
m(_ _)m
【旧資料】センター物理の正答率
2015年〜2020年のセンター物理(本試),および共通テスト物理H30試行調査の正答一覧です.付した色は次の意味です.
7割〜8割程度を目標とする方は,無色〜緑で誤ってしまった所を重点的に復習しましょう.逆に高得点を狙う方は,黄〜赤を要チェック!
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