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第4回:あの頃僕は「おジャ魔女どれみ」で泣いた

「どうして男の子なのに見てるのー?」

幼い頃というのは誰に対しても分け隔てなく、
ストレートすぎる言葉を投げる。
打ち返した球を追いかけるわけでもなく、
ひたすらに投げ込むものだから恐ろしい。

僕は当時からアニメやバラエティなど、
興味を持ったことに対しては、
恥じる気持ちを持たなかった。
モーニング娘。が好きだったし、
プリキュアやミルモでポン!など、
僕ら世代における「青春」とやらをトコトン見た。
その中でも格別に好きだったのが、
「おジャ魔女どれみ」だったりする。
1999年から2002年まで4シリーズにわたって放送され、当時の日曜8:30は食いつくように見た。
当時サッカーをしていたので、
見れないことがわかれば父にお願いして、
VHSで録画までした。
その際は、
スーパー戦隊・仮面ライダー・おジャ魔女どれみ
この7:30からのAMゴールデンタイムは鉄板だった。

だが落とし穴が存在する。
帰宅後飛びつくようにVHSを再生すると、
大学生がタスキを掛けひたすら走っていたり、
大人が真剣にゴルフをしていたりする。
当時の悲しみは今も味わうことができる。
しかし意外とこの感覚、
大人になった自分が、
子供の頃を懐古できる貴重な時間なのかもしれない。
いや、そんなことはないのだが…

表題通り、
当時の僕はおジャ魔女どれみで泣いた。
情けない?
これが意外とそうじゃない。
騙されたと思って見てほしい。
格キャラの心理描写が、
これでもかと盛り込まれている。
所謂、「見入ることができるアニメ」だと思う。
人情劇に近いが子供向けのアニメであることが、
それを良い具合に否定する。
最終回なんてそんなもんじゃない。
恐らく大人の方が泣くことでしょう。
きっと感じることが多いから。

最近までprime videoで見直していたが、
ここまでのものとは想像できたことか。
雑念と煩悩、ひねくれた思考だらけの僕でさえ、
心洗われた気持ちになった。
「あぁ、これって大切だな」
そんな感じ。

うるっと来た今の感情が、
昔と変わらないのであれば、
僕は順調に大人になっているらしい。

変わっているのに、変わってない。
20年後も同じことが言えたらいいな。

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