立石従寛|Jukan Tateisi

美術家・音楽家|アートスペースThe 5th Floor代表|英国王立芸術学院(RCA…

立石従寛|Jukan Tateisi

美術家・音楽家|アートスペースThe 5th Floor代表|英国王立芸術学院(RCA)首席修了|仮想現実に流れる人間像の観察をテーマに人工知能、立体音響、写真、建築手法を用いた作品を展開|NHK「ことばおどる」楽曲提供|シカゴ生まれ6ヶ国で暮らす。http://jukan.co

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仮想現実のエコロジー:人工と自然の関係を考える作品群

今思えば、2019年にAI開発者の三宅陽一郎氏、起業家の井口尊仁氏とお話したころには既に技術至上主義に対する疑念をかかえていたようだ。人と人工物、くわえて自然が相互補完的・共犯的関係を結ぶことでわれわれはクリティカルゾーンの上で優しく生きていけるように思う。 「クリティカルゾーンは、地球科学を中心とする少数の科学者たちが、異分野の知識を結集させ、生きている地球の薄い皮膜についての研究方法を刷新するために考え出した言葉だ。」 - ブリュノ・ラトゥール 幼少期から触れていた仮

    • 島の向こうに、霧がたちこめていると感じた

       外へ出なくなりしばらくして、伯父が新型コロナウィルスにかかって亡くなったと知らされた。見舞いにいけず、看取ることもできず、葬れずにいて、死というものがどれだけ身体から「遠い」のかを知った。  壁一枚へだてて暮らしている大学生は、その音を隣に漏らすこともなく、ただSNS上で生きている様子をうかがい、相互フォロワーのほうが隣人よりも「近い」ことを知った。  行きたい場所、行きたくない場所。話題にあがる場所は、国単位でなく、街単位になっていて、いつのまにか国が街の一部に成り下

      • The 5th Floor、はじめの一歩を振り返って

         わたしは美術・音楽作家としての活動を軸にしながらも、同時にアートスペースを仲間と立ち上げて運営している。  このたび、そのスペースである「The 5th Floor」が、美術手帖2021年2月号「ニューカマー・アーティスト100」に注目の新進スペースとして取り上げられた。  これはよいタイミング!ととらえ、「何を大事にして一年目を過ごしたか」をつづろうと思う。 東大・藝大のあいだの5階 「The 5th Floor」は2020年2月に誕生した、東京は上野周辺、根津・池

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