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Percevalのナイフ

メインディッシュにこのナイフが設えられました。

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大好きなPerceval(ペルスヴァル)のナイフに出会えて、肉を食べながらひとりで小躍りしていました(心の中で)。
もちろん期待通り、すっと気持ちよく切り肉を切り取れました。

フランス料理というとChâteau Laguiole、あるいはラギオール(ライオール)風ナイフが多いですが、僕はPercevalイチオシです。

2004年の終わり、イヴ・シャルルのパリのレストランでのこと。イヴの友人達は和気あいあいと食卓を囲み、素晴らしいマグレ・ド・カナール(鴨の胸肉)を今まさに賞味しようとしていました。何人かがポケットから取り出したのは、ペルスヴァルの折りたたみナイフ。鴨肉はそのナイフを使うと素晴らしくきれいに切れるのに、レストランのテーブルナイフだと、お皿の上をむなしく転がるばかり。
イヴは叫びました。
「このル・フランセという名の折りたたみナイフと同じくらいよく切れるテーブルナイフはこの世の中にないのか?」
そのとき、ナイフが持つべき本来の機能・切れ味というものに考えが至ったのでした。テーブルナイフの切れ味もこの折りたたみナイフと同じでなくてはならない。
この計画をめぐって、その晩、あれやこれやの話し合いの末に出た結論は、作られるべきテーブルナイフは、そのインスピレーションの源となったナイフと同じシルエットを持つべきだというもの。そして、クリエイティヴなこの長い話し合いを活気づけたのは、醸造家である友人、ステファン・マジョーヌがこの食事会のために持参した自作のワインだということは、皆の認めるところでした。
そのワインとは、ドメーヌ・ド・ペイラ、アルコール度9.47のプリムール。こうして、このナイフは9.47と名付けられたのでした。

Percvalの代表的なナイフ Le 9.4の物語です。

おいしい食事と素敵な食器やカトラリーでとても楽しい時間を過ごさせていただきました。COVID-19が落ち着いたら、この店にぜひ友人を誘って食べに行きたいと思います。

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スーシェフはモンペリエ出身。モンペリエが大好きな娘に直ぐに伝えました。

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