見出し画像

ダイレクトリクルーティングの候補者検索方法を少し工夫しただけで、業務工数を30%削減できた話

ダイレクトリクルーティングを担当し始めた方の中には、「候補者検索に時間がかかってしまい、思うようにスカウトメールが打てない」というストレスを抱えている方が多いのではないでしょうか?

今回お伝えするのは、私の実体験に基づく『候補者の検索方法を少し工夫しただけで、ダイレクトリクルーティングの業務工数を30%削減できた』話。

日々忙しくされている人事の皆さまに少しでも有益な情報をお届けしたい!と思いこのnoteを書きました。

■ 改善前の業務時間

ダイレクトリクルーティングに係る業務の中、候補者検索(スカウトメールを送る候補者をデータベースから検索する作業)に最も工数を割いており、もう少し効率的にできないかと模索していました。

業務時間(月間20ポジション運用時)
・候補者抽出:22時間/月

■ 工数削減のために取り組んだこと

業務工数を削減するために取り組んだことはたった1つだけ。
それは、候補者の「検索条件」を工夫しただけです。

ダイレクトリクルーティングで候補者を検索する際、ガチガチに検索条件を絞ってしまうと候補者が少なくなりすぎてしまうため、ある程度緩めに条件を作成するケースが多いと思います。

しかし、緩めに作成した検索条件では、対象外の候補者が一定数抽出されてしまう欠点があります。そのため、候補者のレジュメを1枚1枚チェックする必要があり、業務工数の増加に繋がっていました。

そこで、募集ポジションとのマッチング精度が高い候補者のみを抽出できるように検索条件を綿密に設定し直したところ、返信率や集客数などの効果はキープしながら、業務工数の削減に成功しました!

ここからは具体的にどんな工夫をしたのか?について詳しく書いていきます。

■ 検索条件の作成ポイント

検索条件を見直した際に、気をつけたのは以下の2点。

1. 返信可能性が高い候補者を抽出する
2. フリーワードを設定する


1. 返信可能性が高い候補者を抽出する

検索条件には、必ずログイン期間を設定しましょう。

「直近1ヶ月以内のログイン = 転職意欲が高い候補者」です。直近ログイン期間を設定して、過去にサービス登録してそのまま放置している候補者を除外すれば、返信可能性が高い候補者のみを抽出できます。

ログイン期間は、新しければ新しいほどリアクションが期待できますが、他の検索条件との組み合わせ次第では候補者がほとんど抽出されない可能性もあります。

したがって、返信可能性が高く、抽出できる候補者の人数も担保できる「直近1ヶ月以内のログイン」の設定がおすすめです。

※直近1ヶ月以内で抽出できる人数が多い場合(目安として、検索条件1つにつき100名以下)は、ログイン期間を2週間以内、1週間以内と調整してみてください。


2. フリーワードを設定する

検索条件にフリーワードを設定すれば、抽出される候補者のマッチング精度を飛躍的に高めることが可能です。

ただし、フリーワードを闇雲に設定しても、マッチング精度の高い候補者は抽出できません。フリーワード設定にはちょっとしたコツがあります。

フリーワードは「狭義なワード」から選定していくのがコツです。

狭義なワードが思いつかない、どれを選べば良いかわからない、という時には、ベストマッチの候補者レジュメからピックアップしてみてください。

画像1

例えば、「オンプレのサーバーをAWSでクラウド化できるエンジニア」を抽出したいとします。

まずは「EC2」「EBS」「S3」「Route53」などの狭義のワードを検索条件に設定すれば、マッチング精度の高い候補者抽出が可能です。

ある程度アプローチしてデータベースが枯渇するようになったら、続いては先ほどよりも広義なフリーワードである「AWS」を検索条件に設定してみてください。広義なワードを設定したことで抽出できる候補者は増えるはずです。

しかし、マッチング精度はやや下がってしまうため、抽出された候補者のレジュメを確認してターゲットが少しズレていると感じた場合には、別のフリーワードを追加するか、他の条件を変更するなどして検索条件をチューニングする必要があります。

抽出できた候補者の70%以上がスカウトメール送信対象であれば、その検索条件は問題ないと言えるでしょう。

このように、フリーワード設定を活用すれば、マッチング精度の高い候補者を効率的に抽出できるため、ぜひ試して欲しいテクニックです。

■ 改善後の業務時間

「直近ログイン期間」と「フリーワード」を検索条件に追加するだけで、業務工数を約3割削減できました。

業務時間(月間20ポジション運用時)
<改善前> 候補者抽出:22時間/月
  ↓
<改善後> 候補者抽出:15時間/月

■ まとめ

検索条件を少し工夫するだけで、ダイレクトリクルーティングの業務工数を削減できます。

今回ご紹介した内容は、ダイレクトリクルーティングで候補者を検索する際の基本的なテクニックです。この他にも、職種と検索フリーワードの掛け合わせてマッチング精度を高める方法や、業種別の検索テクニックなど、候補者検索に関するノウハウはまだまだあります。(次回以降、検索条件の詳しい作り方をご紹介します)

<候補者検索業務の短縮ポイント>
1. ログイン期間は「1ヶ月以内」が基本
(必要に応じ、2週間以内・1週間以内に調整)

2. フリーワード設定を活用(狭義から広義へ)

3. フリーワードはベストマッチのレジュメからピックアップ

4. 検索条件1つにつき、抽出人数は100名以内が目安

5. 抽出された候補者の70%以上がスカウトメール送信対象となるよう検索条件をチューニング

以上、『候補者の検索方法を少し工夫しただけで、ダイレクトリクルーティングの業務工数を30%削減できた』話、でした。

***

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ダイレクトリクルーティングの採用数を伸ばしていくためには、日々コツコツと運用し続けることが大切です。

しかし、採用ポジションの増加に比例して、ダイレクトリクルーティングの業務工数はどんどん増えていくため、業務工数を削減しながら成果を上げるための工夫が必要となります。

もし、「ダイレクトリクルーティングは大変だ」「ダイレクトリクルーティングの採用を増やしたいけど、今以上に時間をかけられない」などと思われている方がいらっしゃいましたら、ぜひ当社にご相談ください。