チーム算数実践報告(モリモリ)
整数
諸事情あって、1学期の後半に2学期の単元の整数の授業を一部行いました。過去に2回5年生を担任したことがあります。「整数の授業って覚えることが多いから、教え込みっぽくなるんだよなあ。」と反省していました。子どもがワクワクしないというか・・・「へーそうなんだ。」で終わってしまうというか・・・とにかく私が教えていて楽しくなかったです。
どういう時にワクワクするかなあ?
小数のかけ算わり算なら、「え!0.1の○個分って考えれば整数のかけ算・わり算と同じように計算できるんだ!面白いな!」と発見させることでワクワクさせることができます。でも整数の学習では、偶数・奇数、倍数、公倍数、約数、公約数などの用語をしっかり教えて理解させなければならないので難しいです。どういう時に人はワクワクするのだろう?と考えて見ると、アクション映画のオープニングみたいに一気にワクワクすることもあれば、小説を読んでいて、「じわじわ」とワクワクしてくることもあります。整数の単元では、後者の「じわじわ」を子どもに味わせようと考えました。
第1時
板書の左側で、偶数と奇数という用語を教えました。板書の真ん中で、練習問題を行いました。②の74を考えさせる時に、◻︎4と板書しました。「絶対偶数じゃん!」「え?十の位が◻︎じゃ割り切れるかわからなくない?」と意見が分かれました。十の位の数がなんであれ、2で割り切れることを確認しました。
ここまでは、教え込みです。そこで、子どもたちにパスカルの三角形を紹介して、奇数は赤に偶数は青色に塗らせました。私は子どものプリントを見て、計算ミスをなるべく早く見つけてあげるようにしました。全員が綺麗な模様を見て、感動して欲しかったからです。「ああ。足し算がめんどくさい。」という声がきっと聞こえてくるはずです。そこで、私の板書計画のパスカルの三角形を見せました。「先生なんで途中から計算やめてるの?」「・・・内緒」子どもたちはコツコツ計算するのをやめて「計算しなくても偶数奇数がわかるはずだ!」と決まりを見つけようと意識が変わってきました。板書右側のように、偶+奇=奇、偶+偶=偶、奇+奇=偶になる決まりを見つけて、作業が早くなりました。最初は完全に作業をやらされていた子どもたちがじわじわとワクワクすることができました。
第2時
「先生!今日も色塗りですか?」と子どもたち。まず、倍数という言葉を教えました。かけ算九九の3の段と似ているが、無限に続くことを確認しました。そこで、10×10の100マスのプリントを配付して、3の倍数に色を塗らせました。「ナナメの線が見える!」と子どもたち。「他の倍数ならどんな模様になるんだろう?」と他の倍数にも意欲的に取り組みました。早く終わったので、円を十等分して、それぞれ0〜9の数を当てはめさせます。それぞれの倍数の1の位の数字に着目させると、模様ができます。これがまた面白くて、3の倍数の模様と、7の倍数の模様は同じになります。4の倍数と、6の倍数の模様も同じになります。面白いですよね〜!では、2の倍数と同じ模様になるのは何の倍数の模様でしょうか??
終わりに
教え込みの授業でも、その後の作業で、算数の面白さに気づくことでワクワクさせてあげられるのでは?と授業を行いました。ちなみに本日紹介した作業活動は、すべて「算数好きな子に育つ たのしいお話365: さがしてみよう、あそんでみよう、つくってみよう 体験型読み聞かせブック」という書籍に紹介されていたものです。アマゾンのリンクを貼っておきます。第3時も授業したのですが、子どもが泣きじゃくっているのでこの辺で失礼します・・・
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