読書フェス~どうすればできるのか
1 働く喜びを感じる会社
※サロン投稿に加筆しました。
今年の日本テレビ「24時間テレビ」でドラマ化される「虹色のチョーク」(小松成美)と「日本でいちばん大切にしたい会社1」(坂本光司)を紹介します。
障害者雇用が7割を超えながらも,トップクラスの業界シェアを誇る日本理化学工業のダストレスチョーク。皆さんも手に取ったことがあると思います。本校でも使っています。
それをどこでも書けるように改良された「キットパス」が虹色のチョークです。
10年以上前に「日本でいちばん~」を当時通勤中の東西線で読んでいたら,涙をおさえることができませんでした。僕が障害児の親として,というより何て優しい会社なんだろう,と胸が熱くなったからです。
鬼籍に入られていますが,先代の大山会長の言葉…
「『どんなことも,相手の理解力に合わせて教える』ということです。どうしてできない,ではなく,どうすればできるのか,と考え,すべての社員が役割を十分に果たせるような環境をつくっていきたいのです。」
2 どうすればできるのか
これは経営者のみならず,我々教師も大切にしなければいけない言葉です。ダイバーシティ,インクルーシブ,ユニバーサルデザイン,という言葉を使うだけでは本当に「理解」したとは言えません。そこに覚悟があるのか。
障害を抱えた子の指導が難しくて困る…という言葉をよく聞きますが,困っているのは先生ではなく,その子。そしてその親です。
僕が障害児の親ということもあると思いますが,僕たち教師はそこに至るまで,たくさんの物語の中に生きてきた彼ら,彼女らのほんの一端しか見ていないのです。
それを肝に銘じて指導にあたらなければいけません。
経験の浅い教員に特別支援学校での研修を積むように,文科省が検討しているようです。確かにそれも効果があると思いますが,一保護者の立場とすると,「うちの娘の学校は研修施設ではない」と正直面白くありません。
都立の特別支援学校なので,小・中・高校と12年間通ってきた娘の学校。
高3の今年,いよいよ最終年となりました。
友だちや先生たちとのたくさんの思い出が詰まっています。
本当に先生方には感謝し尽くせません。
その中で,研修目的の先生が来ることは不愉快です。
先生方は特別支援教育に対して,真摯に,子供ファーストで向き合っています。いつも命と死が隣り合わせです。
それを…。
国はなぜあるもので何とか回そうとするのでしょうか。
「ガソリン代の補助が9月で終わるから,急発進しないなど,節約する方法を考えましょう」などと提案するワイドショー。
じゃなくて。
メディアは国民の困窮する生活に対して無策な政府を非難しなければいけないんじゃないか?
欲しがりません勝つまでは…,じゃないだろう!
国は教育現場ばかりを責めるが,あなたたちは子供たちのために何かしたのか?現場におしつけてばかりじゃないか。
・・・なんて偉そうなことを書いてしまいましたが,とても優しい2冊です。もしよろしかったら。 河根慎一_ちんぺー
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