フォーマンセルでの学びー学級活動ー

今回はフォーマンセル学級活動での学びを紹介します。

①課題の共有


まず、「学級活動での困り感」「フォーマンセルで学びたいこと」「2か月後の姿」を4人で共有しました。ほとんどのメンバーが学級活動、特に「学級会」での経験がなく、そもそもどのように進めたらいいのか、子どもたちの意見をどのようにまとめていけばいいのか、などの課題が共通していました。

②方向性の決定


フォーマンセルでは様々な学び方をしていますが、今回の学級活動では、授業実践者を一人決め、みんなで一つの授業を創っていくパターンを採用しました。

③特別活動で大切なことのレクチャー


授業づくりに取り掛かる前に、リーダーから特別活動での目標、内容などをレクチャーしていただきました。特に、僕が心に残っていることがあります。それは「合意形成」です。
合意形成とは、互いの思いや願いを理解し合い、折り合いをつけながら、自分もよく、相手もよい解決方法を見出す話合いのこと。中学公民でも、取り扱っているそうで、これからの社会をつくっていくには必要なものだと感じています。
リーダーからは、望ましくない合意形成があることを教えてもらいました。少し紹介します。
では、望ましくない合意形成とはどういうものでしょうか。
・過度に個々やグループ競争を強いる
・過度に連帯責任を求めて同調圧力を高める
・一部の児童を排斥
・教師の意向や一部の限られた児童の考えだけで動かされたり、単なるなれ合いとなる。※持ち上がりのとき、要注意。
僕にとっては耳の痛い話でありました。これは学級活動だけでなく、全ての教育活動にも通じると思います。

④リーダーによる学級会実践発表


学級活動って、短冊や計画委員会・・・とにかく準備が大変!という理由で敬遠されがちではないでしょうか。それを乗り越えるためにリーダーは日々奮闘されています。僕が感じたのは、学級会の「本質」を見失わないこと。リーダーの実践では、一年間を通して「話をしている相手に体を向ける」ことを大切にされていました。このシンプルなことが、第一歩なんだと学びました。だからこそ、机の配置や形にこだわらなくても、話合いができる。むしろ促進される。僕に不足していることでした。

⑤いよいよ授業づくり!


今回の授業は1年生、学年末のイベントです。学級活動を充実させるには、「種まき」が必要です。当日の学級会では、子どもたちが主役です。だからといって、教師は何もしなくていいわけではないです。それは放任です。種まきとは、子どもたちがやりたい!と思えるような言葉かけや経験を教師から仕掛けていくこと。今回の授業では、2.3週間前から種まきをしていきました。このように考えていくと、教師の計画性は大切だなと思いました。

⑥こんなときどうする?


準備を進めていくと、悩むことが出てきました。それは、子どもたちの意見をどのように集約するかということです。種まきのおかげで、子どもたちからは多くのアイデアが出てきました。しかし、それでは多すぎる。教師がある程度絞っていく必要がありました。このとき、意見を絞ることは「子どもの意見を大切にしていないんじゃないの?」という悩みが出てきました。リーダーからは「学級活動も授業。教師のねらいがあって当然。大切なのは内容(結果)ではなくて、過程。」という言葉をもらいました。それに今回できなかったことは、別の時間でやることも可能。このように考えると、学級活動も回数重ねていくことが大切だなと思います。

⑦実際の授業


かわいらしい一年生が輪になり、自分の思いを一生懸命伝えていました。また教師がファシリテーターとなり、展開していました。自分たちの思いがあればあるほど、対立も起きてきます。自分と異なる意見を受け入れることは大人でも難しいですよね。たとえば、「○○はいやだー!」と言う子をどう捉えますか?「そんなことをいけません!」と叱りますか?色々な方法があると思います。けれど、自分の嫌なことは嫌だと、好きなことは好きと言える。言い方は置いといて、自分の気持ちを出せる場所ってすごく素敵だなと思いました。一年生にとって教室が安心できる場だったのだと思います。

⑧自分の実践と重ねて


僕も4年生で似たような議題で学級会をしました。感触としては、すごくモヤモヤが残りました。その理由は、話し合う内容が「何をするか」で留まっていたことです。これでは、チョイスになってなってしまい、クリエイティブな話合いは起きにくいなあと反省です。どんな内容をどの規模(ペア・グループ・全体)で話合い、決めていくのかを判断することは教師に必要な力だと思いました。

⑨フォーマンセルを終えて


3月末に文部科学省・安宅先生の記事「これからの人材育成を考える」がアップされ、話題になっています。その中には、特別活動が大切にしていることと重なることが多いように思います。
これからも学級活動も探求していきたいです!
けーご

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