クオリティの高さを持った個が、パターン化された中から生み出すもの、あるいは、パターン化を崩して生み出すもの、それが前提となるもの、欠かせないものであり、そこを軽視してしまうと成り立たない。

「個の力」という事を強調すると、「個が自分勝手に思考あるいは行動する」、というレッテルを張りがちだが、それは、もはやミスリードに近い。その是非は今更にして議論するまでもない。そうではなく「個の力」とは、「組織を機能させるための個の力」、という事。例えば、縦パス→ポストプレー→サイドへパス→クロス→シュート、という一連の攻撃が行われる場合に、どこかでミスや質の悪いプレーが起こると成立しなくなってしまう。いくら決め事としてパターンを落とし込んであっても、それを行う工程の1つ1つのプレーのところでミスや悪いプレーが起これば、という、単純明快な事。

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