2002年、2010年、2018年、2022年、なぜグループステージを突破できたのか? マニュアルという表面的な知と個の力という深層的あるいは本質的な知。

大きかったのは共通意識としての「危機感」だったと思う。日韓W杯、その直前3試合の成績は0勝1分2敗だった。フラット3が通用しなくなり、それに危機感を抱いたメンバーが本番ではトルシエ監督に悟られないように自分たちの判断でフラット3をやめた。南アフリカW杯、その直前4試合の成績は0勝0分4敗。特に最初の2試合のセルビア戦と韓国戦ではスコア「0-3」や「0-2」での敗戦という結果だけではなく内容的にもボロボロで、そこで生まれた危機感から『まだ自分たちは弱いのだから、そういう戦い方をしよう』という趣旨の切り替えが行われた。

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