父から学んだことは「許す」勇気
私の父は、自営業で倒産、自己破産を経験しました。
私が小さい頃は、きっと景気がよかったのでしょう。休暇は別荘で過ごし、父は外車に乗っていたのを覚えています。
事業がうまくいかなくなってから父と母は離婚、当然養育費も払えない父は年に一度会いに来ましたが、母が昼も夜も働いて子ども3人を育ててくれました。
母が苦労していること、我が家の家計が苦しいことを目の当たりにしている私たちは父に恨みしかありませんでした。参観日に母が来れないほど忙しかったこと、入学式に姉のおさがりのカバンで恥ずかしかったこと、そんな些細な、でも数えきれない悔しさがあったから。
でも私は子どもを産んでから少しだけ父を許せるようになっていきました。それは一緒に暮らしていた時、週末にお出かけしたこと、クリスマスには派手にサンタを仕込んでプレゼントをたくさんくれたこと、そう、愛してくれていたんだと自分の子供達を見て思い出したから。
父は幼い私たちにしてくれたように、孫達にもとても優しいお爺ちゃんでした。母はとっくに許してた。私にも勇気がもう少しでもあれば歩み寄って、子ども達にお爺ちゃんとの時間をもっとあげれてた。
父が突然この世を去って一年、そんなことを考えた冬のある日。
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