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『オンライン授業を成功させるコツ』

最近の授業のオンライン化は著しいですね。
日本語学校でも新型コロナウイルスの影響で、対面式授業をオンライン授業に切り替えて実施している学校が多くなっているようです。

私は4年オンライン授業の経験があります。以下に詳しく書いてあるので、興味がある方はご覧ください。

たった4年ですが、その中からこれからオンライン授業をやってみようと思っている方の役に立てるかもしれないことを書いてみたいと思います。

1.オンライン授業の環境作り
  ・機材
  ・アプリケーション
  ・場所
2.オンライン授業開始後
  ・音声
  ・テキスト
  ・学習者の人数
  ・トラブル
3.まとめ

1.オンライン授業の環境作り

・機材
インターネットに接続できるパソコン、ヘッドセット、パソコンにカメラが内臓されていない場合は外付けカメラも必要です。
インターネットは、できる限り他の機器に影響されない有線をお勧めします。
そしてさらに代替機があればベストです 。パソコンが2台なくても、タブレットでもいいと思います。代わりの通信手段を準備しておくことで、パソコンの不具合で授業ができない最悪の事態が防げます。

・アプリケーション
SkypeやZoomといったアプリを使用して授業を進めるのが一般的です。私は授業内容によって使い分けをしています。
Skypeは、プライベートの会話の授業に使います。無料で何時間でも使えるし、チャット機能があるので、授業時間外の連絡も容易にできる点が便利です。

Zoomは主にテキストを使用する授業で使っています。Skypeよりデータ通信量が少なくてすむのでPowerPointでスライドを見せながらの授業も安定してできます。Zoomを使うようになってから、聴解問題を取り入れたり、動画を見せたりできるようになり授業の幅が広がりました。
ただZoomは無料プランの場合、学習者が2人以上になると1回40分までと時間制限があるため注意が必要です。授業時間が40分以上の時は一度終了し、再度接続すればそれからまた40分間使えるので、その時間を休憩時間にすることで解決できます。

・場所
オンライン授業の時は、ほとんどの場合自宅を使うことになると思います。
その際の注意点として、まず部屋の背景・明るさが挙げられます。
部屋の背景に関しては、最近ZoomもSkypeもバーチャルの背景が使えるようになったので、それを利用すれば部屋の状態を気にしなくても大丈夫です。
明るさは時間帯によって逆光になることもあるので、注意しなければなりません。カーテンを閉める、追加でライトを用意するなどの対処が必要になります。

そしてできるだけ静かな場所で行うこと、さらに授業中一瞬でも席を外すことはできないので、来客があっても対応できません。玄関の呼び鈴もオフにしておいたほうがいいと思います。
私は家族が入ってこないように「授業中」という張り紙をドアに張り付けています。

服装は普段着で構わないと思いますが、少なくとも学習者から見える部分は、キレイ目な感じの服がいいでしょうね。

2.オンライン授業開始後

・音声
明るく、大きく、はっきりした声で話すことに関しては、対面授業の場合と変わりません。オンラインの場合、話すスピードは少しゆっくりめのほうが聞き取りやすいです。
表情は、パソコンの画面越しだと読み取りにくい場合もあるので、笑顔やアクションを少し大げさにしたほうが授業が盛り上がります。

また通信状況にもよりますが、学習者側と時間的に誤差が生じることがあります。発言を促した際には、待つ時間を長めに取るなどの配慮が必要です。そして通信状況を常にチェックし、通信が切れるなど不測の事態が起きた時でも冷静に対処できるよう準備を整えておくと安心です。
私は自宅のインターネット回線がつながりにくい場合、スマートフォンのデザリング機能を使っています。

・テキスト
オンラインの語学学校に所属して教える場合は、決められたテキストがあり、学習者と画面共有して授業を進めることが多いです。

自分で教科書を決めて教える場合、教師側も学習者側も教科書を見ながらの授業ですが、私はPowerPointのスライドも適宜活用しています。イラストや動画といった視覚情報があることで理解の助けにもなり、何より楽しく授業が進められます。
言葉での説明が難しい質問にも、すぐ画像を検索して見せられるので、その場で解決できることが多く、教師・学習者双方のストレスの軽減につながると感じます。

・学習者の人数
プライベートの授業の場合はその学習者の理解度に合わせた進め方ができますが、テキストと学習者のレベルがあっていない場合もあります。
テキストが簡単で早く終わってしまう場合は、プラスするものを準備しておく、逆にテキストが難しい場合は、カットしても問題ないところを事前に考えておきます。

グループ授業の場合は個別に理解度を確認する必要があるので、学習者の表情が見えるように、できるだけビデオはオンに設定してもらったほうがいいと思います。質問がある時は、挙手の機能を使って発言するなどのルールを決めておくと便利です。
Zoomにはグループ分けができる機能もあるので、ペアで会話練習させることもできます。

・トラブル
オンライン授業の場合、思いがけないトラブルはよくあります。
教師側の問題だけでなく、学習者側の環境の問題もありますから、予測不可能です。
しかしトラブルになった時の対処方法を知っておくことで、冷静に対応することができます。パソコンが使えなかったらタブレットや携帯を使う、音声が聞こえなかったら再起動するなど落ち着いて行動することが大切です。

3.まとめ

以上、私の経験からオンライン授業を成功させるコツをお伝えしてきました。

オンライン授業で必要な環境は、「安定したインターネット・静かで明るい室内・使いやすいアプリ」です。
また授業開始後は、「表情豊かにゆっくりめに話す・待つ時間を長く取る・パソコンの視覚情報を活用する・学習者の人数を考慮した指導をする・トラブルに冷静に対処する」ことが成功の鍵となります。

オンライン授業が未体験で不安が残る先生は、一度自分でも受講してみるとどのようなものか実感でき、教える際にも参考になるのではないでしょうか。

この記事が、これからオンライン授業を始める先生のお役に立てば幸いです。





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