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確定拠出年金の運用方法を考える際に・・・

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運用を考えるにあたって

前回までに、会社にお勤めの方で、退職金制度がある方は、

「確定『給付』型」か「確定『拠出』型」か

の確認をすることをお勧めしました。その結果、「確定『拠出』型」ということで、ご自身で特に管理をしていないという方は、将来のため早急に対応することの必要性をお伝えいたしました。

ちなみに、「確定『拠出』型」という方へですが、制度の正式名称は

企業型確定拠出年金

と言います。

退職金なのに年金?

と思われるかもしれません。そこについては、ここではあまり深く考えないでください。自分の退職金としての位置づけと思っていただいてかまいません。以下「確定拠出年金」と呼んでいきます。

今回は、その方を対象に、どのように運用方針を決めたらよいかということをお伝えできればと思います。またこれから資産運用を始めようと思っている方にとっても参考にしていただければと思います。

⇩⇩⇩ 前回の投稿『なぜ「確定『給付』型」から
「確定『拠出』型」の流れ???』はこちら

資産運用を考えたいけど、

どうしたらよいかわからない

という方は多いのかと思います。では、

まずは相談

ということで、銀行や証券会社に飛び込めばよいかというと、それもいかがなものかと思います。銀行や証券会社は、

金融商品を販売する場所

であって

ただ勉強だけする場所ではない

と思います。つまりあなたの退職金制度としての、企業型確定拠出年金の資料を持って行っても、

そこは自己判断で行ってください

と言われて終わってしまうと思います。私は思うのですが、この

相談する場所が少ない(ない?)

ということが問題だと思っています。

資産運用の原則

ただし、相談場所が少なくても、ご自身の退職金の運用は日々行われ、ゴールが近づいていきます。

ですので、ここでは大原則的なところをお伝えしてまいります。

基本的に資産運用を考える時に、大きく

3つのキーワード

が出てきます。それが、

① 長期投資

② 積立投資

③ 分散投資

です。

①の「長期投資」ですが、これは日々の株価などの運用結果に一喜一憂することなく、長く保有して成果を得ていきましょうというものです。

デイトレーダーのように、ずっと運用商品の値動きを追って、適切な対応をすることはできません。20年30年という長期的な視点で考えていくということです。

次に②の「積立投資」についてですが、これはまとまった資金をドカンと一気につぎ込むのではなく、毎月などの一定の周期で、コツコツ投資して購入価格をならしていくというものです。

運用商品というのは、値段が安い時に買って、高い時に売ると利益が出るわけですが、それを完璧に見極めることは簡単ではありません。

先ほども述べたように、日々の暮らしの中で、運用の値動きをずっと見ているわけにもいきませんし、見れたとしても必ずしも、ベストのタイミングを見出せるとは限りません。

であれば、定めた一定のタイミングで一定額を分けて購入していくことで、

高い時もあれば安い時もある

という形で、全体の平均化を図っていくという考え方です。

最後に③の「分散投資」です。これは、ひとつの運用商品に、全部の資金をつぎ込まず、いくつかの別々の運用商品にわけて運用していき、運用対象のどれかに大きな損失が出ても、他の運用商品で利益を目指し、極端に大きな浮き沈みを避けるというものです。

いくら過去の実績や将来の期待が高そうな運用商品でも、絶対はありません。突発的なアクシデント発生に影響を受けて、下落をするということはあり得ます。

運用対象を分けておくことで、下落リスクを分散しておくということが大切ですというものです。

確定拠出年金の特徴を考慮

少し難しそうな話になってきて、だんだん

なんか面倒だな・・・

と思う方もいらしゃるかもしれません。ただご安心いただきたいと思います。確定拠出年金の場合、上記3原則のうち、

① 長期投資

② 積立投資

については、実は勝手に行われています確定拠出年金制度は、

① 60歳にならないと受け取れない(※1) ⇨ 強制的に長期投資

② 掛け金は月々拠出(※2) ⇨ 強制的に積立投資

※1 一部例外はありますが、ここでは気にする必要ないと思います。
※2 現在は、掛け金拠出は月単位だけでなく、年単位拠出もあります。

ということで、考えるべきことは、

③ 分散投資

のことだけでいいのです。つまり、

どの商品をどういった組み合わせで選んでいくか

ということだけ、考えていけばいいわけです。

制度開始時もしくは入社時にもらった資料をチェック!!

会社で、確定拠出年金制度があり、そこに加入している人は、必ず最初にガイドブックのような説明資料を受け取っています。その中には、難しい文書で書いてある規約や、みなさんが選択する運用商品の

商品ラインナップ

が入っています。また、ウェブ上でログインし、それらを見ることもできます。

加入者のみなさんは、必ずそのラインナップの中から、どれかを選ばなければなりません。また、ひとつだけでなく、

複数の商品を選択

し、また

その配分比率

もご自身で選択することが可能です。

やはり難しそうだな・・・

思う方もいらっしゃると思います。ここから先は答えがない世界になっていきますが、なんらかの選択はしていかなければなりません。

この選択次第で、ご自身の退職金としての運用結果が、

300万円になるか、2,000万円になるか!?

分かれてきます。

退職金の存在は、セカンドライフのプランニングをするうえで、非常に重要な存在です。多くの若者が、今から

老後が心配

といいます。であれば、少しでも早く学んでいくことが、その不安の払しょくにつながるのだと思います。

次回は商品の選択の仕方に対して、少しでも参考になるお話ができればと思っています。

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