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日本国内では「世界三大夜景」として香港、函館、ナポリが挙げられています。選定には諸説ありますが、この3か所を選定した人物や団体、根拠、時期などは不明で、1950年~60年代にかけての日本の高度経済成長期に、旅行会社が商品造成の際に発信したのでは?と言う説が有力視されています。 

たしかに「香港100万ドルの夜景」を絡めた香港旅行は大人気でした。
100万ドルの夜景は香港島のビクトリアピークから眺める夜景です。香港最高峰の山の中腹までトラムで上がり、九龍半島のビル群とビクトリアハーバーを望みます。あまりの電飾のすごさに電気代が100万ドルかかっているので100万ドルの夜景だという説もあります。中国返還後には電飾の色が規制され、少しトーンダウンした感がありましたが、それでも初めて夜景を見る人にとってはとても美しい夜景で、ビルすれすれを走って街中を観光するオープントップバスと合わせて香港ナイトツアーは1番人気のツアーでした。

2つめの函館の夜景は日本三大夜景にも数えられます。北海道の函館山から望む夜景は、陸繋島のくびれた形の市街に輝く街灯りと漆黒の海のコントラスト、さらにイカ釣り漁船が漁の際に灯すランプが織りなすあかりが美しいことで知られています。ただ、春から夏にかけては霧がかかりやすくきれいな夜景が見られない日もありますので、空気の澄む秋から冬の時期がおすすめです。晴れた日の昼間には津軽海峡をはさんで遠くの本州、下北半島をも望むことができます。函館山は通常ロープウェイで登りますが、徒歩でも約1時間程度で登ることもできるので気軽に楽しめることでも人気です。

意外に知られていないのはナポリの夜景、え!ニューヨークでもなくパリでもなく、ナポリの夜景ですか!?と驚かれる人もいると思います。
ナポリを見てから死ね!という言葉が存在するように、ナポリの街に行ってナポリを感じてからでないと死ぬには勿体なさすぎると言われるくらいにナポリは魅力的な街です。もちろんナポリの魅力は外観だけでなく、食べ物、雰囲気、ナポリの市民などナポリの生活そのものにあります。そんな魅力的なナポリを文字通り一望することができるのがポジリポの丘です。
ナポリが三大夜景に選ばれたのは、ゲーテが残した言葉、「ナポリの美しい景色を見ないで死んだら、生きていなかったも同然」によるものかもしれません。日中には、ナポリの港からヴェスヴィオ火山までをずっと見渡すことができます。

ちなみに日本三大夜景は、北海道の「函館の夜景」、長崎の「稲佐山の夜景」、神戸の「摩耶山掬星台の夜景」です。こちらもどのように選定されたかは不明です。
国内旅行にほぼ限定される今、そして空気の澄んできるこの冬の時期にぜひ訪れたいところです。そして海外旅行へ行けるようになったらナポリや香港にも足を運びたいですね。

とは言え、個人的には「世界三大〇〇」や「日本最大○○」は自分の中でどこにするかを決めていくのがおもしろいと思います。自分の目で見て、自分史上これはすごいと感じたところからランキングをつけていきます。函館の夜景も見たことのない者にとって、名古屋駅のJRセントラルタワーズのビルから見る夜景も充分きれいです。夜便で中部国際空港に到着したときの飛行機から見る夜景も三大夜景にカウントしてもいいと思います。問題は天候や、誰と見たか、気持ち的なタイミングなど深く記憶に残る情景は人さまざまであると思うのです。

夜景

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