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『最長片道切符の旅』を旅する day20 新幹線に乗るのだ

前回から一ヶ月後、久しぶりの二泊三日「乗り鉄」旅行だ。今回はジェットコースターのようなぐるぐる路線。五ヶ所の立体交差新幹線が待っている。

東京ー小田原ー沼津ー国府津ー茅ヶ崎ー八王子ー甲府

ついにここで新幹線登場。新幹線で甲府まで行くのだ(笑)
さて、最長片道切符で新幹線に乗れるのか。

新幹線は在来線とルートも距離もちがうのだが、新幹線の営業キロを在来線と同一にしている。在来線と営業キロを合わせるために別線とは見做さないという建前になっている。 

(『最長片道切符の旅』新潮文庫)

つまり、新幹線在来線は同じ路線扱いなので「片道切符」ではそのどちらかにしか乗れないということなのだ。しかし、

一部の例外があって、新横浜、岐阜羽島、新神戸、新岩国など在来線と接続しない地点にある駅の前後の区間に限り別線として扱ってもよいことになっている。 (新潮文庫)

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したがって、東京ー新横浜ー小田原は別線となり、最長片道切符に組み入れてよいのである。 (新潮文庫)

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東京ー小田原ー沼津ー国府津ー茅ヶ崎ー八王子ー甲府

ということで、本日の『最長片道切符の旅』は上図のようなアクロバティックなルートとなった。新幹線小田原までワープし、そこから沼津御殿場線国府津、新幹線と重複して使える東海道本線茅ヶ崎まで帰ってきて相模線八王子から甲府まで行く。新幹線甲府まで行くのだ。

東京 1104 [こだま539] 1137 小田原 1144(東海道本線)1207 熱海 1209(東海道本線) 1230 沼津 1310(御殿場線)1432 国府津 1439(東海道本線)1500 茅ヶ崎 1507(相模線)1606 橋本 1612(相模線)1623 八王子 1648(中央本線)1821 甲府

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新幹線こだま

連休の朝、ゆっくり出て新幹線「こだま」に乗る。ほぼ満席だが、各駅での乗り降りが多い。品川停車。新幹線品川駅は2002年開業なので、先生の最長片道切符旅行時にはまだなかった。0系が走っていた時代だ。

小田原から東海道本線熱海で乗り換え。湘南電車だ。この色の電車はいつでも懐かしい。

月並みな東海道本線ではあるけれど、小田原ー熱海間での相模湾の眺めは国鉄の車窓の中では屈指のものだろう。とくに海側に敷かれた下り線の窓から断崖の見下ろせる根府川の直前がよい。(新潮文庫)

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東海道本線 根府川

長い丹那トンネルを抜ける。抜けるのに7分かかった。沼津で40分の待ち合わせがあるので駅前の「とり宇」で「うなちらし定食」。

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うなちらし定食

沼津から御殿場線。車内でずうっと食べ続けている女がいる。一昨日からずうっと飲んでる男がいる(本人談)。松田で東名高速を望む。国府津から東海道本線に戻り、茅ヶ崎から相模線

東京ー小田原ー沼津ー国府津ー茅ヶ崎ー八王子ー甲府

相模線はサラリーマン多し。小田急との接続駅厚木でどっと客が降り、車内はがらんとなる。八王子から中央本線高尾の先で遙か上に中央自動車道が見える。1978年の先生乗車の時、中央道は勝沼まで開通したばかりだった。鳥沢駅まで来ると、ああローカルに来たなあと思う。

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鳥沢駅

小仏トンネルを抜けると相模湖。ようやく東京の迷路から脱出したぞ、と嬉しくなる。(新潮文庫)

やれやれ、これでようやく首都圏から脱出した。毎回、南浦和だの立川だのでは力が入らなかったからなあ。まあ新幹線に乗ったと言っても小田原までのわずか33分だからな、新幹線に乗ったとは言えないか。

向かいの席に、ぼろぼろの受験英語参考書を読みふけっている初老の男がいる。1821 甲府着。明日は身延線始発に乗るので駅前のビジネスホテルに泊まる。



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