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『最長片道切符の旅』を旅する day22 碓氷峠をバスで下る
『最長片道切符の旅』22日目は上諏訪から高崎まで。小淵沢から小海線(八ヶ岳高原線)を経て小諸、軽井沢でバスに乗り換え碓氷峠を下り、高崎まで。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66830063/picture_pc_7a37f76b543c1a626af4bbafd310f3f8.jpg?width=800)
『最長片道切符の旅』のこのルートが成立するのは軽井沢ー横川間の碓氷峠が信越本線でつながっていたからだ。今は北陸新幹線が開通し信越本線が廃止されたため、碓氷峠は鉄道ではつながらなくなってしまった。その意味で大変悔しい行程なのである。
上諏訪 0700(中央本線)0744 小淵沢 0750(小海線)0954 小諸 1022(しなの鉄道)1046 軽井沢 1100(JRバス)1134 横川 1156(信越本線)1227 高崎
上諏訪では下り松本行きはほぼ満員、上り立川行きは閑散としていたが、上り特急「あずさ」は満席だった。小淵沢で降りたのは二人だけ、もう一人は学校の先生らしかった。小淵沢で降りた列車は学生・通勤客がどっと乗ってきた。小淵沢は既に山梨県なので甲府に通うのだろう。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66831714/picture_pc_0358ae3b45c6130a5d6e1150e8c1532e.jpeg)
小淵沢駅を出て直ぐ列車は大きく右へカーブする。ここ「大曲」は南アルプスの甲斐駒、鳳凰三山がよく見えるお気に入りの場所だ。
甲斐大泉で小雪が舞ってきた(3月中旬)。信濃川上からは買い物客、佐久広瀬ではヘルメットの小学生の一群が乗ってきた。甲斐、信濃、佐久と短い線ながら忙しい。小海線も「八ヶ岳高原線」などと名付けられて気恥ずかしい思いをしているのではないか。
「まもなく野辺山駅に着きます。野辺山は国鉄のもっとも高い所にある駅でありまして、海抜1345メートル67センチです。134567。2だけ抜けております。」
小諸から元信越本線のしなの鉄道に乗り換える。「18切符」が使えない。軽井沢まで420円。これだけでも腹立たしい(笑)。しなの鉄道は元々信越本線だったので、複線、電化で無人駅でもホームが異常に長い。それがかえって無惨に思える。浅間山がきれいだ。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66833843/picture_pc_e9eeea9f1caa20550eb4479600999045.jpeg?width=800)
軽井沢からバスに乗り換える。ここは『最長片道切符の旅』のルートにしたがって間違っても新幹線には乗らない。JRバスも「18切符」が使えない。横川までは碓氷峠を34分で駆け下りる。途中、破棄された橋梁が見える。
![](https://assets.st-note.com/img/1638495565009-lvXSFnG14I.jpg?width=800)
軽井沢で前部にEF63二両を連結する。碓氷峠専用の電気機関車で、軽井沢ー横川間の1000分の67という急勾配を登ったり降りたりしている。登るときは列車の後押し、下るときは先頭で踏んばるのが役目だから、力が強いことはもちろん、車輪が空回りしてもいけない。
峠下の横川では連結した電気機関車を切り離すため数分間停車した。そのため「峠の釜めし」が売れに売れた。それが今に続いているのである。横川駅の広いヤードは今では「鉄道文化村」という味気ない電気機関車の墓場となってしまった。
今や全くローカル線となってしまった信越本線(本線というのも恥ずかしいけど)で高崎に出る。高崎の4.4km隣り駅、倉賀野に来たのは18日目だから4日間掛けてここまで戻ってきたことになる。やれやれでございます。新幹線で東京に帰る。
今回はここまで。次回は只見線で只見を目指す。
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