『最長片道切符の旅』を旅する day32 レールはジェットコースター状態だった
飛騨古川 0616(高山本線)0852 富山 0923(あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道)1019 金沢 1030(北陸本線)1102 小松 1128(北陸本線)1224 福井 1315(北陸本線)1408 敦賀 1422(小浜線)1612 東舞鶴 1615(特急まいづる・舞鶴線)1623 西舞鶴 1632(舞鶴線)1816 木津温泉
Top写真 宮川を渡る高山本線キハ25(杉原駅 - 猪谷駅間)MaedaAkihiko
飛騨古川を始発で出る。今回は高山本線の角川ー猪谷間が乗車リベンジとなる。前回、高山本線を乗りつぶした際、角川、猪谷間は前年の台風により宮川が氾濫し不通になっており、その間は代行バスだった。なので今回改めてこの区間は乗りつぶしの対象区間なのだ。
前回、代行バスを待つ間駅員さんに聞いた話
駅の上の方にきれいなピンクの花が咲いている。花の名前を駅員さんに聞いてみると
「あの桃色の花はダニ花といいます。ダニがついているんで、ここいらではダニ花というんですよ」
富山からあいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道で金沢まで。相席になった70代の夫婦に話を聞いた。
そうか、富山、金沢って意外に近いんだな。東京、横浜って感じかな。天気は晴れているが風が強い。
「今日は中国から黄砂が来ております。これから曇りますよ」
そうか、春の季語「霾」(つちふる)とはこのことだったのか。日本海側は中国が近いんだな。
先生の時代、新幹線は東海道、山陽新幹線の東京、博多間だけが開通していた。東北新幹線が盛岡まで開通したのは先生の旅行1978年(昭和53年)の4年後、1982年のことである。先生の片道切符旅行から40年、新幹線は福井まで開通することになるのだった。
その当時、富山、金沢、福井、敦賀まではしっかりと北陸本線であった。ずたずたに分断され、あいの風とかIRとかの訳の分からない名前をつけられる遙か昔のことである。
金沢から北陸本線。小松で26分の待ち合わせ。小松駅改札を出たところの「加賀白山そば」でめかりそばを食べる。赤いナルトが特徴。
小松、福井、敦賀とこの辺りは乗りつぶしも兼ねる。小浜線に初乗車、東舞鶴から西舞鶴は接続が悪く、不本意ながら一駅だけ特急に乗る。ま、一駅だから普通列車と同じでいいか。席は後ろ向きだった。
西舞鶴から京都丹後鉄道、昔の宮津線である。
この辺りは森鴎外の「山椒大夫」の素材となった豪族が住んでいたところである。安寿はあのあたりで汐を汲んでいたのであろうかと目をこらす。鉄橋を渡る電車はまるで海の上を走っているようだった。こんな情景、ジブリの映画にあったなあ。
本日の宿はちょっと張り込んで、木津温泉のゑびすや。評判がいいこの宿には前から泊まってみたかったのだ。ここでは本当にくつろいだ。大正館のステンドグラスがよかった。青く透き通ったやわらかいお湯がいい。全てコントロールしていながらそれを感じさせないサービスがさすがだ。
夕食前、自転車を借りて浜まで行ってみた。浜でゆっくりと夕焼けを見る。浜にはハングル文字のペットボトルが落ちていた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?